2016
12.11

木の頭Tête de bois

Gilbert Bécaud Tête de bois


今回は、1960年にピエール・ドラノエPierre Delanoëが作詞しジルベール・ベコーGilbert Bécaudが作曲し歌った「木の頭Tête de bois」です。tête de boisとは、頭が木でできているみたいに固いということで、日本語では「頑固者、石頭」という表現があてはまりますが、あえて直訳の邦題にしました。1950-1960年代頃に登場した、暴走族といわれる若者たちがテーマの曲です。ひょっとして、ヘルメットをかぶっているので頭が固い?

この曲のフレーズをタイトルとしたÂge tendre et tête de boisという若者向きのバラエティー番組が翌1961年から1965年までテレビで放映されました。そして1965 年から1968 年まではTête de bois et tendres annéesと名前を変えて続けられました。

また、その番組名からヒントを得て名付けられたÂge tendre, la tournée des idolesという大きなイヴェントは、1960年代、70年代(一部は80年代)にアイドル歌手としてデヴューした有名な芸能人たちがフランス、ベルギー、スイスでコンサート・ツアーをおこなうもので、2006年から毎年続けられています。Wikipédiaには、参加した歌手の名前などが詳しく解説されています。

すなわち、その元の元はこの曲。木の頭というより根っこです。



Tête de bois    木の頭
Gilbert Bécaud  ジルベール・ベコー


Elle s´habille comme lui
d´un pantalon, d´un blouson.
Quand on les rencontre la nuit, 注1
on dirait deux garçons.
Leur visage paraît masqué.
Comment deviner qu´ils s´aiment?
Ils jouent des jeux dangereux.
C´est là qu´ils trouvent leur joie.
C´est le temps des n´importe quoi, 注2
âge tendre et tête de bois. 注3

  彼女は彼と同様
  ズボンと、ジャンパーを着ている
  夜、彼らに出会うと、
  まるで二人の青年のようだ。
  彼らの顔は覆面しているかに見える。
  彼らが愛し合っているなんてどうしてわかるんだ?
  彼らは危ないゲームをする。
  そこにこそ彼らは楽しみを見いだす。
  何だってできるのさ、
  若くてがむしゃらな時期には。

Tête de bois1


Ils ne se sont jamais dit
le plus petit mot d´amour.
Ils se baladent dans la vie
en copains de toujours.
Ils pensent que c´est démodé
de se l´avouer qu´ils s´aiment.
Ils ont des joues de gamins
mais leur cœur est déjà loin. 注4
C´est le temps des n´importe quoi,
âge tendre et tête de bois.

  彼らはけっして交わさない
  どんなささやかな愛の言葉も。
  彼らはいつも連れ立って
  世をわたる。
  相手を愛していることを告白し合うなんて
  時代遅れだと彼らは思っている。
  彼らは子どものようなほっぺたをしているが、
  彼らの心はここにあらずだ。
  何でもありなのさ、
  若くてがむしゃらな時期は。

Ils vont tous les jours, tous les jours au cinéma,
quand ils sortent du ciné, ils prennent un Coca Cola.
Et comme des habitués ils écoutent la machine qui fait... 注5

  彼らは毎日、毎日映画に行き、
  映画館から出ると、彼らはコカ・コーラを飲む。
  そして玄人気取りで、彼らはマシーンの音を聴く、そいつは…

Tête de bois2


Elle s´habille comme lui
d´un pantalon, d´un blouson.
Quand on les rencontre la nuit
on dirait deux garçons.
Leur visage paraît figé,
mais moi, je le sais qu´ils s´aiment.
Ils jouent des jeux dangereux.
C´est là qu´ils trouvent leur joie.
C´est le temps des n´importe quoi,
âge tendre et tête de bois.

  彼女は彼と同様
  ズボンと、ジャンパーを着ている
  夜、彼らに出会うと、
  まるで二人の青年のようだ。
  彼らの顔はこわばっているかに見える。
  だが、僕は彼らが愛し合っていることを知っている。
  彼らは危ないゲームをする。
  そこにこそ彼らは楽しみを見いだす。
  何でもありなのさ、
  若くてがむしゃらな時期は。

Ils se jettent dans la nuit
en écrasant les chemins
à grands coups de phares et de bruit :
la nuit leur appartient.
Mais quand ils se retrouvent au jour
la route est toujours la même.
C´est parce qu´ils n´ont presque rien,
qu´ils voudraient tout à la fois.
C´est le temps des n´importe quoi,
âge tendre et tête de bois.

  彼らは夜の世界に出て行く
  ヘッドライトの強烈な光と爆音で
  道を圧し砕きながら:
  だが、夜が明けてわれに返ってみると
  道路は元のままだ。
  それは彼らがほとんど何も持たないから、
  彼らがすべてを一度に欲するからだ。
  何でもありなのさ、
  若くてがむしゃらな時期は。

Tête de bois3


[注]
1 on dirait…「…のようだ」
2 n´importe quoi「何でも、どんな物でも」。名詞扱いされているが、desが付けられているのは例外的。
3 âge tendre本来は「幼い頃」を指すが、「若い頃」とした。tête de bois「頑固者、石頭」だが「がむしゃらな」と意訳した。
4 être loin「うわの空である、放心状態にある」
5 la machine「機械」とはバイクのこと。qui faitのあとには、彼らにスリルを味わわせ満足させるといった内容が来るのか。



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