2014
10.27

プレヴェールのシャンソン(枯れ葉に寄せて)La chanson de Prévert

Serge Gainsbourg La chanson de Prévert


前回、「枯葉Les feuilles mortes」を取り上げたのは、この曲を出すためでもありました。
「枯葉」にちなんで1961年にセルジュ・ゲンズブールSerge Gainsbourgが作ったLa chanson de Prévertです。「プレヴェールのシャンソン」という直訳の邦題にし、「枯れ葉に寄せて」という既存の邦題は副題とします。

28日の《アミカル・ド・シャンソン コンサート》では、「枯葉Les feuilles mortes」ともに歌われます。また、11月2日の《ゲンズブールを歌う》でも別の歌い手がこの曲を歌います。



La chanson de Prévert       プレヴェールのシャンソン(枯れ葉に寄せて)
Serge Gainsbourg          セルジュ・ゲンズブール


Oh je voudrais tant que tu te souviennes 注1
Cette chanson était la tienne
C'était ta préférée
Je crois
Qu'elle est de Prévert et Kosma
Et chaque fois les feuilles mortes 注2
Te rappellent à mon souvenir 注3
Jour après jour
Les amours mortes 注4
N'en finissent pas de mourir 注5

  おぉ君に思い出してもらいたいものだ
  この歌は君のもの
  君のお気に入りだった
  僕が思うに
  この曲はブレヴェールとコスマの作品だ
  そして枯葉の季節の訪れが
  君を記憶によみがえらせるたびに
  日に日に
  過去の恋は
  いのちを失っていく

La chanson de Prévert1


Avec d'autres bien sûr je m'abandonne 注6
Mais leur chanson est monotone 注7
Et peu à peu je m' indiffère
A cela il n'est rien 注8
A faire
Car chaque fois les feuilles mortes
Te rappellent à mon souvenir
Jour après jour
Les amours mortes
N'en finissent pas de mourir

  もちろん 他の女たちとも関係したよ
  だが 彼女たちの歌は単調だった
  しだいに僕はそんなものに
  無関心になってきた
  どうしようもないさ
  だって枯葉の季節の訪れが
  君を記憶によみがえらせるたびに
  日に日に
  過去の恋は
  いのちを失っていく

La chanson de Prévert2


Peut-on jamais savoir par où commence 注9
Et quand finit l'indifférence
Passe l'automne 注10
Vienne l'hiver
Et que la chanson de Prévert 注11
Cette chanson
Les Feuilles Mortes 注12
S'efface de mon souvenir 注13
Et ce jour là
Mes amours mortes
En auront fini de mourir

  無関心がどこから始まっていつ終わるのか
  いつか分かるだろう
  秋よ過ぎ去れ
  冬よ来い
  プレヴェールの歌
  この歌
  「枯葉」も
  僕の思い出から消え去ってくれ
  その頃には
  僕の過去の恋は
  死に絶えてしまっていることだろう

La chanson de Prévert3


[注]
1「枯葉」の冒頭の歌詞をそのまま用いている。
2 chaque fois 後にqueを補う必要がある。この節の最後までが一つの文。
3 te「君」をà mon souvenir「私の記憶」にrappeler「呼び戻す」。すなわち、rappeler qc/qn à qn「…に…を想い出させる、想起させる」という表現と同義。
4 amour は男性名詞だが、文章語で複数形が女性名詞として扱われるため、mortesとなっている。Les feuilles mortesと合わせた表現。
5 死んだ恋が死ぬという矛盾した表現。ne pas finir de+infには「…し終えない」と「…することをやめない」の二つの意味があり、jour après jour「毎日少しづつ」とあるので、後者。mourirは単発的な行為のみならず、過程を、さらには「死にそうな」様態までを含む。ここでは過程として、「君との恋の記憶や君への想い」が「徐々に薄れていく」ことを示す。次節の最後も同じ表現だが、ここのles amours mortesは「ほかの女たちとの恋」を指すようだ。最後になって、すべての恋がEn auront fini de mourir「死に絶えてしまっていることだろう」となる。
6 s'abandonner「身をゆだねる、気楽にやっていく」女性の場合なら「身を任せる」といった訳語になる。ゲンズブールの歌なので、男性の立場での訳文にしたが、女性の歌にしたほうがいいかもしれない。お試しあれ。
7 leur chanson est monotone「つまらない相手だった」という意味。
8 il n'est rien à faire=il n'y a rien à faire「なす術がない、どうしようもない」
9 jamaisは否定の意味ではなく、un jour「いつの日か」の意味。
10 Vienne la nuit sonne l'heureという、アポリネールGuillaume Apollinaireの「ミラボー橋Le pont Mirabeau」の歌詞を思い出させるが、接続法を使った願望表現。Que l'automne passe/Que l'hiver vienne.
11 queは注10の部分と同様に願望表現。
12 les feuilles mortesがここだけシャンソンの題名としてLes Feuilles Mortesと表記されているので、「枯葉」 とかぎ括弧でくくった。
13 s'effacer de「…から消え去る」



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