2016
10.01

私の騎士Si mi caballero

Françoise Hardy MemeSousLaPluie


今回はフランソワーズ・アルディーFrançoise Hardyの「私の騎士Si mi caballero」。以前取り上げた「雨が降ってもMême sous la pluie」と同様、作詞:フランク・ジェラールFrank Gérald、作曲:ブラジルのトゥーカTucaで、1971年のアルバム:La questionに収録されています。
作詞したフランク・ジェラールは多くの歌手の歌を作曲しましたが、ミッシェル・ポルナレフMichel Polnareffの「ノンノン人形La poupée qui fait non」や「愛の願いLove me, please love me」が特に知られています。去年亡くなりました。

この曲はスペイン語のタイトルが付けられています。フランス語にすれば、Oui mon chevalierとなります。



Si mi caballero   私の騎士
Françoise Hardy  フランソワーズ・アルディー


Si mi caballero
J'aimerais bien être
La blanche poussière
Qui suit ton troupeau 注1

  ええ私の騎士さん
  あなたの一群について行く
  白い埃に
  私なりたいわ

Si mi caballero1


Si mi caballero
Il me suffirait
D'être ce brin d'herbe
Qui colle à ta peau

  ええ私の騎士さん
  あなたの肌にくっついた
  この1本の草になるだけで
  私はいいの

Cette maison blanche
Entourée de fleurs
Pendant ton absence
Est comme un tombeau

  この白い家は
  花に囲まれていても
  あなたがいない間は
  お墓のようよ

Si j'étais poussière
Moi je te suivrais
Si j'étais brin d'herbe
Tu m'emmènerais

  もしも私が埃なら
  私はねあなたについて行くのに
  もし私が1本の草なら
  あなたは私を連れてってくれるのに

Si mi caballero4


Je me ferais douce
Aux portes du sommeil 注2
Je me ferais source
Quand brûle le soleil

  私は優しくなるわ
  眠りのときには
  私は泉になるわ
  太陽が燃えるときには

Si mi caballero
Il me suffirait
Sur tes lèvres sèches
D'être goutte d'eau.

  ええ私の騎士さん
  あなたの乾いた唇の上で
  水のしずくになるだけで
  私はいいの。

[注] 
1 troupeauは「(家畜や野生動物の)群」を意味し、caballero「騎士」が率いるならtroupe「一団、(pl.で)軍隊」となるはずだが、peau, tombeau, eauと韻を踏むためにこの語を用いているようだ。
2 aux portes de qc.「…のすぐそばに、間近に」。ここでは、騎士が眠りに入ろうとする時のこと。



コメント
“Si mi caballero”の意味について興味があって、少しばかり調べて見ました。
ネットで見ると、“Yes, my cowboy”等という英訳にぶつかり、びっくりさせられますが、Françoise Hardyの歌を聴くと、イントロの所など、マカロニウェスタン風の雰囲気があり、まんざらでたらめでは無さそうです。まあ、良い訳とも思えませんが、何れにしてもこの caballero さん、それ程高貴な方ではなさそうで、「ええ私の騎士さん」という訳も、なかなか乙なものだと思いました。
ところが、ここにもう一つ、疑問が出て来ました。Si は Ouiではなく、Si ではないかという事です。
先ず、スペイン語の「シ」には、oui とsi がありますが、oui の時には、i の上のところにアクセント記号が付きます。歌詞の方には、アクセント記号はありません。
次に、何度か繰返される Si mi caballero に続く節が、条件法現在形になっていて、Si tu étais mon chevalier をスペイン語にしたという捉え方が出来る事です。後に、Si j'étais poussière という歌詞が出てきますが、je に対してはフランス語、tu に対してはスペイン語という形で呼応しています。
こう考えると、Si は Si だというのも、結構有力ではないかと思われますが、それを裏付ける資料が、まだ見つかっていません。
江副文臣dot 2016.12.05 13:53 | 編集
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