2016
08.12

ネイチャー・ボーイEtrange garçon(Nature boy)

Jacqueline François Etrange garçon


「ネイチャー・ボーイNature boy」という英語の曲は、ブルックリン出身のエデン・アーベEden Ahbezが1947年に作りました。エデンは、ネイチャー・ボーイ(自然児)を地で行く、ヒッピーの先駆者とも言われる人物でした。
ハーマン・ヤブラコフHerman Yablokoffという人が自分の歌を真似たものだと訴え、エデンは最初否定していましたが、最終的には非を認め示談金を支払ったそうです。また、この曲の最初の部分は、ドヴォルザークのピアノ五重奏イ長調第2番作品81第2楽章とメロディーが類似していると言われますが、エデンが真似たのか偶然の類似なのか不明なようです。しかし、聴いてみるとたしかに似ています。この曲およびエデンに関しては、ブログAudio-Visual Triviaに詳しく解説されていますので参照ください。

1948年にナット・キング・コールNat King Coleが歌ってレコーディングし、一躍有名になった後、多くのミュージシャンが歌い、また演奏し、ジャズのスタンダード・ナンバーとなりました。私はかつて、スタン・ゲッツStan Getzやアート・ペッパーArt Pepperのサックス演奏をよく聴いていました。

2001年のミュージカル映画「ムーランルージュMoulin Rouge」でもこの曲が用いられています。

フランス語の歌詞(作詞:Louis Hennevé & Louis Palex)で、シュジー・ソリドールSuzy Solidor(1900-1983)が最初に1948年に歌いました。彼女は同性間の恋を多く歌った風変わりな歌手だったとか。



このブログでは、ジャクリーヌ・フランソワJacqueline Françoisの歌としてご紹介しましょう。



ジョルジュ・ブランメルGeorge Brummell



リュシエンヌ・ドリールLucienne Delyleも歌っていますが、動画はみつかりません。

Etrange garçon(Nature boy)      ネイチャー・ボーイ
Jacqueline François        ジャクリーヌ・フランソワ


Un grand garçon
Aux yeux de charme et de mystère 注1
Et qui dit-on venait de loin 注2
De très loin
D'au-delà des mers

  背の高い男の子
  魅力的で神秘的な目をしていて
  遠くから来たようだった
  とっても遠くから
  海の向こうから

Son beau regard
Etrange et doux
Semblait connaître tout

  その美しい瞳は
  不思議で優しくて
  すべてを知り尽くしているようだった

Etrange garçon1


Puis un matin
Il a passé sur mon chemin
Il m'a parlé de roi de fous
Et de l'eau
Puis il dit soudain

  彼は私と出会った
  彼は私に、王について気狂いについて
  水について話した
  そして突然言った

La vérité 注2
Depuis toujours
C'est d'être aimé
Et d'aimer en retour.(×2) 注3

  大事なことは
  いつも
  愛されること
  そしてお返しに愛することだと。

[注] 第3節の歌詞が、各歌詞サイトでは、Puis vers la mer / Il disparut dans les flots verts / Et j'entendis encore de loin / De très loin / L'écho de sa voix となっているが、ジャクリーヌ・フランソワおよびシュジー・ソリドールの歌を聞き取って直した。シュジーの歌にはまだ続きがある。
1 grandには多様な意味があり、名詞の前につく場合と後につく場合で意味の変わることがある。辞書では、grand garçonは「背の高い少年」「一人前の男の子」の両義が示されているが、前者を選んだ。
2 dit-on「ということだ」挿入句として用いられる。
3 La vérité, c’est…「本当のところは…なのだ」
4 en retour「その代わりに、お返しに」


Etrange garçon2


原曲の動画と歌詞の邦訳を加えます。

エデン・アーベ



ナット・キング・コール



セリーヌ・ディオンCeline Dion



ネイチャー・ボーイ

  一人の少年がいた
  とても風変わりで 魅力的な少年だ
  旅して来たのだのだそうだ
  とても遠いところを、陸や海を越えて
  彼はちょっとはにかみ屋で目に憂いを湛えていた
  けれどとても聡明だった

  そしてある日、
  ある不思議な日に 彼は僕と行きあった
  その間、二人は多くのことを話した
  愚か者たちや王たちのことを
  彼は僕にこう言った

  君が学ぶべき一番重要なことは
  人を愛すことそしてお返しに人から愛されることだと


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