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2016
08.09

サン=ミッシェルのオルガンLes orgues de Saint-Michel

Frédéric François Les orgues de Saint Michel


フレデリック・フランソワFrédéric Françoisは、1950年にイタリアのシシリー島で生まれたシンガー・ソングライターで、ベルギーに住んでいます。この名前は、ショパンに因んだのだそうです。
1963年にバンドの、ギターリスト・歌手としてデヴュー。1965年にリエージュの音楽学校に入り、ヴァイオリンを専攻し、発声法と歌唱を学びます。1966年から新しいバンドに加わっていましたが、1969年にベルギーのプロデューサーと出会って契約し、本格的なソロ活動を始めます。その後は、4つの言語で350曲を歌い、レコードの売上は35万枚。アルバムやシングルは85枚、ビデオやDVDは15枚がゴールド・ディスクとなりました。2008年に、コーチゾンの乱用により病気となり2度入院します、その後復帰し活動を再開。今年4月にニューアルバム:Les femmes sont la lumière du mondeを出し、来年4月に15回目のオランピア出演を予定しています。 ジャック・ブレルJacques Brel、サヴァトーレ・アダモSalvatore Adamoと並ぶベルギー国籍の男性人気歌手です。

取り上げるのは「サン・ミッシェルのオルガンLes orgues de Saint-Michel」という1969年の曲。当時はあまりヒットしなかったようですが、2006年のアルバム:Mes Préférencesに再録されています。



Les orgues de Saint-Michel  サン=ミッシェルのオルガン
Frédéric François        フレデリック・フランソワ


{Parlé : }
Les orgues de Saint-Michel ont le chant triste aujourd'hui.
Et moi, devant cet autel, je m'imagine le cœur en pluie. 注1
Demain pour moi elle sera perdue, parce que demain elle sera mariée.
Pourquoi ne m'a t-elle pas attendu?
Pourquoi a t-elle tout effacé?

  サン=ミッシェルのオルガンはきょうは悲しい歌を奏でている。
  そして僕は、この祭壇の前で、心が雨に濡れたみたいに感じている。
  明日 僕にとって彼女は遠い人となる、なぜなら明日 彼女は結婚するから。
  なぜ彼女は僕を待たなかったのか?
  なぜ彼女はすべてを消してしまったのか?

Les orgues de Saint Michel2


Pourtant je sais qu'elle m'aime encore et quand le moment viendra,
Son cœur brisé par l'effort criera Avé Maria.

  だが彼女がまだ僕を愛していることは分かっている そしてその時が来たら、
  彼女の傷ついた心は必死に声を上げてアヴェ・マリアを歌うだろう

Oui le rêve est passé, et je me retrouve seul.
J'étais venue écouter les orgues de saint-Michel.

  ああ 夢は過ぎ去り、僕は一人になった。
  僕はかつてサン=ミッシェルのオルガンを聴きに来たものだった。

Les orgues de saint-Michel chantaient de joie quand vint le jour.
Rempli des serments éternels ou chaque mois était un souffle d'amour,
Au printemps, lorsque j'ai du partir, j'avais alors sur sa prière juré juré de me revenir comme l'oiseau après l'hiver.
Mais trois longues années ont sonné dans son cœur
La crainte de voir s'écrouler ses rêves et son seul bonheur.
(Avé Maria)

  その日が来てサン=ミッシェルのオルガンは喜びの歌を歌っていた。
  愛の吐息の一言一言で綴られた永遠の誓いで心は満たされ、
  僕が出発しなければならなかった春、彼女の懇願にきっと帰ると強く誓ったのだった、冬が過ぎて渡り鳥が帰るように、
  だが3年の月日は彼女の心に
  彼女の夢と唯一の幸せが消えるのを見るんじゃないかという恐れを植え付けた。
  (アヴェ マリア)

Les orgues de Saint-Michel3


Oui le temps a passé et je me retrouve seul.
J'étais venu écouter les orgues de saint-Michel.

  ああ 時が過ぎ去り 僕は僕は一人になった。
  僕はかつてサン=ミッシェルのオルガンを聴きに来たものだった。

[注] Saint-Michelの名のコミューンや教会・聖堂は数多いが、フランソワはベルギー国籍なので、まずはブリュッセルBruxellesのサン・ミッシェル大聖堂Cathédrale Saints-Michel-et-Gudule だと考えるのが妥当だろう。だが、マイナーな小さな教会とした方が歌詞内容に似つかわしい。
現在形、単純未来形、複合過去形、大過去形、単純過去形、半過去形と、多くの時制を含んでいる歌詞だ。すなわち、明日起こるはずのことを思い、現状を述べ、過去を回想しているのである
1 empliとする歌詞もあるが、je m'imagine 「(自分の状態を)イメージする」の内容としてイメージ的な表現が合うと思われるし、確かにen pluieと聞こえる。。





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