
今回はジャック・プレヴェールJacques Prévertの詩を歌詞にした曲。イヴ・モンタンYves Montandが歌う「そして祭りはつづくEt la fête continue」です。1946年の詩集「ことばParoles」に収められた詩で、1947年にジョゼフ・コズマJoseph Kosmaが作曲。モンタンは酔っぱらいを表現しながら歌い、とても味のある楽しい歌です。
私の地元、府中の大國魂神社では、4月30日から5月6日まで、「くらやみ祭」という大掛かりなお祭りが開かれていました。気になりながら、コンクールの準備に追われて行けませんでした。残念!でも「コンクール」も「コンサート」もお祭りですから、まさに「祭りはつづく」です。次のお祭りは20日のコンサート「~五月の風にのせて~」です。ぜひいらしてください!
動画には、歌人の塚本邦雄氏の邦訳が入っています。
Et la fête continue そして祭りはつづく
Yves Montand イヴ・モンタン
Debout devant le zinc
Sur le coup de dix heures
Un grand plombier zingueur habillé en dimanche et pourtant c´est lundi 注1
Chante pour lui tout seul
Chante que c´est jeudiQu´il n´ira pas en classe, que la guerre est finie et le travail aussi.
十時の時計の音が鳴って
カウンターの前で立ち上がった
のっぽの亜鉛管工は日曜の晴着すがた、だけどきょうは月曜
聴かせる相手は自分ひとり
彼は歌う きょうは木曜日だよと
学校へは行かないよと、戦争はおわりで仕事もおわりだよと。

Que la vie est si belle et les filles si jolies et titubant devant le zinc
Mais guidé par son fil à plomb il s´arrête pile devant le patron 注2
Trois paysans passeront et vous paieront puis disparaît dans le soleil
Sans régler les consommations disparaît dans le soleil
Tout en continuant sa chanson
La la la la la… (×2)
人生は美しいし娘たちはキレイだよと、カウンターの前でよろけつつ
自分の「下げ振り」の糸に導かれマスターの前でピタッと止まる
3人の農夫が通りかかってあんたに払うさ そして陽の光のなかに消える
勘定を払わずに陽の光のなかに消える
歌い続けながら
ラララララ…

[注]
1 前日の日曜日から夜通し飲んでいたようだ。夜ではなく朝の十時。
2 plomb「下げ振り」測量や現場で鉛直を出すための円錐形の振り子で、配管工の道具。s´arrête pile「ピタッと止まる」
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