2016
04.10

ガレリアンLe galérien

Yves Montand Le galérien


歌声喫茶などでよく歌われてきた「囚人の歌」は、「船漕ぐ明け暮れ 鎖につながれ 思いはいつか 母のおもかげ…」という歌詞があらわすとおり、もともとはロシアで漕役刑に服す囚人達がヴォルガ河でガレー船を漕ぎながら歌う歌でした。

それをレオ・ポールLéo Poll(本名:レイブ・ポルナレフLeib Polnareff。ミッシェル・ポルナレフMichel Polnareffの父親)がアレンジし、モーリス・ドリュオンMaurice Druonがフランス語の歌詞をつけて1947年に発表しました。

そしてジャン・サブロンJean Sablonの姉ジェルメーヌ・サブロンGermaine Sablonが「パルチザンの歌Le chant des partisans」というタイトルで1951年に創唱し、イヴ・モンタンYves Montandも同年に「ガレリアンLe galérien」というタイトルで歌いました。

先に取り上げた「うるわしの五月Joli mai」と「はるかなる友Ami lointain」もロシアの曲でした。伝記「イヴ・モンタン ぼくの時代」(文芸春秋社。1996年)には、モンタンとロシアとの深いつながりが記されています。

囚人が母親を思い出しているという内容は、ジョニー・アリディJohnny Hallydayの「刑務所(朝日のあたる家)Le pénitencier」とも共通しています。



シャンソンの友Les Compagnons de la Chanson



Le galérien    ガレリアン
Yves Montand  イヴ・モンタン


Je m´souviens, ma mèr´ m´aimait
Et je suis aux galères, 注1
Je m´souviens ma mèr´ disait
Mais je n´ai pas cru ma mère
Ne traîn´ pas dans les ruisseaux 注2
T´bats pas comme un sauvage
T´amuses pas comm´ les oiseaux
Ell´ me disait d´être sage

  思い出すよ、母さんは僕を愛してくれていた
  僕はガレー船の漕役に服している、
  母さんが言っていたのを覚えている
  だけど母さんを信じなかった
  粗野な生き方をするんじゃない
  野蛮人みたいに喧嘩をするんじゃない
  小鳥みたいに遊びまわるんじゃない
  お利口になんなさいと母さんは言っていた

Le galérien1


J´ai pas tué, j´ai pas volé
J´voulais courir la chance
J´ai pas tué, j´ai pas volé
J´voulais qu´chaqu´ jour soit dimanche
Je m´souviens ma mèr´ pleurait
Dès qu´je passais la porte
Je m´souviens comme ell´pleurait
Ell´ voulait pas que je sorte

  殺しなどしなかった、盗みなどしなかった
  運を試したかったんだ
  殺しなどしなかった、盗みなどしなかった
  毎日が安息日であってほしいと願っただけだ
  母さんが泣いていたのを思い出す
  僕がドアを出たときに
  僕は思い出す母さんがどんなに泣いていたか
  母さんは僕に出て行ってほしくなかった

Toujours, toujours ell´ disait
T´en vas pas chez les filles
Fais donc pas toujours c´qui t´plait
Dans les prisons y a des grilles
J´ai pas tué, j´ai pas volé
Mais j´ai cru Madeleine
J´ai pas tué, j´ai pas volé
J´voulais pas lui fair´de peine

  いつも、いつも母さんは言っていた
  女たちのところに行っちゃだめだ
  楽しいことばっかりしてちゃだめだ
  牢屋には鉄格子が張られている
  殺しなどしなかった、盗みなどしなかった
  だけど僕はマドレーヌを信じたんだ
  殺しなどしなかった、盗みなどしなかった
  ぼくはあの子に辛い思いをさせたくなかったんだ

Un jour les soldats du roi
T´emmen´ront aux galères
Tu t´en iras trois par trois 注4
Comme ils ont emmn´nés ton père
Tu auras la têt´ rasée
On te mettra des chaînes
T´en auras les reins brisés
Et moi j´en mourrai de peine

  いつか王の兵隊たちが
  おまえをガレー船に連れて行くだろう
  おまえは3人ずつで消えて行く
  兵隊たちがおまえの父さんを連れて行ったように
  おまえは頭を剃られ
  鎖につながれて
  腰が砕けるだろう
  そしてわたしは辛さのあまり死んでしまうだろう

Le galérien5


J´ai pas tué, j´ai pas volé
Mais j´ai pas cru ma mère
Et je m´souviens qu´ell´ m´aimait
Pendant qu´je rame aux galères.

  殺しなどしなかった、盗みなどしなかった
  だけど母さんを信じなかった
  そして僕は母さんが僕を愛してくれていたことを思い出す
  ガレー船を漕ぎながら。

Ooooooo…

  オオオオオオオ…

[注]
1 galèreは、複数で「漕役刑」。être aux galères「漕役刑に服す」
2 traîner dans les ruisseaux「どん底の生活を送る」
3 courir la(sa) chance「運を試す、一か八かやる」
4 trois par trois「三人ずつ」




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