2016
01.26

石を散らしてDéranger les pierres

Carla Bruni2


今回はカルラ・ブルーニCarla Bruniの「石を散らしてDéranger les pierres」という曲。カルラは「部屋のなかの空Le ciel dans une chambre」「ラファエルRaphaël」に続いて3回目です。彼女がジュリアン・クレールJulien Clercの依頼で作った曲で、2008年にリリースしたアルバムComme si de rien n'étaitに収録されています。 2011年に、カルラの歌を偶然に聴いて、とても心惹かれました。歌詞がたいへん象徴的で難しく、試訳にすぎませんと断って旧ブログに出していましたが、今、訳し直してこちらに運びます。理解が進んだという自信はたいしてありませんが…。les pierres「石」は堅いもの、固定したもの、冷たいものを象徴します。dérangerは「(整頓されたもの)を乱す、散らかす」「…を邪魔する」の意味で、「(社会通念など)に反する」という意味もありますから、déranger les pierresは現状打破・革命といった方向を示し、さらにはもっとエロティックな意味合いを含ませているようです。

カルラ・ブルーニ



ジュリアン・クレール



二人で歌っています。



ほかには、イザベル・ブーレィIsabelle Boulayも。

Déranger les pierres  石を散らして
Carla Bruni        カルラ・ブルーニ


Je veux mes yeux dans vos yeux
Je veux ma voix dans votre oreille
Je veux les mains fraîches du vent
Je veux encore le mal d'aimer,
Le mal de tout ce qui est merveille
Je veux encore brûler doucement,
Marcher à deux pas du soleil 注1

  あなたの目のなかにわたしの目を映したい
  あなたの耳にわたしの声を注ぎたい
  両手を風にひんやりとさらしたい
  愛の苦しみにもっと苛まれたい、
  素晴らしいことすべての苦しみに
  もっと身を焦がしたい じんわりと、
  太陽のすぐ近くを歩いて

Carla Bruni1


{Refrain:}
Et je veux déranger les pierres
Changer le visage de mes nuits
Faire la peau à ton mystère 注2
Et le temps : j'en fais mon affaire 注3

  そして石を散らして
  わたしの夜の趣きを変え
  あなたの神秘にとどめを刺したい
  そして今:わたしはとりかかるわ

Je veux ton rire dans ma bouche
Je veux tes épaules qui tremblent
Je veux m'échouer tendrement 注4
Sur un paradis perdu
Je veux retrouver mon double
Je veux l'origine du trouble
J' veux caresser l'inconnu

  あなたの笑いをむしゃぶりたい
  あなたの震える肩が欲しい
  そっと迷い込みたい
  失われた楽園に
  わたしの分身を見つけたい
  ときめきの糸口を得たい
  見知らぬ人を愛撫したい

Carla Bruni2


{au Refrain}

Je veux mourir un dimanche 注5
Au premier frisson du printemps
Sous le grand soleil de Satan
Je veux mourir sans frayeur
Fondue dans un sommeil de plomb
Je veux mourir les yeux ouverts
Le nez au ciel, comme un mendiant

  日曜日に死にたい
  春の最初の兆しに
  サタンの太陽のもとで
  怖れることなく死にたい
  深いまどろみに溶け込んで
  目を開いたまま死にたい
  鼻を天に向けて、物乞いのように

{au Refrain}

[注]
1 à deux pas de qc.「…のすぐ近く」
2 faire la peau à qn.「…を殺す、ばらす」
3 en faire son affaire「引き受ける」
4 échouerは「座礁する、(浜辺に)乗り上げる」という意味から「たまたま行きつく、舞い込む」の意味が派生した語。
6 ダミアDamiaの「暗い日曜日Sombre dimanche」を思い起こさせる表現。この節は、性と死の近親性という観点で理解すべきだろう。



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