2016
01.06

パリのお譲さんMademoiselle de Paris

Jacqueline François Mademoiselle de Paris


ジャクリーヌ・フランソワJacqueline Françoisの「パリのお譲さんMademoiselle de Paris」(1948年、作曲:ポール・デュラン Paul Durand、作詞:アンリ・コンテ Henri Contet)は、パリのオートクチュール業界を舞台にしたミステリー映画「巴里の醜聞Scandale aux Champs-Élysées」の主題歌。フランソワはこの歌でディスク大賞を得、Mademoiselle de Parisは彼女のニックネームとなりました。1955年には、この歌の題名のフランス映画が作られ、フランソワも出演しました。邦題は「水色の夜会服」。



Mademoiselle de Paris    パリのお譲さん
Jacqueline François     ジャクリーヌ・フランソワ


On l'appelle Mademoiselle de Paris
Et sa vie c'est un petit peu la nôtre 注1
Son royaume c'est la rue d'Rivoli 注2
Son destin, c'est d'habiller les autres
On dit qu'elle est petite main 注3
Et s'il est vrai qu'elle n'est pas grande 注4
Que de bouquets et de guirlandes 注5
A-t-elle semés sur nos chemins.
  
  ひとは彼女をパリのお嬢さんと呼ぶ
  そして彼女の人生 それはちょっと私たちの人生のよう
  彼女の王国、それはリヴォリ通り
  彼女のつとめ、それはひとの服を仕立てること
  ひとは彼女をお針子見習いと言う
  たとえ彼女が一人前じゃないことは確かだとしても
  どれほどの花束や花輪を
  彼女は私たちの道にふり撒いてくれたことか。

Mademoiselle de Paris2


Elle chante un air de son faubourg
Elle rêve à des serments d'amour
Elle pleure et plus souvent qu'à son tour 注6
Mademoiselle de Paris
Elle donne tout le talent qu’elle a
Pour faire un bal à l'Opéra
Et file, à la porte des Lilas 注7
Mademoiselle de Paris
Il fait beau
Et là-haut 注8
Elle va coudre un cœur à son manteau 注9

  彼女は自分の街の歌を歌う
  彼女は愛の誓いを夢みる
  彼女は泣く あまりにも頻繁に
  パリのお嬢さんは
  彼女は精一杯のことをする
  オペラ座の舞踏会のために
  そのあと急ぐ、リラの門へ
  パリのお嬢さんは
  お天気も上々
  そこへ
  自分の外套にハートマークを縫い付けに行く

Mais le cœur d'une enfant de Paris
C'est pareil aux bouquets de violettes
On l'attache au corsage un samedi
Le dimanche on le perd à la fête
Adieu guinguette, adieu garçon 注10
La voilà seule avec sa peine 注11
Et recommence la semaine,
Et recommence la chanson

  でもパリっ娘の心はね
  スミレの花束みたいなもの
  土曜日にブラウスに付けて
  日曜日にはお祭りで失くしてしまう
  ダンスホールよさようなら、ボーイフレンドよさようなら
  ほら彼女は辛い気持ちをかかえて独りぼっち
  そして1週間がまた始まる
  そして歌がまた始まる

Mademoiselle de Paris3 


Elle chante un air de son faubourg
Elle rêve à des serments d'amour
Elle pleure et plus souvent qu'à son tour
Mademoiselle de Paris
Elle donne un peu de ses vingt ans
Pour faire une collection d'printemps 注12
Et seule s'en va rêver sur un banc
Mademoiselle de Paris
Trois petits tours
Un bonjour
Elle oublie qu'elle a pleuré d'amour

  彼女は自分の街の歌を歌う
  彼女は愛の誓いを夢みる
  彼女は泣く あまりにも頻繁に
  パリのお嬢さんは
  彼女は青春の幾ばくかを注ぎこむ
  春のコレクションの制作に
  そしてひとりで出かけていく ベンチで夢を見に
  パリのお嬢さんは
  小さく3回まわって
  こんにちは
  彼女は恋に泣いたことを忘れる

Elle chante et son cœur est heureux 注13
Elle rêve et son rêve est tout bleu
Elle pleure mais ça n'est pas bien sérieux
Mademoiselle de Paris

Elle vole à petits pas pressés
Elle court vers les Champs Elysées
Et donne un peu de son déjeuner
Aux moineaux des Tuileries 注14
Elle fredonne
Elle sourit...
Et voilà Mademoiselle de Paris.
  
  彼女は歌い しあわせな気持ちになる
  彼女は夢みる その夢は真っ青
  彼女は泣く でもそれはたいしたことじゃない
  パリのお嬢さんは

  彼女は小走りで飛んで行く
  彼女はシャンゼリゼのほうに急ぐ
  そして自分の朝食の少しばかりを
  チュイルリーの小鳥たちに与える
  彼女は鼻歌を歌う
  彼女は微笑む…
  そうこれがパリのお嬢さん。

Mademoiselle de Paris1 


[注]
1 la nôtre=notre vie 私たちの人生、どこにでもある平凡な人生。
2 son royaumeは、彼女のbouquets et de guirlandes「生活の拠点」を冗談めかして「王国」と言っている。 la rue d'Rivoliは、パリ中心部、ルーヴル美術館の北を東西に走る道路。
3 petite main「見習いのお針子」
4 上の行で「見習い」だと言ったのを、「一人前じゃない」と言い換えている。
5 queはcombienと言い換えられる。bouquetsとguirlandesは、彼女が人々を楽しい気分にさせることを象徴する表現。
6 plus souvent qu'à son tour「あまりに頻繁に」
7 La Porte des Lilas「リラの門」は19世紀に作られたパリを囲む城壁の17の門のひとつ。この城壁は第1次世界大戦ののちに壊された。地下鉄のPorte des Lilasという駅があり、ジョルジュ・ブラッサンスGeorges Brassensの出演した映画「リラの門Porte des Lilas」とセルジュ・ゲンズブールSerge Gainsbourg」のデヴュー曲「リラの門の切符切りLe Poinçonneur des Lilas」で、この場所は有名になった。
8 là-hautは、la porte des Lilasのこと。
9 この行は、好きな男の子に会いに行くということをあらわしている。
10 guinguetteは、郊外の森などにある酒場やダンスホールなど、野外で飲食したりダンスしたりする場所。
11 La voilà「ほら彼女は」laはelleのこと。
12 パリ・コレクション(semaine de la mode à Paris)は、年2回、フランスのパリで開かれる服飾銘柄店の新作発表会で、3月に秋冬コレクション、10月に春夏コレクションが2週間前後の日程で開催発表される。また「パリ・オートクチュール・コレクション」は1月に春夏コレクション、7月に秋冬コレクション、男性服コレクションも同じく2月と7月に開催される。
13 ここから4行の色を変えた部分は動画では歌っていない。
14 les Tuileriesは、かつてはルーヴル宮、リヴォリ通り、コンコルド広場、セーヌ川の辺りの地域の名称だったが、ここではチュイルリー公園Jardin des Tuileriesを指している。




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