2014
09.09

雲Nuages

Lucienne Delyle Nuages


リュシエンヌ・ドリールLucienne Delyleが歌う「雲Nuages」は、1940年にジャンゴ・ラインハルトDjango Reinhardtが作曲した曲で、ジャック・ラリュJacques Larueが作詞しました。ラインハルトはgypsy swingと言われる、フランス在住ジプシーによるジャズの創始者で、この曲も、形容しがたい独特の魅力を持っています。
イヴ・モンタンYves Montand、ローラ・フィジーLaura Figyも歌っています。

ジャンゴ・ラインハルト



リュシエンヌ・ドリールの動画は私が作成しました。



そしてついでながら恥ずかしながら私の歌です。FM小金井に出演した時に歌ったもの。とても狭いスタジオで初めてのラジオ番組収録の経験でしたから、ちょっとかしこまった歌い方になってしまいました。また歌い直したいです。



Nuages                  雲
Lucienne Delyle              リュシエンヌ・ドリール


Lentement dans le soir
Le train s’en va
Sur le quai son mouchoir
S’enfuit déjà
Dans la glace comme un songe
Le mur gris de sa maison
Sous le jour qui s’allonge 注1
S’estompe à l’horizon
Un nuage s’étire 注2
Sur son toit bleu
En passant il semble dire
Un triste adieu
Et tout ce que j’aimais
Lorsque le train vire
Dans un flot de fumée
S’efface à jamais

  夕暮れのなかをゆっくりと
  列車は去っていく
  プラットホームの彼のハンカチは
  もう消えた
  車窓にまぼろしのように映る
  彼の家の灰色の壁が
  傾いた陽の光のもとで
  地平線にかすむ
  家の青い屋根に
  雲がたなびく
  過ぎ去りながら雲は
  悲しいさよならを告げているようだ
  そしてわたしが愛したものはみな
  列車が向きを変えると
  煙のなかに
  永遠に消え去る

maison2.jpg


Le cœur rempli de fièvre un jour
Croyant trouver l’amour
On fait un beau rêve
Mais l’orage emporte votre bonheur
Et le beau roman s’achève
Et serrant votre cœur 注3

  熱い想いに胸ふくらませ
  いつの日か愛を見つけると信じて
  ひとは美しい夢を抱く
  だが雷雨がしあわせを持ち去り
  美しい物語は終わりを告げる
  胸を締める想いを残して

Lentement dans le soir 注4
Un train s’en va
Sur le quai un mouchoir
S’enfuit déjà
Dans la glace comme un songe
Le mur gris d’une maison
Sous le jour qui s’allonge
S’estompe à l’horizon
Un nuage s’étire
Sur un toit bleu
En passant il semble dire
Un triste adieu
Et tout ce qu’on aimait
Lorsque le train vire
Dans un flot de fumée
S’efface à jamais

  夕暮れのなかをゆっくりと
  列車は去っていく
  プラットホームのハンカチは
  もう消えた
  車窓にまぼろしのように見える
  家の灰色の壁が
  傾いた陽の光のもとで
  地平線にかすむ
  家の青い屋根に
  雲がたなびく
  過ぎ去りながら雲は
  悲しいさよならを告げているようだ
  そしてひとが愛したものはみな
  列車が向きを変えると
  煙のなかに
  永遠に消え去る

train.jpg


[注]
1 jourを主語にして「(時間的に)日が長くなる」と言う場合は自動詞のallongerを用いる。ここもjourが主語だが題名動詞s’allongerを用いていて、「(空間的に)長くなる、伸びる」の意味で太陽の位置を言っているととらえた。
2 この行と次の行は、歌詞サイトから引用した歌詞には抜けている。歌を聴いて判断した。主役の「雲」が登場するところはここだけであり、非常に大切な部分だと思うが…。nuageはここでは単数形だが原題は複数形。
3 現在分詞の用い方がちょっと不思議だが、同時性というより結果を示すと判断される。votreはvous(不特定な人を指す)の代わりに用いられたonを受けている。
4 この節は、冒頭の節を繰り返すようでありながら、代名詞が変えられ、私と彼の話が普遍的な物語に変わっている。ここも、歌を聴いて判断した。作成した動画でも、そうしたニュアンスで画像の置き方を変えてみた。



コメント
失礼します。
日本のシャンソンは余り聴かず、杉田真理(現・真理子)さんの
素晴らしい2枚を始め、数人の音源しか持っていないのですが。

美しく、素直な歌い方をなさるのに感心してしました。
杉田さん以来です^^
変に構えた歌でなくて
好もしく聞くことができるのがいいですね。
パチパチ × 10
うーまく・ぺんdot 2016.01.18 19:02 | 編集
ありがとうございます。素人っぽいですが、褒めていただいてうれしいです。発音と音程をより正確にしなければと反省しています。

アンシ・ソワ・ジュの記事を拝見いたしました。なるほど!とても参考になりました。実はこれもいつか歌いたいと思っています。
朝倉ノニーdot 2016.01.19 09:01 | 編集
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