2015
04.26

ピカルディーのバラDansons la rose (Roses de Picardie)

Yves Montand81


ティノ・ロッシTino Rossiが歌った「ピカルディーのバラRoses de Picardie」という曲は、1916年にハイドン・ウッドHaydn Woodによって英国で作曲され、1918年以来、フランスでたいへん人気を呼びました。そのもとの英語の歌詞Roses of Picardyは、第1次大戦中に、フレデリック・エドワード・ウエザリーFrederick Edward Weatherlyという英国の詩人(弁護士でもありました)が作詞したものです。フランスの戦争未亡人に恋した英国人将校によってピカルディーで作られたという伝説もありますが、彼自身がフランスの戦争未亡人に恋したのかどうかはいろんな説があって不明です。1927年にこの曲を題材にした無声映画Roses of Picardyが作られています。ちなみに、ピカルディはベルギーと国境を接し、海を挟んでイギリスを望む位置にあり、バラの産地として、またビールの産地として知られています。
世界中の300人以上の歌手が歌っています。シドニー・ベチェットSidney Bechet、フランク・シナトラFrank Sinatra、プラターズThe Plattersなど。
また、イザベル・アジャーニIsabelle Adjani とアラン・スーションAlain Souchonの出演した L'été meurtrierという1983年の映画のお蔭でこの曲(オーケストラ演奏)が再び注目されたそうです。

そしてイヴ・モンタンYves Montandは、原曲のルフラン部分を、あらたな歌詞でDansons la roseという題名をつけて歌っています。いつも、妻のシモーヌ・シニョレSimone Signoretへの愛を表現する形でこの歌を歌ったそうです。今回はこちらをメインに取り上げます。そのあとに、ティノ・ロッシの元歌を加えます。



Dansons la rose (Roses de Picardie)     ピカルディーのバラ
Yves Montand              イヴ・モンタン


Dire que cet air 注1
Nous semblait vieillot
Aujourd'hui
Il me semble nouveau
Et puis surtout
C'était toi et moi
Ces deux mots
Ne vieillissent pas

  この旋律は
  僕たちには もう今じゃ
  古くさく思えるっていうのかい
  僕には新鮮に思えるよ
  またとくに
  君と僕という
  この二つの言葉は
  古くなったりはしないさ

Dansons la rose 3


... Souviens-toi
Ça parlait 注2
De la Picardie 注3
Et des roses
Qu'on trouve là-bas
Tous les deux
Amoureux
Nous avons dansé
Sur les roses
De ce temps-là. (×2)

  …思い出してよ
  それは
  あのピカルディーのこと
  そしてそこに咲いている
  バラのことだよ
  愛し合っている
  二人は
  踊ったよね
  バラの上で
  あの頃。


[注]
1 Dire que…「…というじゃないか、というんだから」
2 Ça parler de…「…のことだ、のことを言う」
3 laがついているのは、特別の思いを込めていることを表す。


Dansons la rose 1


ティノ・ロッシの歌う元歌。



Roses de Picardie ピカルディーのバラ
Tino Rossi ティノ・ロッシ


De ses grands yeux de saphir clair
Aux reflets changeants de la mer,
Colinette regarde la route,
Va rêvant, tressaille, écoute.
Car au loin, dans le silence,
Monte un chant enivrant toujours ;
Tremblante, elle est sans défense
Devant ce premier chant d'amour :

  海のうつろう輝きを映す
  澄んだサファイア色の大きな目で
  コリネットは道を見て、
  夢うつつで進み、身を震わせ、耳を澄ます。
  なぜなら遠くに、静寂のなかに、
  今なお心酔わせる歌が湧き上がる;
  震えながら、彼女はなす術を失っている
  かの最初の愛の歌を前にして:

{Refrain:}
Des roses s'ouvrent en Picardie,
Essaimant leurs arômes si doux
Dès que revient l'Avril attiédi,
Il n'en est de pareille à vous !
Nos chemins pourront être un jour écartés
Et les roses perdront leurs couleurs,
L'une, au moins gardera pour moi sa beauté,
C'est la fleur que j'enferme en mon cœur !

  暖かい4月になると
  とても甘い香りを振りまきながら
  ピカルディーにバラたちが花開くが、
  あなたに匹敵するバラはない!
  私たちの道はいつか分かれるかもしれず
  バラたちは色あせるだろうが、
  ひとつのバラが、少なくとも僕のために美しさを保つだろう、
  それは僕の心のなかに閉じ込めた花だ!

A jamais sur l'aile du temps,
Depuis lors ont fui les ans...
Mais il lit dans ses yeux la tendresse,
Ses mains n'ont que des caresses ;
Colinette encore voit la route
Qui les a rapprochés un jour,
Quand monta vers son cœur en déroute
Cette ultime chanson d'amour :

  時の翼に乗って永遠に、
  それ以来歳月は過ぎて行った…
  だが彼は彼女の眼に愛情を読み取り、
  彼の両手は彼女にひたすら優しく触れる;
  コリネットはまだ道を見ている
  いつだったか彼らを近づけた道を、
  そのとき彼女の混乱していた心に
  この究極の愛の歌が湧き上がった:

{Refrain}

Dansons la rose 2


最後に、フランク・シナトラのRoses of Picardyを。




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