2016
01.17

春Printemps

Barbara Perlimpinpin


今回はバルバラBarbaraの「春Printemps」。ポール・エリュアールPaul Eluard(1895-1952)の詩にバルバラが曲をつけました。実際は冬の寒さすなわち辛い生活のただ中にありながら、夢み待ち望むもの、それが「春」。この短い詩はとても豊かな深い内容を語りかけてくれます。1951年に、エリュアールの最後のパートナーであるドミニックDominiqueに捧げられた詩集「不死鳥Le Phénix」のなかの一遍です。バルバラの1972年のアルバムAmours incestueusesに収録されています。



Printemps     春
Barbara      バルバラ


Il y a, sur la plage, quelques flaques d´eau.
Il y a, dans les bois, des arbres fous d´oiseaux.
La neige fond dans la montagne.
Les branches des pommiers brillent de tant de fleurs
Que le pâle soleil recule.

  浜辺には、いくつかの水たまりができる。
  森では、木々が小鳥たちに熱をあげる。
  山のなかで雪が解ける。
  林檎の木の枝々がたくさんの花をつけて輝く
  青白い太陽よ退くがいい。

Printemps2.jpg


C´est par un soir d´hiver,
Dans un monde très dur,
Que tu vis ce printemps,
Près de moi, l´innocente. 注1

  今は冬の宵で、
  とても酷い世だ、
  君にこの春を思い描いてもらいたい、
  僕のそばで、無邪気な人よ。

Il n´y a pas de nuit pour nous.
Rien de ce qui périt, n´a de prise sur moi 注2
Mais je ne veux pas avoir froid.

  僕たちにとっては夜はない。
  滅びるものは何も、僕に影響をおよぼさない
  だが僕は寒さでこごえたくないんだ。

Printemps3.jpg


Notre printemps est un printemps qui a raison, 注3
Notre printemps est un printemps qui a raison,
Notre printemps est un printemps qui a raison,
Notre printemps est un printemps qui a raison...

  僕たちの春は来なくてはならない春だ、
  僕たちの春は来なくてはならない春だ、
  僕たちの春は来なくてはならない春だ、
  僕たちの春は来なくてはならない春だ…

[注]
1 l´innocenteと女性形で相手に呼びかけているので、エリュアールの詩のままの男性の立場の表現である。
2 avoir prise sur…「…に対して影響力を持つ、…に作用し得る」
3 avoir raison「正当である、正しい」。この部分の訳語は、試行錯誤の末、「来たるべき」と決めたのち、少し柔らかい表現に変えた。


Printemps1.jpg





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