2015
04.01

ポルトガルの四月Avril au Portugal

Yvette Giraud Avril au Portugal


ポルトガルのファドには暗い曲が多いのですが、アマリア・ロドリゲスAmália Rodriguesの歌で知られる「コインブラCoimbra」( 1947年、作詞・作曲:ラウル・フェラーニョRaul Ferrão)は初夏の日差しを思わせるとても明るい曲。コインブラとはポルトガル中央部に位置する都市の名。この曲をイヴェット・ジローYvette Giraudが「ポルトガルの四月Avril au Portugal」というタイトルでフランス語に翻案し歌っています。今日から4月なのでこの曲を。夏の終わりに4月の恋を振り返っているという歌詞内容ですが…。

アマリア・ロドリゲス「コインブラ」



イヴェット・ジロー「ポルトガルの四月」



Avril au Portugal           ポルトガルの四月
Yvette Giraud            イヴェット・ジロー


Je vais vous raconter
Ce qui m’est arrivé
Sous un ciel où l’été 注1
S’attarde
Histoire d’amoureux
Voyage aventureux
Que pour les jours heureux
Je garde
Un grand navire à quai,
La foule débarquait
Deux yeux sous des bouquets
Regardent
L’amour devait rôder
Puisqu’on s’est regardés
Et que mon cœur s’est mis à chanter... 注2

  まだ夏が居すわる
  空のもとで
  お話ししましょう
  わたしに起こったことを
  しあわせな日々として
  心に残している
  恋の物語
  波瀾万丈の船旅を
  大きな船が波止場に停泊し、
  人々が下船した
  花束の陰から二つの目が
  見つめている
  恋は待ち受けていたのよ
  だってわたしたちは見つめ合い
  わたしの心は歌いだした…

Avril au Portugal2


Avril au Portugal,
A deux c’est idéal,
Là-bas si l’on est fou,
Le ciel l’est plus que vous, 注3
Pour un sentimental
L’amour existe t-il
Ailleurs qu’au Portugal
En Avril.

  ポルトガルの4月は
  二人にとっておあつらえむき
  そこでは 人々が有頂天なら
  空はみんなよりもっと有頂天だもの
  おセンチな恋など
  4月のポルトガルとは
  別のところに
  あるものよ

Le soir sous mes yeux clos 注4
Glissant au fil de l’eau
Je vois par le hublot
La rive
Des voiles de couleur
De lourds parfums de fleurs
Des chants de bateleurs
M’arrivent...
Tout ça berce mon cœur
D’un rêve de bonheur
Dont les regrets ailleurs 注5
Me suivent,
L’amour devait savoir
En nous suivant le soir
Que j’aimerais un jour le revoir...

  目を閉じている間に日が暮れ 
  水の流れに乗っていくと
  窓越しに
  岸辺が見える
  カラフルな帆
  花々のつよい香り
  芸人たちの歌が
  わたしのもとにやって来る…
  それらはしあわせな夢で
  わたしの心を優しく揺すぶる
  そしてそれを惜しむ気持ちもまた
  わたしにつきまとう、
  その夜わたしたちを見守ってくれた愛には
  分かったはず
  わたしがまたいつか彼に会いたいってことが

Avril au Portugal4


Avril au Portugal,
A deux c’est idéal,
Là-bas si l’on est fou,
Le ciel l’est plus que vous,
Mais sans penser à mal 注6
Son cœur attendra t-il
Que j’aille au Portugal,
En avril.

  ポルトガルの4月は
  二人にとっておあつらえむき
  そこでは 人々が有頂天なら
  空はみんなよりもっと有頂天だもの
  でも悲観することはない
  彼は待っているわ
  わたしがポルトガルに行くのを
  4月にね

[注] 題名では「四月」と表記したが、歌詞中は「4月」とした。
1 恋を経験したのは4月なので、夏の終り頃を示すこの表現は、その話をしている今のこと。
このあとの歌詞は、話の内容という形をとっているが、過去のことを語るなかに現在形が混じる。臨場感を示すための物語体の現在である。
2 se mettre à inf.「…し始める」
3 l’estのleは、前行のfouのこと。
4 Le soir sous mes yeux closは「目を閉じていたら、いつしか日が暮れていた」というニュアンス。
5 regretは「後悔」というより「惜しむ気持ち」だろう。ailleursは副詞で、通常はd’ailleursの形で用いられ、単独では「よそで」の意味だが、不明瞭なニュアンスで訳さざるを得なかった。
6 à mal「悪いほうへ、悪く」


Avril au Portugal3



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