
「魅惑のワルツFascination」は、ポーレット・ダルティPaulette Dartyのためにイタリア出身の作曲家フェルモ・マルケッティFermo Marchettiが1904年に作曲しました。ダルティの愛人のモーリス・ド・フェローディMaurice de Féraudyが作詞。オードリー・ヘップバーンAudrey Hepburnとゲーリー・クーパーGary Cooper主演の「昼下がりの情事Love in the Afternoon」(1957年)に使われたことでこの曲は知られるようになりました。
フランス語そして英語で多くが歌手がカヴァーしていますが、レオ・マルジャーヌLéo Marjaneの歌でご紹介します。レオに関しては「今宵ただひとりJe suis seule ce soir」のページでご紹介しています。
歌詞内容は月並みで、正直言って、訳す甲斐がないと私自身は感じてしまいます…が、美しい曲です。
レオ・マルジャーヌLéo Marjane。Je te Diosという曲のあと3:20くらいから始まります。音質はまったくよくないです。
ジャクリーヌ・フランソワはルフラン部分だけを2度繰り返して歌っています。
ナット・キング・コールNat King Cole(英語)
Fascination 魅惑のワルツ
Léo Marjane レオ・マルジャーヌ
{Refrain :}
Je t’ai rencontrée simplement,
Et tu n’as rien fait pour chercher à me plaire
Je t’aime pourtant,
D’un amour ardent,
Dont rien, je le sens, ne pourra me défaire. 注1
Tu seras toujours mon amant
Et je crois à toi comme au bonheur suprême. 注2
Je te fuis parfois, mais je reviens quand même.
C’est plus fort que moi : Je t’aime.(×2)
私はただあなたに出会っただけ、
そしてあなたは私を喜ばせるためにはなにもしなかった
でも私はあなたを愛している、
熱烈な愛情で、
なにも私からその愛を追い出せない、そう感じるわ。
あなたは永遠に私の恋人よ
そして私はあなたを最高の幸福を信じるように信じるわ
私はときどきあなたから逃げるわ、でもちゃんと戻ってくるのよ。
私自身よりもこの気持ちは強いのよ「あなたを愛しているわ」。

Lorsque je souffre, il me faut tes yeux
Profonds et joyeux
Afin que j’y meure
Et j’ai besoin pour revivre, amour, 注3
De t’avoir un jour,
Moins qu’un jours, une heure !,
De me bercer un peu dans tes bras,
Quand mon coeur est las,
Quand parfois je pleure.
Ah ! crois-le bien, mon chéri, mon aimé, mon Roi,
Je n'ai de bonheur qu'avec toi.
私が苦しんでいるとき、
あなたの深くて明るい目が必要なの
私がそのなかで溺れ死ぬために
そしてふたたび生き返るために、愛しい人
いつの日かまたあなたがいてくれることが、
1日でなくても、1時間でも!
あなたの腕のなかでやすらぐことが必要になるの、
私の心がくたびれ切っているとき、
ときたま私が泣く時に。
あぁ!そうなのよ、私のいとしい人、私の愛する人、私の王様、
私はあなたといっしょでなきゃしあわせじゃないの。

{Refrain}
[注]
1 je le sensは挿入されている。défaire qn. de qc.「(…から…を)排除する、取り除く」。主語はrien。de qc.=dontで、その先行詞はun amour ardent。
2 =comme je crois au bonheur suprême「最高の幸福を信じるのと同じように」。croire à …は、人に対する場合は「…を信頼する…の言うことを信用する」、物に対する場合は「…の存在を信じる、…がありそうだと思う」と、ニュアンスが少々異なるが。
3 pour revivre, amour, は挿入されており、j’ai besoin de t’avoir …とつながる。無冠詞のamourはビルギュルで区切られているので呼びかけと判断した。
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