2014
12.13

もしもSi

Zaz Si


ザーズZAZの「もしもSi」という曲は、ジャン=ジャック・ゴールドマンJean-Jacques Goldmanが作り、2013年のアルバムRecto verso(「両面、表裏」の意味)に収録されています。このアルバムではOn iraという曲がヒットしましたが、私はこちらのほうが好きです。



Si          もしも
ZAZ         ザーズ


Si j´étais l´amie du bon Dieu
Si je connaissais les prières
Si j´avais le sang bleu 注1
Le don d´effacer, tout refaire
Si j´étais reine ou magicienne
Princesse, fée, grand capitaine
D´un noble régiment
Si j´avais les pas d´un géant

  もしも私が神様の友達だったら
  もしも私が祈りの言葉を知っていたら
  もしも私が高貴な血筋だったら
  消去し、すべてを作り直す能力を持っていたら
  もしも私が女王あるいは魔術師か
  王女か、妖精か、
  立派な連隊の大隊長だったら
  もしも私が巨人の歩幅を持っていたら

Je mettrais du ciel en misère
Toutes les larmes en rivière
Et fleurirais des sables où file même l´espoir
Je sèmerais des utopies, plier serait interdit
On ne détournerait plus les regards

  私は不幸のなかに大空をもちこみ
  すべての涙を川に流すだろう
  そして希望さえ流れ去る砂漠に花を咲かせるだろう
  私はユートピアの種を蒔くだろう
  屈することは許されない
  私たちはもう目をそむけないだろう

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Si j´avais des milles et des cents 注2
Le talent, la force ou les charmes
Des maîtres, des puissants
Si j´avais les clés de leurs âmes
Si je savais prendre les armes
Au feu d´une armée de titans 注3

  もしも私が莫大な財産や
  指導者たちや、有力者たちのような
  才能や、力やあるいは魅力を持っていたら
  もしも私が彼らの魂を開く鍵を持っていたら
  もしも私が巨人たちの軍隊の砲火に対し
  武器を取ることができたなら

J´allumerais des flammes
Dans les rêves éteints des enfants
Je mettrais des couleurs aux peines
J´inventerai des Édens
Aux pas de chance, aux pas d´étoile, aux moins que rien 注4

  子供たちの消えゆく夢のなかに
  炎を燃やすだろう
  苦しみに色づけするだろう
  楽園を創り出すだろう
  不運な人々のために、星に恵まれない人々のために、数に入れられない人々のために

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Mais je n´ai qu´un cœur en guenille
Et deux mains tendues de brindilles
Une voix que le vent chasse au matin
Mais si nos mains nues se rassemblent 注5
Nos millions de cœurs ensembles
Si nos voix s´unissaient
Quels hivers y résisteraient ?

  でも私は、ボロをまとった心と
  小枝から差し伸ばしたふたつの手と
  朝、風が吹き消してしまう声しか持っていない
  でももしも私たちの何も持たない手が集まり
  私たちの100万の心がいっしょになったら
  もしも私たちの声が合わさったら
  どんな厳しい寒さがそれに逆らえるというの?

Un monde frère, une terre âme sœur 注6
Nous bâtirons dans ces cendres
Peu à peu, miette à miette 注7
Goutte à goutte et cœur à cœur

  兄弟となる世界を、魂の姉妹となる地を
  私たちはこうした灰のなかに築くだろう
  少しずつ、ひとかけらずつ、
  ひとしずくずつそして少しずつ心を通じ合って

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Peu à peu, miette à miette
Goutte à goutte et cœur à cœur

  少しずつ、ひとかけらずつ、
  ひとしずくずつそして少しずつ心を通じ合って

[注]
1 sang bleu「貴族の血」
2 des mille et des cents「多額の(金)、莫大な量」
3 Titan「タイタン」はギリシャ神話に登場する神で、天の神を父とし地の神を母とする。ここは小文字なので「巨人」の意味の普通名詞で、「巨大で力を持つもの」をあらわしている。
4 pas de chance!「ついてないや!」を名詞的に用いている。pas d´étoileも同様。moins que rien「取るに足りない、大したことはない」。
5 les mains nuesは「素手」という訳語が合うが、よく「手袋をしていない」という意味でも用いられる表現。ここでは、les mains vides「(武器も)何も持たない」と同義、というより、ただ「手そのもの」と言いたいのだろう。
6 たいていの歌詞サイトでfortとなっている語がfrèreだと確認できたので訂正する。âme sœurは「分身、伴侶」の意味だが、frère「兄弟」とsœur「姉妹」の併置を重視して訳した。
7 peu à peuとmiette à mietteとgoutte à goutteはすべて「少しずつ」の意味。cœur à cœurは本来は「率直に、胸襟を開いて」の意味だが、これも同様のニュアンスを含むのだろう。





原詞を数箇所訂正した。(2015年12月10日)
コメント
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dot 2015.12.09 17:45 | 編集
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