
シャルル・トレネCharles Trenetの「子守唄Berceuse」(1947年)は、思春期の兄が小さな弟に歌う、とても優しい歌。なにか事情があって母親が遠くに行ってしまったようですが、両親が離婚したのだろうか、それとも、この2年前の1945年が終戦の年でしたから、なにか戦争に絡んだ事情があったのだろうかなどと…。この曲を聴くと、もっと悲しい話ですが野坂昭如の「火垂るの墓」を思い出すものですから。
Berceuse 子守唄
Charles Trenet シャルル・トレネ
Dors mon p´tit frère,
Maman n´est pas là.
Elle est en Belgique,
Elle est aux Pays-Bas,
Elle est aux Amériques,
Un jour, elle reviendra.
お眠り弟よ
ママンはいない
ベルギーにいる
オランダにいる
アメリカにいる
いつか、帰ってくる

Dors mon p´tit frère.
Quand tu dormiras,
Moi, j´irai voir Lucille.
Elle m´attend en bas.
Moi, j´irai voir Lucille.
Je lui prendrai les bras
Car j´aime bien les filles.
J´ai quinze ans, moi.
お眠り弟よ。
君が眠ったら、
僕はね、ルシールに会いに行く。
彼女はむこうで僕を待ってる。
僕はね、ルシールに会いに行く。
僕は彼女の腕をとる
だって僕は女の子が好きだからさ。
僕は15歳なんだ、僕は。

Dors mon p´tit frère.
Quand tu seras grand,
Tu iras aux Amériques
Tu verras le Canada,
Et tu iras en Belgique,
Et là-bas, et là-bas,
Tu retrouveras Maman,
En marchant, en marchant,
Tu retrouveras Maman,
En marchant longtemps.
お眠り弟よ。
君が大きくなったら、
アメリカに行くだろう、
カナダを見るだろう、
そしてベルギーに行くだろう
そしてそこで、そしてそこで、
ママンに会えるよ、
歩いていたら、歩いていたら、
ママンに会えるよ、
長いあいだ歩いていたら。

[注] 歌詞サイトの歌詞を、トレネが歌っているとおりに訂正して訳した。その時その時で歌詞を変えて歌っているのかもしれないが。
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