
ララ・ファビアンLara FabianとモラーヌMauraneのデュオの曲「私の分身Tu es mon autre」を以前ご紹介しましたが、もう1曲出しましょう。「メラヴィMais la vie」です。モラーヌの2003年のアルバム:Quand l'humain danseに収録されています。他の歌手のカヴァーが多いモラーヌですが、これはモラーヌ自身の曲を中心とし、多くの作詞・作曲者、伴奏者、歌手が参加した画期的なアルバムです。
原題は「だけど人生は」という意味ですが、歌詞中で繰り返されるこの言葉の響きが捨てがたく、邦題をそのカナ書きにしました。
当時から約3年間、ララ・ファビアンの恋人だったジャン=フェリックス・ラランヌJean-Félix Lalanneのギター伴奏。
Mais la vie メラヴィ
Lara Fabian & Maurane ララ・ファビアン&モラーヌ
Tout le monde rêve d'un idéal, un Éden
Un bonheur fatal
Mais la vie...
Mais la vie...
Tout le monde voudrait le soleil
Nos pensées tournées vers le ciel
Mais la vie...
誰もが理想を、エデンの園を
運命的な幸福を夢見る
だけど人生は…
だけど人生は…
誰もが太陽を求め
私たちの想いは空へと向かう
でも人生は…
Les saisons passent
Il faut apprendre
Avec elles à renaître 注1
de nos cendres 注2
Le jour se lève
La vie avance
季節は過ぎ行く
私たちは学ばねばならない
季節とともに
自らの灰から甦ることを
一日が始まる
人生は前に進む

Même quand tout s'éteint
Sur nos chagrins
Il reste encore
Une braise, une flamme qui dort
Un peu de vent
Sur nos tourments
Et tout repart
Tout s'allume sur un autre espoir
すべてが消えても
私たちの悲しみのむこうには
まだ残っている
残り火が、眠る炎が
私たちの苦しみのむこうには
少しの風が
そしてすべてが再び始まる
すべてがあらたな希望に燃える
Moi aussi, j'ai consumé des peines
Attisé des blessures anciennes
Mais la vie...
Mais la vie...
Moi aussi, je suis tombée de haut
Du saut de l'ange au fond de l'eau 注3
Mais la vie...
私もまた、痛みを焼き捨て
古い傷に煽られた
だけど人生は…
だけど人生は…
私もまた、高みから落ちた
スワンダイブして水底へ
だけど人生は…

Mais qui nous sauve ?
Qui nous relève ?
Et qui souffle les brûlures
De nos fièvres ?
Une étincelle
Dans le silence
だけど、誰が私たちを救ってくれるの?
誰が私たちを解放してくれるの?
そして誰が吹き冷ましてくれるの、
私たちの熱狂の火傷を?
静寂のなかに
ひとつの火花
Mais quand tout s'éteint
Sur nos chagrins
Il reste encore
une braise, une flamme qui dort
Un peu de vent
Sur nos tourments
Et tout repart
Tout s'allume sur un autre espoir
すべてが消えても
私たちの悲しみのむこうには
まだ残っている
残り火が、眠る炎が
私たちの苦しみのむこうには
少しの風が
そしてすべてが再び始まる
すべてがあらたな希望に燃える

Le jour se lève
Le jour se lève
La vie avance
La vie avance
Avec elle 注4
Retrouvons l'éclat d'une espérance
Ah ah ah ah
Ah ah ah ah
Avec elle
Essayons de lui donner un sens
Un sens
一日が始まる
一日が始まる
人生は前に進む
人生は前に進む
人生とともに
希望の輝きを再び見出そう
ああああ
ああああ
人生とともに
人生に与えてみよう、ひとつの意味を
ひとつの意味を
Même quand tout s'éteint
Sur nos chagrins
Il reste encore
Une braise, une flamme qui dort
Un peu de vent
Sur nos tourments
Et tout repart
Tout s'allume sur un autre espoir.
Tout s'allume sur un autre espoir.
すべてが消えても
私たちの悲しみのむこうには
まだ残っている
残り火が、眠る炎が
私たちの苦しみのむこうには
少しの風が
そしてすべてが再び始まる
すべてがあらたな希望に燃える
すべてがあらたな希望に燃える

[注]
1 ells=les saisons
2 季節を見習ってフェニックス(不死鳥)のように甦ることを学ぶというのである。フェニックスの原型は、古代エジプトの太陽神ラーに従う聖なる鳥ベンヌで、ヘリオポリスのラーの神殿で燃やされる炎に毎夜飛び込んで死に、毎朝その炎から甦ると伝えられていた。それを、古代ギリシアの歴史家ヘロドトスがその著「歴史」で、エジプトの東方アラビアに棲む鳥フェニックスとして紹介した。後年、「炎」からの蘇りをもっぱら「灰」からの蘇りと言い換えるようになった。ここでは「私たちの灰から甦ることを学ばねばならない」と表現されているが「私たちは自らの灰から甦ることを学ばねばならない」と意訳した。
3 saut de l'ange「スワンダイブ」天使の翼のように両腕を広げて頭から水に入る飛び込み。
4 elle=la vie
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