2014
12.09

ろくでなしLe mauvais garçon

Salvatore Adamo rokudenasi


サルヴァトーレ・アダモSalvatore Adamoの「ろくでなしLe mauvais garçon」という曲は、1964年にアダモ自身が作詞・作曲。原題は「不良少年」という意味ですが、日本で岩谷時子の歌詞で越路吹雪が歌ったものがヒットし、そのタイトル「ろくでなし」がたいへんインパクトがあって受けました。女性の立場の日本語歌詞は、ある程度原曲にある言葉を引き継ごうとしていますが、かなり違います。話し言葉調のこの歌詞、意外に訳すのが難しかったです。



Le mauvais garçon            ろくでなし
Salvatore Adamo             サルヴァトーレ・アダモ


Ce jour-là, dans ce vieux bistrot
Au bout du monde de mes souvenirs 注1
J'avais bu un peu plus qu'il ne faut 注2
Ça me faisait mal de réfléchir
J'étais rond, j'en avais le droit 注3
Elle me quittait à tout jamais 注4
Depuis, on me montre du doigt
Encore un peu, on me pendait

  あの日、この古い酒場で
  なんとか思い出せるかぎりでは
  ちょっとばかり余分に飲み過ぎ
  それで分別がむずかしくなっていた
  僕は酔っぱらっていたさ、だがその権利はあったんだ
  彼女は、僕をあっさりと捨てちまったんだ
  それでもって、ひとに後ろ指をさされ
  さらには、つるし上げられるていたらくさ

Le mauvais garçon5


{Refrain :}
Le mauvais garçon 注5
Le mauvais garçon
Mon Dieu, quelles façons !
Oh oui, quel polisson !

  不良少年め
  不良少年め
  おやまぁ、なんという態度!
  あぁまったく、なんというろくでなし!

Ce fameux jour où j'ai osé 注6
M'endimancher un jour de semaine
Les commères se sont demandé
Pourquoi je me donnais cette peine 注7

  例のあの日、僕は
  週日なのにわざわざ晴れ着を着ていたんだ
  口さがない女たちは言い合っていた
  あいつはなんだってわざわざ着飾ってるのかねと

Et quand le soir je suis passé
En tenant Poupée par la main
Les commères se sont alarmées 注8
Comme si j'avais volé leur pain

  そして夜に僕がまたそこを
  カワイ子ちゃんを連れて通りかかると
  口さがない女たちはざわめいたんだ
  まるで僕がそいつらのパンを盗んだかのように

Le mauvais garçon2


{Refrain }

Déterrons la langue de guerre
Réunissons le comité
Mettons chauffer toutes les cafetières
Excitons la curiosité

  戦闘用語を掘り起こそう
  委員会を招集しよう
  カフェのマスター達をみな奮い立たせよう
  野次馬根性を駆り立てようぜ

Bien que mon quartier soit des plus beaux
Je vais le quitter, je le crains
J'entends plus le chant des oiseaux 注9
Car elles bourdonnent dès le matin

  この辺りがすごくいいところだとしたって
  僕はおさらばするだろうよ、そんなことになるさ
  小鳥の声も聴こえやしない
  だってあいつらが朝っぱらからがなりたてるからさ

{Refrain :}

Papalapampam...

  パパラパンパン…

[注]
1 bout du monde「世界の果て」のほか「最大限、ぎりぎりのところ」の意味がある。
2 il ne faut は、不定詞や中性代名詞leが省略された形で、neは虚辞のne。plus qu'il ne faut「必要以上に」すなわち「よけいに」。(例)Ne parle pas plus qu’il ne faut.「よけいなことはしゃべるな。」
3 rondは「丸い」ではなく「酔っぱらった」の意味。
4 à tout jamais「いつまでも、永遠に」。ここでは「これっきり」というニュアンス。
5 このルフラン部分は女たちの言葉。mauvais garçonは歌詞中では文字通り「不良少年」と訳した。邦題の「ろくでなし」はむしろ、ルフランの最後の語polissonに該当する。
6 fameux 名詞の前に置く場合、しばしば皮肉で「話題の、例の」。名詞の後に置く場合は「有名な」。
7 se donner la peine de+inf.「…する労をとる、わざわざ…する」。間接話法で、主語は1人称になっているが、訳語では3人称に変えた。
8 代名動詞s’alarmer は「(…に)おびえる」だが、ここは、「互いに警報を発する」ということから「騒ぎ立てる」といった意味合い。
9 Je n’entends plus のneが省略されている。


Le mauvais garçon1Le mauvais garçon6

パリ第4区に Rue des Mauvais-Garçonsという通りがあります。また、その通りには、Restaurant Les Mauvais Garçonsというレストランがあります。「ろくでなし通り」の「レストラン・ロクデナシ」と訳してみましょうか。


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