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2019
11.07

小さなフーガLa petite fugue

Maxime Le Forestier La petite fugue


「小さなフーガLa petite fugue」というステキな曲は、前回の「孤独の歳月Années de solitude」の作詞者であるシンガー・ソングライターのマキシム・ル・フォレスティエMaxime Le Forestierが姉のカトリーヌ・マリー・ル・フォレスティエCatherine Marie Le Forestierとイスラエルの作曲家のNachum Heimanとともに作った曲。1969年に彼の最初のスタジオアルバム:Deux 45 toursに収録されました。
フーガ(遁走曲)は対位法を主体とした楽曲形式の一種で、曲の途中から前に出た主題や旋律が次々と追いかけるように出る曲。歌詞にはジャン=セバスチャンとありますので、バッハのフーガでしょう。また、三人で演奏していたとあり、ピアノ、ヴァイオリンが出てきます。僕が演奏していたのはチェロかなと最初思ったのですが、最後にヴァイオリンが複数形で出てくるので僕もヴァイオリンだったんですね。



姉のカトリーヌCatherineとのデュオ



La petite fugue   小さなフーガ
Maxime Le Forestier マキシム・ル・フォレスティエ


{Refrain :}
C'était toujours la même mais on l'aimait quand même
La fugue d'autrefois qu'on jouait tous les trois.
On était malhabiles, elle était difficile
La fugue d'autrefois qu'on jouait tous les trois.

 それはいつも同じだったけど、僕たちは大好きだった
 三人で演奏していた昔のフーガ。
 僕たちはへたくそで、そのフーガは難しかった
 三人で演奏していた昔のフーガ

Eléonore attaquait le thème au piano, on trouvait ça tellement beau
Qu'on en arrêtait de jouer pour l'écouter.
Elle s'arrêtait brusquement et nous regardait du haut de son tabouret
Et disait "reprenez", mi fa mi fa mi ré.

 エレオノールがピアノでテーマを弾いた、それがとっても美しかったから
 僕たちは演奏をやめて聞き入った。
 彼女は急に弾くのをやめてピアノの椅子から僕らを見下ろした
 そして「続けてよ」と言って、ミ・ファ・ミ・ファ・ミ・レと弾いた。

La petite fugue2


{Refrain}

Souviens-toi qu'un violon fut jeté sur le sol car c'était toujours le sol 
Qui gênait Nicolas, quand il était bémol.
Quand les voisins commençaient à manifester, c'était l'heure du goûter.
Salut Jean-Sébastien et à jeudi prochain.

 思い出してよ、床に投げ出されたバイオリンを、
 だってフラットのとき、ニコラを困らせたのはいつもソ(床)だったから。
 人々が現れ始めたら、それは食事の時間。
 さよならジャン=セバスチャン(=バッハ)、また次の木曜日にね。

{Refrain}

Un jour, Eléonore a quitté la maison, emportant le diapason.
Depuis ce jour, nous n'accordons plus nos violons.
L'un après l'autre, nous nous sommes dispersés, la fugue seule est restée
Et chaque fois que je l'entends, c'est le printemps.

 ある日、エレオノールが館を出た、音叉を持って。
 その日以来、僕らはもうヴァイオリンの音を合わせられなかった。
 ひとり、またひとりと、僕らは散って行き、フーガだけが残った
 そして僕があのフーガを聴くのは、いつも春なんだ。

La petite fugue1


{Refrain}

[注] ヴァイオリン奏法には疎いので、調べ得た限りの情報を記す。solは「床」の意味と「ソの音」の意味をかけているようだ。バイオリンの弦は下からソ-レ-ラ-ミで張ってあり、この4つの開放弦を基音とした調、あるいは開放弦を多く含む調が、弦楽器は最も鳴りやすく、演奏しやすい。また、弦楽器は弦を押さえて音程を作るので、フラット系よりシャープ系で書かれた楽譜の方が演奏しやすい。弦楽器演奏で弓の弾力性による跳躍を利用する1弓連続のスピッカートを意味するjeté「ジュテ」も引っ掛けているのかもしれない。


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