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2019
01.20

バルバリーBarbarie

Léo Ferré Le Temps des roses rouges


レオ・フェレLéo Ferréが作詞・作曲した「バルバリーBarbarie」という曲があります。ちょっとわらべ歌を思わせるようなメロディーのワルツで、歌詞内容も大人のためのわらべ歌(形容矛盾ですが…)って感じ。barbarieは一般名詞としては「粗野、野蛮」といった意味ですが、この曲では呼び名です。そういえばバルバラBarbaraの歌を歌うバルバリーBarbarieという歌手がいますね。この曲は1950年に録音され、1954年のアルバム:Chansons de Léo Ferré に収録され、後年2000年のアルバム:Le Temps des roses rougesに収録されました。このCDアルバムはフェレがピアノで弾き語りしているいい曲がずらっと入っていてお勧めです。そのうち「潜水夫の歌La Chanson du scaphandrier」「ムッシュ・ウィリアムMonsieur William」「芸術家の人生La vie d'artiste」「サン=ジェルマン=デ=プレでÀ Saint-Germain-des-Prés」「サン=ルイ島L'Île Saint-Louis」はすでに取り上げました。ほかの曲も今後少しずつ取り上げていきましょう。

レオ・フェレLéo Ferré



カトリーヌ・ソヴァージュCatherine Sauvageはミッシェル・ルグラン・オーケストラMichel Legrand Orchestraをバックに歌っています。



そしてバルバラBarbaraも。



Barbarie  バルバリー
Léo Ferré   レオ・フェレ


Dans la rue anonyme,
Y a partout des Jésus
Qui vont quêter leur dîme
Avec des yeux battus.
Barbarie, donne lui quelques sous.
Barbarie, ose cet air aigre doux. 注1
Barbarie, après tout, je m'en fous.

 ごくありきたりの通りに
 あちこちにイエスがいて
 おどおどした目をして
 お布施を集めている。
 バルバリー、彼に何スーかおやり。
 バルバリー、とげとげしくも優しいそんな態度をおとり。
 バルバリー、ともかく、俺にはどうでもいい。

Dans la rue où l'on pèche, 注2
Y a des filles d'amour
Qui mettent leur chair fraîche
A l'étal des carrefours.
Barbarie, garde donc ton écu.
Barbarie, c'est toi qui l'a voulu.
Barbarie, le remède est connu.

 ひとが猟色する通りに、
 娼婦たちがいて
 若々しい体を
 四つ角の陳列台に並べている、
 バルバリー、お前の銀貨をお取り。
 バルバリー、それを欲しがったのはお前。
 バルバリー、手立ては知ってのとおり。

Barbarie1.jpg


Dans la rue à nausée,
Y avait un assassin
Qui donna la saignée
Au galant pèlerin.
Barbarie, ce fut accidentel.
Barbarie, en sortant de l'hôtel,
Barbarie, le péché fut mortel.

 吐き気をもよおす通りに
 人殺しがいた
 そいつは慇懃な巡礼者に
 血を流させた。
 バルバリー、それは偶発的なことだった。
 バルバリー、ホテルを出て、
 バルバリー、犯罪は致命的だった。

Dans la rue infernale
Qui nous mène au sapin, 注3
Lave ton linge sale
Mais prend garde aux pépins.
Barbarie, si tu veux de l'amour,
Barbarie, méfie toi des discours.
Barbarie, le bonheur est si court.

 俺たちを棺桶にみちびく
 地獄のような通りで、
 お前の汚い下着を洗うんだ
 でも厄介ごとには気をつけろ。
 バルバリー、お前が恋を望んでいたら、
 バルバリー、おしゃべりには用心しろ。
 バルバリー、幸せはつかの間だ。

Barbarie2.jpg


[注]
1 aigre-douxとつなげて1語の形容詞としても用いられる。「甘酸っぱい」「優しそうでとげを含んだ」
2 pècher「(宗教上の)罪を犯す」「(魚を)釣る」の二つの意味があり、ここでは両者をかけているようだ。
3 sapin「モミの木」はクリスマスツリーに用いられる木だが、「棺桶」の材料でもあり「棺桶」そのものをも意味する。




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