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2018
05.13

あたし…ロリータMoi…Lolita

Alizée Moi…Lolita


ミレーヌ・ファルメールMylène Farmer は、長年にわたって、自作の歌詞「あたし…ロリータMoi…Lolita」を歌える歌手を探していましたが、2000年にポップスシンガーのアリゼAlizéeを発掘し、歌わせたところ、シングル盤はヨーロッパ全土で合計300万枚以上を売り上げる大ヒットとなりました。以後、作詞:ファルメール、作曲:ローラン・ブトナLaurent Boutonnatによる曲のアルバムを2枚発表しました。
「ロリータLolita」とはもともと、ロシア生まれのアメリカ合衆国の作家、ウラジーミル・ナボコフVladimirovich Nabokovの小説のタイトル。これは少女性愛者ハンバート・ハンバートと、彼が心惹かれた少女ドロレス・ヘイズとの関係を描いた長編で、パリで1955年に出版されたのち、1958年にアメリカで出版されベストセラーとなりました。ヒロインの愛称である「ロリータ」は魅惑的な少女の代名詞となり、ロリータ・コンプレックス(ロリコン)といった派生語も生まれました。ファルメールのこの曲では、ロリータという名前の中学生の女の子をロリコンの対象となる女の子風に描いています。



歌詞と英訳が入った動画



Moi…Lolita あたし…ロリータ
Alizée    アリゼ


Moi je m'appelle Lolita
Lo ou bien Lola
Du pareil au même
Moi je m'appelle Lolita
Quand je rêve aux loups 注1
C'est Lola qui saigne
Quand fourche ma langue, 注2
J'ai là un fou rire
Aussi fou qu'un phénomène 注3
Je m'appelle Lolita
Lo de vie, lo aux amours diluviennes 注4

 あたしロリータ
 ローとかローラでも
 おんなじよ
 あたしロリータ
 オオカミたちを夢見るとき
 血を流すのはローラ
 うっかり言い間違えたとき、
 あたしったらメチャ笑いするの
 変人みたいにメチャに
 あたしロリータ
 いのちの水のロー、愛があふれんばかりのローよ

Alizée3


C'est pas ma faute
Et quand je donne ma langue aux chats 注5
Je vois les autres
Tout prêts à se jeter sur moi
C'est pas ma faute à moi
Si j'entends tout autour de moi
Hello, helli, t'es A 注6
Moi Lolita

 あたしのせいじゃないわ
 そして、あたしが降参したとき、
 今にも飛びかかってきそうな
 人たちが目に入るの
 あたしのせいじゃないわ
 あたしのまわりで聞こえてきちゃうとしたら
 「ハロー、エリ、君は(僕の…)」って
 あたしロリータ

Alizée2


Moi je m'appelle Lolita
Collégienne aux bas
Bleus de méthylène 注7
Moi je m'appelle Lolita
Coléreuse et pas
Mi-coton, mi-laine
Motus et bouche qui n'dis pas 注8
À maman que je suis un phénomène
Je m'appelle Lolita
Lo de vie, lo aux amours diluviennes

 あたしロリータ
 メチレンブルーの
 ストッキング穿いた女子中学生よ
 あたしロリータ
 怒りっぽかったり、そうじゃなかったり
 コットンとウールの混紡よ
 しっ、言わないで
 ママに、あたしが変な子だって
 あたしロリータ
 いのちの水のロー、愛があふれんばかりのローよ

{Refrain}

Alizée1


[注]
1 loup「オオカミ」は性悪な者の例えに用いられるが、ここではうぶな女の子を狙う悪い男で、ロリータはそれを夢見て待っている。
fourcherの原義は「フォークを使って仕事する」「分岐する」だが、この場合、主語はma langueで「言い間違える」の意味。
2 Loはl'eau「水」とかけている。eau de vieは直訳すると「いのちの水」だが「ブランデー、強い蒸留酒」の意味。
3 phénomène本義は「現象」だが、「異常な事」「(見世物の)奇形の人間」「変人」の意味もある。
4 amourは男性名詞だが、文語では複数形が女性名詞扱いされることがあり、diluvien「大洪水の、あふれんばかりの」が女性形になっている。
5 donner sa langue au(x) chat(s)直訳すると「猫に舌をあたえる」だが、解決法、答えが見つからないときに「さじを投げる、兜を脱ぐ」ことを言う。
6 Helloは英語の「ハロー」で、 helliはそれを語尾変化させた形だがが、héli-「太陽の」という接頭辞を思わせる。そのあと、t'es Aで終わっているように聴こえるが、歌詞サイトの表記ではt'es A (L.O.L.I.T.A.) となっている。
意味的には、A=àで、次行のmoiとつながりt'es à moi 「君は僕のもの」ということか。
7 méthylène有機化学における「メチレン(基)」。bleus de méthylène「メチレンブルー、青色塩基性染料」。
8 motus「黙れ、しっ」という感嘆詞。bouche qui n'dis pas ...「…と言わない口」というのは直訳すると妙だが意味は通じる。




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