2017
09.15

ヴェローヌの恋人たちLes amants de Vérone

Isabelle Aubret Les amants de Vérone


1949年のアンドレ・カイヤットAndré Cayatte監督の映画「火の接吻Les amants de Vérone」は、セルジュ・レジアーニSerge Reggiani とアヌーク・エーメAnouk Aimée が主演。筋書きは、ロメオとジュリエットの物語の映画撮影に、主役のスタントマンとして雇われた二人が恋に落ち、ロメオとジュリエットの悲劇そのままの運命を辿るというもの。音楽担当は ジョゼフ・コズマJoseph Kosma。

映画と同じ原題のLes amants de Véroneという曲を1965年にイザベル・オーブレIsabelle Aubretが歌っています。ジャン・フェラJean Ferratの作曲で、「太陽の子供たちDeux enfants au soleil」と同様、作詞はクロード・ドレクリューズClaude Delécluse。Véroneの仮名書きを用いて「ヴェローヌの恋人たち」としましょう。ロメオとジュリエットの物語の舞台である街ヴェローヌに、「あんたはあの二人をどうしちゃったの?」と訊きます。「ロミオとジュリエット」の話自体はフィクションですが、イタリアの新婚旅行の定番都市といえば、ヴェローナ。「ジュリエットの家」と呼ばれる建物があり、バルコニーでの記念撮影はカップル旅行の定番で、庭に作られたジュリエット像の右胸に触ると幸せな結婚ができるともいわれます。
ミッシュル・ポルナレフMichel Polnareffの「ジュリエットとロメオのようにComme Juliette et Roméo」は、恋人の理想であるあの二人のようになりたいという、ポルナレフにしてはたいへん素直な内容でしたね。
ちなみに、劇団四季の「ヴェローナの恋人たち」は、シェイクスピアWilliam Shakespeareの第一作とされる「ヴェローナの二紳士The Two Gentlemen of Verona」をミュージカル化したものでロメオとジュリエットには無関係。



Les amants de Vérone ヴェローヌの恋人たち
Isabelle Aubret      イザベル・オーブレ


{Refrain:}
Vérone
Qu'as-tu fait
Des deux amants si beaux
Qui s'appelaient je crois,
Juliette et Roméo ?

 ヴェローヌ
 あなたどうしちゃったの?
 とっても美しい二人の恋人たちを
 その名はたしか
 ジュリエットとロメオだったわね

Les amants de Vérone
Sont à jamais couchés 
Est-ce donc pour mourir
Qu'ils se sont tant aimés ?
Plus de baisers donnés,
Plus de corde au balcon
Le temps qui brise tout
N'a laissé que de l'ombre.
L'alouette qui chante
Pour annoncer le jour,
Ne verra plus s'enfuir
L'amoureux et l'amour.

 ヴェローヌの恋人たちは
 永遠の眠りについた
 じゃあ二人があれほど愛し合っていたのは
 死ぬためだったの?
 もう口づけも与えられず
 バルコニーにはもう縄梯子も無く
 時がすべてを破壊し
 幻影しか残さない。
 時を告げて
 さえずるヒバリは、
 愛し合う恋人たちと恋が
 去る姿をもう見ることはないわ。

Les amants de Vérone1


{Refrain}

Les amants de Vérone
N'irons plus au jardin,
L'iris bleu de la nuit
Peut refleurir en vain.
Si parfois deux colombes
Inclinent un peu le cou,
C'est que le vent murmure
Quelque chose de fou.
Mais leurs cœurs apaisés
Ne craignent plus l'aurore
Et dans leurs mains trouées
La rose brûle encore.

 ヴェローヌの恋人たちは
 もう楽園に行くことはなく、
 夜の青いアイリスは
 むなしく咲くことでしょう。
 もし二羽の鳩が
 すこし首を傾げていたなら、
 それは風が
 おかしなことをつぶやくから。
 けれど安らいだ彼らの心は
 もはや夜明けを怖れず
 そして穿たれた二人の手のなかには
 今もバラが燃えているわ。

Les amants de Vérone2


{Refrain}

[注]  à jamais「永遠に」で「けっして…ない」ではない。



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