
ピアノの弾き語りスタイルで歌うウド・ユルゲンスUdo Jürgensは、ドイツ語圏で最も成功した歌手の一人で、2014年に亡くなりました。日本ではペドロ&カプリシャスの「別れの朝」の作曲者として知られていますが、自身は同じ曲を「夕映えの二人Was ich dir sagen will」というタイトルで歌っています。
今回ご紹介するのは1966年のユーロヴィジョン・コンクールEurovision contestの優勝曲「メルシー・シェリーMerci chérie」。コンクールでは,タイトルはフランス語ながらドイツ語の歌唱でしたが、その後、英語、フランス語、日本語、スペイン語、イタリア語でも歌っています。作曲:Udo Jürgens、独語作詞:Udo Jürgens, Thomas Hörbiger。このブログではもちろんフランス語の歌詞をご紹介いたします。仏語作詞:クロ-ド・キャリエールClaude Carrère、アンドレ・セルヴェAndré Salvet。
ポール・モーリアPaul Mauriat、レーモン・ルフェーブルRaymond Lefèvre、フランク・プールセルFranck Pourcel等のオーケストラ演奏でも知られる、甘いメロディーの曲ですが、相手に別れを告げる歌詞内容。似た状況を歌う曲としてふと思い出したのはシャルル・アズナヴールCharles Aznavourの「ふたりの時Les bons moments」。調べてみると同じ1966年の曲でした。こちらは、もっと饒舌にそして渋くしたような内容です。
Merci chérie メルシー・シェリー
Udo Jürgens ウド・ユルゲンス
Merci, merci, chérie
Toi, l'amour de ma vie – merci, chérie
Pour les heures d'un bonheur passé – merci, chérie
Pour les jours et les nuits qu'on n'oublie jamais
ありがとう、ありがとう、いとしい人
君、僕の人生の恋人―ありがとう、いとしい人
過ぎ去ったしあわせな時間に―ありがとう、いとしい人
僕たちがけっして忘れない日と夜に
Adieu, adieu, adieu
J'ai des larmes dans les yeux, je dois partir
Je sais que tout va finir... finir – merci, chérie
Pour toutes les joies que tu m'as données
さよなら、さよなら、さよなら
僕は目に涙を溜める、僕は去らねばならない
すべてが終わるんだと僕には分かっている―ありがとう、いとしい人
君が僕に与えてくれたすべての喜びに

Le moment important est venu aujourd'hui
De choisir le tournant de ma vie
Je dois m'en aller, je dois te quitter
Le cœur blessé... blessé
僕の人生の転機を選びとる
重要な時が今日やって来た
僕は行かねばならない、君の元を去らねばならない
辛い…辛い気持ちで
Merci, merci, chérie
Toi, l'amour de ma vie – merci, chérie
Pour les joies que tu m'as données – merci, chérie
Adieu, chérie, merci, chérie
Adieu, chérie, merci, chérie
Merci
ありがとう、ありがとう、いとしい人
君、僕の人生の恋人―ありがとう、いとしい人
君が僕に与えてくれた喜びに―ありがとう、いとしい人
さようなら、いとしい人、ありがとう、いとしい人
さようなら、いとしい人、ありがとう、いとしい人
ありがとう
ドイツ語の歌詞も、フランス語で「ありがとう」と言いますが、泣いている相手をなぐさめ力づけているような内容です。ドイツ人の男性がフランス人の彼女と別れる…そんな状況でしょうか。
Merci, merci, merci
Für die Stunden, Chérie, Chérie, Chérie
Uns're Liebe war schön, so schön
Merci, Chérie
Sei nicht traurig, muß ich auch von dir geh'n
Adieu, adieu, adieu
Deine Tränen tun weh, so weh, so weh
Unser Traum fliegt dahin, dahin
Merci, Chérie
Weine nicht, auch das hat so seinen Sinn
Schau nach vorn, nicht zurück
Zwingen kann man kein Glück
Denn kein Meer ist so wild wie die Liebe
Die Liebe allein, nur die kann so sein
So sein, so sein
Merci, merci, merci
Für die Stunden, Chérie, Chérie, Chérie
Uns're Liebe war schön, so schön
Merci, Chérie
So schön, so schön
Merci, Chérie
So schön, so schön
Merci, Chérie
Merci
「夕映えの二人Was ich dir sagen will」 亡くなった年の演奏です。
Comment:3
コメント
1980~1984年ドイツに駐在していました。
その頃流行りのドイツヒット曲、若しくは好みの歌手
(Udo Ürgens)を検索しこちらのWebサイトに到達しました。
そうですか 「Merci chérie」って1966年のユーロコンクール曲でしたか。 どうりでUdo Ürgensの仏語verも容姿が若いのですね。
私が駐在していたころドイツ語/フランス語、両方で聞いていた記憶があります。
あまりの懐かしさに30年前に戻ったようです。
素敵なweb site有難うございます。
その頃流行りのドイツヒット曲、若しくは好みの歌手
(Udo Ürgens)を検索しこちらのWebサイトに到達しました。
そうですか 「Merci chérie」って1966年のユーロコンクール曲でしたか。 どうりでUdo Ürgensの仏語verも容姿が若いのですね。
私が駐在していたころドイツ語/フランス語、両方で聞いていた記憶があります。
あまりの懐かしさに30年前に戻ったようです。
素敵なweb site有難うございます。
柴崎
2019.09.21 21:55 | 編集

誤解を招いたようですが、「ドイツ人の彼」と言うのは、Udo Ürgens自身のことではなく歌詞の状況を言っただけです。より明確にするため「ドイツ人の男性」に変えました。ありがとうございました。
朝倉ノニー
2019.08.28 16:55 | 編集

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