2017
05.05

孤独の島Une île

Serge Lama Et puis on saperçoit


1000曲で終わるわけではありません。1001曲目です。ペースはガクッと落ちますが今後も訳し続けます。

5月5日は、ナポレオン1世Napoléon Bonaparteの命日。ナポレオン1世は、ワーテルローの戦いでイギリス・プロイセンの連合軍に敗れ、イギリスの軍艦に投降し、イギリス政府は、1815年に彼を南大西洋の孤島セントヘレナ島Sainte-Hélèneに幽閉しました。そしてナポレオンは1821年に死亡するまで島中央のロングウッド・ハウスに暮らしました。
セルジュ・ラマSerge Lamaの「孤独の島Une île」(作詞:セルジュ・ラマ、作曲:イヴ・ジルベールYves Gilbert)は、この島のことを歌っている曲。いえ、ナポレオンに感情移入しつつ自分の心情を歌っている曲です。「孤独の島」という邦題が付けられていますが、孤独なのは島ではなく、孤島で自らの運命と向き合う自分。最後には女性名詞のîle(島)が、別れた女性と重なります。「ひとつの島」という意味の原題のUne îleはその単純さゆえに奥深いものです。

この曲は1969年のユーロヴィジョン・コンクールのフランス代表の候補となりましたが、選ばれず、フリーダ・ボッカーラFrida Boccaraの「リラの季節Un jour, un enfant」が代表となりました。この曲は1970年のアルバム:Et puis on s'aperçoitに収録されました。



Une île   孤独の島
Serge Lama セルジュ・ラマ


Une île, entre le ciel et l'eau
Une île sans hommes ni bateaux
Inculte, un peu comme une insulte
Sauvage, sans espoir de voyage
Une île, une île, entre le ciel et l'eau

 ひとつの島、空と海のあいだの
 人もいない船も無いひとつの島
 無骨で、ちょっと人を侮辱するかのような
 荒涼として、訪れる望みも叶わない
 ひとつの島、ひとつの島、空と海のあいだの

Ce serait là, face à la mer immense 注1
Là, sans espoir d'espérance
Tout seul face à ma destinée
Plus seul qu'au cœur d'une forêt
Ce serait là, dans ma propre défaite
Tout seul sans espoir de conquête
Que je saurais enfin pourquoi
Je t'ai quittée, moi qui n'aime que toi

 それはそこでのことだろう、広大な海に面したところ
 そこで、何の希望も叶わず
 まったく孤独にわが定めと向き合って
 森のまんなかにいるよりもっと孤独に
 それはそこでのことだろう、私自身の敗北のなかで
 征服の望みもなくまったく孤独に
 僕が、君しか愛さないこの僕が、君のもとを去ったのは
 なぜなのか知るのは

Une île1


Une île, comme une cible d'or
Tranquille, comme un enfant qui dort
Fidèle, à en mourir pour elle
Cruelle, à force d'être belle 注2
Une île, une île, comme un enfant qui dort

 ひとつの島、黄金のマトのような
 眠る子どものように静かな
 そのために死にたいほど貞淑な
 美しすぎるがゆえに、冷酷な
 ひとつの島、ひとつの島、眠る子どものような

Ce serait là, face à la mer immense
Là, pour venger mes vengeances
Tout seul avec mes souvenirs
Plus seul qu'au moment de mourir
Ce serait là, au cœur de Sainte-Hélène
Sans joie, sans amour et sans haine
Que je saurais enfin pourquoi
Je t'ai quittée, moi qui n'aime que toi

 それはそこでのことだろう、広大な海に面したところ
 そこで、私の恨みを晴らすために
 まったく孤独に想い出を抱いて
 いまわの際もっと孤独に
 それはそこでのことだろう、セント=ヘレナ島のなか
 喜びも無く、愛も無く、憎悪も無く
 僕が、君しか愛さないこの僕が、君のもとを去ったのは
 なぜなのか知るのは

Une île2


Une île, entre le ciel et l'eau
Une île sans hommes ni bateaux
Inculte, un peu comme une insulte
Sauvage, sans espoir de voyage
Une île, cette île, mon île, c'est toi

 ひとつの島、空と海のあいだの
 人もいない船も無いひとつの島
 無骨で、ちょっと人を侮辱するかのような
 荒涼として、訪れる望みも叶わない
 ひとつの島、この島、僕の島、それは君だ

[注]
1 Ce serait làが2回繰り返され、そのceはQue je saurais…につながる。
2 à force de「…過ぎて」




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