
今回は、以前「おやじMon vieux」という曲をご紹介したダニエル・ギシャールDaniel Guichardが歌っている「アンナに捧げる歌Chanson pour Anna」です。1974年。作詞:ジャン=クロード・マスーリエJean-Claude Massoulier、作曲:アンドレ・ポップAndré Popp。ポール・モーリアPaul Mauriatオーケストラの演奏でも知られており、なぜか「天使のセレナーデ」という邦題で呼ばれていますが、この曲は、実は「アンネの日記Het Achterhuis」の著者:アンネ・フランクAnne Frankに捧げられたものです。
アンネはユダヤ人で、第2次大戦中、アムステルダムの隠れ家に家族たちとともに2年間身を隠していました。そしてナチスにとらえられ1945年にナチス強制収容所で15歳で亡くなりました。のちに彼女の日記が発見され、8人の隠れ家住人の中でただ一人戦後まで生き延びたアンネの父親が、戦争と差別のない世界になってほしいという娘アンネの思いを全世界に伝えるため、日記を出版しました。この日記は60以上の言語に翻訳され、2500万部を超える世界的ベストセラーになりました。
Chanson pour Anna アンナに捧げる歌
Daniel Guichard ダニエル・ギシャール
Elle s'appellait Anna, rappelle-toi
La plume courait entre ses doigts
Elle écrivait des mots d'amour et de foi
Car elle avait 13 ans, Anna
彼女はアンナといった、思い出してよ
ペンは彼女の指のあいだで走った
彼女は愛と信条の言葉を書いていた
だって彼女は13歳だったんだ、アンナは

Elle se cachait dans un grenier, Anna
Si chaud l'été, l'hiver si froid
À l'horizon de quatre murs et un toit
Elle écrivait pourtant, Anna, ces mots là
彼女はアンナは屋根裏部屋に隠れていた
夏はとても暑く、冬はとても寒い
四方の壁と屋根に囲まれた空間で
彼女はだけど書いていた、アンナは、これらの言葉を
{Refrain :}
Moi, j'ai un jardin rempli de fleurs
Un monde d'amour tout en couleur
Que je fais vivre en mon cœur
Que je fais vivre en mon cœur
僕は花いっぱいの庭を持っている
色とりどりの愛の世界を
それを僕の心のなかに生かしている
それを僕の心のなかに生かしているんだ
Elle avait souvent peur, Anna
En écoutant les bruits de pas
Des pas qui s'approchaient tout près quelquefois
Tout près de son grenier, Anna chante-moi
彼女はしばしば恐れを抱いた、アンナは
足音を聞いて
時々すぐ近くまでやってくる足音を
彼女の屋根裏部屋のすぐ近くまで
アンナ、僕に歌って

{Refrain}
C'est par un beau matin d'été, je crois
Qu'ils sont venus chercher Anna
Ils ont laissé juste un cahier, les soldats
Un journal dont les mots, Anna, sont pour moi
それは夏のある朝のことだったと思う
彼らはアンナを探しにやって来た
彼らは1冊のノートだけ残した、兵士たちは
1冊の日記帳、そのなかの言葉は、アンナ、僕のためのものだった
{Refrain}

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