2016
10.31

風に吹かれてDans le souffle du vent

Hugues Aufray Dans le souffle du vent


ノーベル文学賞の受賞が決まった後も連絡が取れず、何のコメントも出していなかったボブ・ディランBob Dylan。やっと受賞受け入れの意思表明をしたそうです。その代表曲のひとつ「風に吹かれてBlowing In The Wind」は、1960年代のアメリカ公民権運動の讃歌といわれます。
「答えは本にも載ってないし、映画やテレビや討論会を見ても分からない。風の中にあって、風に吹かれている。紙切れみたいに、いつかは地上に降りてこなきゃならない。でも、せっかく降りてきても、誰も拾って読もうとしないから、誰にも見られず理解されず、また飛んでいってしまう。」
ピーター・ポール&マリーPeter, Paul and Maryのカヴァーが1964年グラミー賞「最優秀フォーク・レコーディング」と「最優秀ボーカル・グループ・パフォーマンス」を受賞したほか、世界中の多くの歌手が歌っています。ジョーン・バエズJoan Chandos Baez、スティーヴィー・ワンダーStevie Wonder、マレーネ・ディートリヒMarlene Dietrich(ドイツ語)、宇崎竜童 & RUコネクション with 井上堯之(日本語)など。

ボブ・ディラン



そして、ユーグ・オーフレイHugues Aufrayがフランス語に翻案し歌っています。その「風に吹かれてDans le souffle du vent」を取り上げましょう。1995年のアルバム:Aufray trans Dylanに収録されています。

この動画では、フランシス・カブレルFrancis Cabrelとのデュオで、最初に英語で、続いてフランス語で歌っています。こちらは2009年のアルバム:New Yorkerに収録されています。



シルヴィー・ヴァルタンSylvie Vartanも歌っています。



また、リシャール・アンソニーRichard Anthonyは、オーフレイよりずっと前にEcoute dans le ventというタイトルでちょっと違った歌詞で歌っています。次回に取り上げましょう。

Dans le souffle du vent  風に吹かれて
Hugues Aufray     ユーグ・オーフレイ


Combien de lieues ton enfant doit-il faire
Avant de mériter des hommes ? 注1
Combien de bleu pour l'oiseau sur la mer
Avant qu'au sable, il ne se donne ? 注2
Combien de guerres, de canons et de larmes
Avant que nos lois ne désarment ?

  どれだけの道のりを君の子どもは行かねばならないのか
  人々に貢献するまでに?
  どれだけの海原の青みを鳥は渡らねばならないのか
  砂の上に、降り立つまでに?
  どれだけの戦争が、大砲が、涙があるのか
  われわれの法が軍備を撤廃するまでに?

Dans le souffle du vent6


{Refrain:}
Pour toi, mon enfant
Dans le souffle du vent
Pour toi, la réponse est dans le vent

  おまえにとって、わが子よ
  吹く風のなかに
  おまえにとって、答えは風のなかにある

Combien de siècles aux falaises de rochers
Avant qu'elles ne sombrent sous la mer ?
Combien de siècles pour l'esclave enchaîné
Avant qu'il ne brise ses fers ?
Combien de siècles, de regards détournés
Pour ne pas voir la vérité ?

  何世紀を経なければならないのか
  岩壁が浸食されて海の底に沈むのに?
  何世紀を経なければならないのか
  鎖につながれた奴隷がその鉄のくびきを壊すのに?
  何世紀のあいだのことなのか
  逸らした視線が、真実を見ないでいるのは?

{Refrain}

Combien de fois lèverons-nous les yeux
Sans même entrevoir la lumière ? 注3
Combien de fois aurons-nous prié Dieu
Sans même un regard pour nos frères ?
Combien de morts, d'enfants et de soldats
Avant de cesser le combat ?

  何度われわれは目を上に向けることだろう
  光をかいま見るまでに?
  何度われわれは神に祈っていることだろう
  兄弟に目を向けることなく?
  何人の死者が、子どもが兵士がいることだろう
  戦いが終わるまでに?

Dans le souffle du vent2


{Refrain}

[注]
1 元の英語の歌詞では、Before you call him a man「一人前と認められるまでに」となっている。Avant de mériter un hommeなら同様の意味になるが、des hommesなのでmériterを「…に貢献する」と捉えた。
2 avant queの後に用いられるneは虚辞のneであり、否定の意味は含まれない。
3 オーフレイの歌に合わせsans même entrevoirとしたが、ヴァルタンはavant d'entrevoirと歌っている。




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2016
10.30

詩人が死んだ時Quand il est mort le poète

Gilbert Bécaud Quand il est mort le poète


ジルベール・ベコーGilbert Bécaudの「詩人が死んだ時Quand il est mort le poète」(1965年。作詞:ルイ・アマードLouis Amade、作曲:ジルベール・ベコー)は、1963年に亡くなった詩人ジャン・コクトーJean Cocteauに捧げられた曲です。コクトーは詩のみならず、小説、戯曲、絵画、映画、評論等、さまざまな芸術分野で活動し、その時代の多くの芸術家と交流を持ち、彼らに大きな影響を及ぼしました。

ミロールMilord」のページに書きましたが、彼は、エディット・ピアフÉdith Piafの訃報を知って、後を追うようにして亡くなりました。このベコーの曲が作られたのはその2年後のこと。

Jean Cocteau5



このように、観客も参加していっしょに歌います。



歌詞に「矢車菊bleuet」が出てきますが、なぜなのか気になったので、この花についてちょっと調べてみました。
日本では、矢車草とも呼ばれましたが、現在では矢車菊に統一されています。その名は、この植物が端午の節句が近づくと花を開き、その形がこいのぼりの先端の矢車に似ていることに由来します。
花の色が青いということでフランス語ではbleuetと呼ばれますが、英名はCornflowerで、ヨーロッパの麦畑の中に咲いていたことに因みます。そして最高級のサファイアの色味をCornflower blueといいます。
初代ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世がこの花を皇帝の紋章に決め、ドイツでは現在も「皇帝の花」と呼ばれ国花とされています。
ノヴァーリスNovalisの小説「青い花Heinrich von Ofterdingen」は、詩人ハインリヒが夢の中で見た青い花に恋い焦がれ、その面影を求めて各地を遍歴し成長して行く物語。ロマン主義の象徴とされるその青い花は、ヤグルマギクだといわれます。
麦畑に咲く青い花は、人々の憧れを象徴するものなのでしょう。
ヤグルマギクの学術名はCentaurea cyanusで、属名のCentaureaは、ギリシア神話の半人半馬の種族ケンタウロスの賢者ケイローンがこの植物を薬草として用いたことに由来するそうです。
コクトーがケンタウロスの絵をよく描いているということも、ルイ・アマードは念頭に入れていたのでしょうか。

Quand il est mort le poète 詩人が死んだ時
Gilbert Bécaud       ジルベール・ベコー


Quand il est mort, le poète,
Quand il est mort, le poète,
Tous ses amis,
Tous ses amis,
Tous ses amis pleuraient.

  その人が、詩人が、死んだとき、
  その人が、詩人が、死んだとき、
  友だちみんなが、
  友だちみんなが、
  友だちみんなが泣いたんだ。

Jean Cocteau7


Quand il est mort le poète,
Quand il est mort le poète,
Le monde entier,
Le monde entier,
Le monde entier pleurait.

  その人が、詩人が、死んだとき、
  その人が、詩人が、死んだとき、
  世界中のひとが、
  世界中のひとが、
  世界中のひとが泣いたんだ。

Jean Cocteau6


On enterra son étoile,
On enterra son étoile,
Dans un grand champ,
Dans un grand champ,
Dans un grand champ de blé.

  僕たちは憧れの人を埋めるんだ、
  僕たちは憧れの人を埋めるんだ、
  広い畑のなかに、
  広い畑のなかに、
  広い小麦畑のなかに。

Jean Cocteau3


Et c’est pour ça que l’on trouve,
Et c’est pour ça que l’on trouve,
Dans ce grand champ,
Dans ce grand champ,
Dans ce grand champ, des bleuets.

  だからね僕たちは見つけるのさ、
  だからね僕たちは見つけるのさ、
  この広い畑のなかに
  この広い畑のなかに
  この広い畑のなかに、矢車草の花を。

Quand il est mort le poète


La la la la la la la la
La la la la la la la la
La la la la
La la la la
La la la, des bleuets.

  ラー ラ ラ ラー ラ ラ ラーラー
  ラー ラ ラ ラー ラ ラ ラーラー
  ラー ラ ラ ラー
  ラー ラ ラ ラー
  ラー ラ ラ、矢車草の花を。


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2016
10.29

ふたりの時Les bons moments

Charles Aznavour Les bons moments2


今回はシャルル・アズナヴールCharles Aznavourの「ふたりの時Les bons moments」。1966年のアルバム:De t'avoir aiméeに収録されています。
アズナヴールの曲をご紹介するたびに、「平凡な内容もアズナヴールが歌うと名曲に…」といったことをつい書きたくなります。この曲もしかり。



Les bons moments  ふたりの時
Charles Aznavour   シャルル・アズナヴール


Nous avons eu de bons moments
Nous avons eu de grands moments
De folles joies d´étranges peines
A vivre ensemble
Nous étions gorgés de printemps
Et fiers d´étaler nos vingt ans
Que les feux de l´amour 注1
Et le désir rassemblent
Un jour riche, un jour sans un sou
Nous étions heureux malgré tout
Car jour et nuit brûlait en nous
Cet amour fou qui nous ressemble
Bien sûr, le bonheur est mouvant
Mais laisse au cœur des amants 注2

  僕たちはいい時を過ごした
  僕たちは素晴らしい時を過ごし
  とてつもない喜びを、妙な苦痛を味わった
  共に生きて
  僕たちは春を堪能し
  恋の炎と
  欲望が呼び寄せた
  二十歳の春をひけらかしていい気になっていた
  ある日は裕福で、ある日は文無しだったが
  ともあれ僕たちはしあわせだった
  なぜなら昼も夜も僕たちの心のなかには燃えていたから
  僕たち自身に似たこの狂おしい愛が
  もちろん、しあわせは移り変わる
  だが、恋人たちの心に残しておこう

Les bons moments1


Nous avons eu de bons moments
Nous avons eu de grands moments
Des crépuscules clairs
Des aubes grises ensemble
Nous étions jeunes et insouciants
Et vivions comme des enfants
Que les jours de la vie
Et les rêves rassemblent
Mais aujourd´hui mon triste cœur
Laisse ta peine oublie ta peur
Car bien que notre amour se meure
Sèche tes pleurs car il me semble
Qu´il vaut mieux dire en se quittant
Nous avons eu pour quelque temps
De bons moments, de bons moments

  僕たちはいい時を過ごした
  僕たちは素晴らしい時を過ごし
  薄暮や
  黎明をともにした
  僕たちは若くて無頓着で
  人生の日々と
  夢が呼び寄せた
  子どもたちのように生きていた
  だが僕の悲しい心は
  君の苦しみをそのままにし君の不安を忘れる
  僕たちの恋が死んでも
  君の涙を乾かしてくれ 僕には思えるんだよ
  別れながらこう言ったほうがいいと
  僕たちはしばし過ごした
  いい時を、いい時を

Les bons moments2


[注]
1 queは次行のrassemblentの目的語で、その先行詞は前行のnos vingt ans。
2 laisserは他動詞だが目的語が示されていない。文脈から前行のle bonheurだと判断される。主語が示されず命令形。
3 ここは、注1の部分と同じ構造だが、意味が通じにくい。




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2016
10.28

あなたのいない夜は淋しいJe m´ennuie la nuit sans toi

Jeanne Moreau Je mennuie la nuit sans toi


「あなたのいない夜は淋しいJe m´ennuie la nuit sans toi」という曲は、1975年の映画“Jardin qui bascule ”のなかで、出演したジャンヌ・モローJeanne Moreauが歌いました。この映画は、ある殺し屋が一人の女性を殺そうとするのですが、その女性と恋仲になり、結局は彼女を殺して自分も死ぬという筋書きです。邦題は見つかりませんが、basculerは「傾く、覆る」の意味なので、「覆った園」といったところでしょう。曲の歌詞と映画の内容との関連は今のところ不明です。



Je m´ennuie la nuit sans toi   あなたのいない夜は淋しい
Jeanne Moreau           ジャンヌ・モロー


Je m´ennuie la nuit sans toi
Les beaux jours, parfois, c´est toi
Je souris, je ris, sans toi
Quelles amours! Les autres et toi 注1

  あなたのいない夜は淋しい
  素敵な日々、往々にして、それはあなた
  私は微笑み、笑う、あなたなしに
  なんという恋愛!他の人たちとあなたと

Je m´ennuie la nuit sans toi 1


Le bruit de ta vie, flot de sang,
Arrose mon cœur et m´effleure
Tes mains se joignent sur mes flancs
Tu es précis comme un voleur

  あなたの生命のざわめき、血のたぎりが、
  私の心に降り注ぎ、私に触れる
  あなたの両の手が私の腰で合わさる
  あなたはまさに盗人のよう

Attirée par la vie du monde
Je sais bouger hors de ton corps
Heureusement, la Terre est ronde
Toutes les routes mènent au port

  外の生活に心引かれ
  私はあなたの身体から離れて動き出せるわ
  幸せなことに、地球は丸くて
  すべての道は港に通じる

Je m´ennuie la nuit sans toi
Les beaux jours, toujours, c´est toi
Je souris, je ris sans toi
Quelles amours! L´amour et toi 注2

  あなたのいない夜は淋しい
  素敵な日々、常に、それはあなた
  私は微笑み、笑う、あなたなしに
  なんと素晴らしい恋愛!愛とあなたと

Je m´ennuie la nuit sans toi 3


Tu es la sève, je suis la feuille
Tu es la branche, je suis l´oiseau
Je suis le fruit quand tu me cueilles
Je suis le nid, toi le ruisseau

  あなたは樹液、私は木の葉
  あなたは枝、私は小鳥
  あなたが私を摘み取るとき私は果実
  私は巣、あなたは小川

Mon Ulysse, tu vagabondes
L´horizon est ta démesure
Mais quand j´éclate, l´orage gronde
Puis je t´apaise, tu me rassures

  私のユリシーズ、あなたは放浪者
  地平線があなたの法外さ
  でも私が怒り出すとき、雷が鳴り
  そして私はあなたをなだめ、あなたは私を落ち着かせる

Je m´ennuie la nuit sans toi
Les beaux jours, toujours, c´est toi
Je souris, je ris pour toi
Quelles amours! L´amour et toi

  あなたのいない夜は淋しい
  素敵な日々、常に、それはあなた
  私は微笑み、笑う、あなたなしに
  なんと素晴らしい恋愛!愛とあなたと

Je m´ennuie la nuit sans toi 2


Si ton cœur fou cessait de battre
Je me dresserais comme un if
Les coups du sort voudront m´abattre 注3
J´existerais comme un récif

  もしもあなたの心臓が止まったら
  私は燭台のように立ち尽くすわ
  運命は私を打ちのめそうとするわ
  私は暗礁のようになるわ

Debout, tout droits, rêvent les arbres
Qui entourent, cachent la maison
Couchée la mort dessous le marbre
Notre amour est la vraie raison
Notre amour est ma vraie raison
Notre amour est ma déraison

  まっすぐに、立って、木々は夢みる
  木々は家を取り巻き、隠す
  死は大理石の下に横たわっている
  私たちの愛は正気そのもの
  私たちの愛は私の正気そのもの
  私たちの愛は私の狂気

[注]
1 amourは本来は男性名詞だが、このように複数形で女性名詞として扱われることがある。
2 amourの複数形と単数形が並ぶが、複数形が「情事、恋愛沙汰」の意味で単数形が「恋、愛」なのか、あるいはamour+toi=amoursなのか…。
3 les coups du sort「運命のなせる業」



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2016
10.27

ダンスDanse

Lara Fabian Le Secret


今回はララ・ファビアンLara Fabianの「ダンスDanse」。2013年の「秘密Le Secret」というアルバムに収録されています。作詞はララ・ファビアン自身で、作曲はJaney Clewer。

「ジュテームJe t’aime」などの代表曲とはちょっと趣の異なる曲で、ユニークな歌詞内容です。踊る人すなわち「あなたtu」とは自分自身なのでしょうか…。



Danse      ダンス
Lara Fabian  ララ・ファビアン


Danse
Un p'tit pas
Mon p'tit chat 注1
Mon cœur
Danse un p'tit saut
Pleure à chaud
Et noie les heures

  踊って
  小さなステップで
  私の子猫
  私の心
  小さく跳ねて踊って
  さめざめと泣いて
  何時間も涙にくれて

Danse1.jpg


Même dans la douleur
Embrasser ses peurs 注2
Même quand l’étoile inaccessible
Est un bourreau qui décide
De vie ou d’impie, inavouable
insupportable sacrifice
Le poids d'un lourd supplice
est le prix demandé, exigé pour exister.

  たとえ苦しみのさなかにあっても
  その恐れを理解すること
  はるか彼方の星が
  人生についてあるいは不徳な、恥ずべき
  耐えがたい犠牲について
  決める死刑執行人だとしても
  過酷な罰の重みは
  生きるために必要な欠くべからざる代償。

Danse,
Vole au-dessus
des âmes en peine
Danse cette danse
Qui fait de toi une reine

  踊って、
  苦しむ魂
  の上を飛び
  あなたを女王にする
  このダンスを踊って

Danse2.jpg


Oublie la douleur,
Embrasse avec chaleur
L'étoile qui te tend sa lumière
Et de sa magie t'éclaire
T'enivre et te livre les secrets les plus
Incandescents d'amour
Et ressens sans détour
La force qui vibre et te rend libre
Pour toujours

  苦しみを忘れ、
  あなたに光を投げかけ
  その魔力であなたを照らし
  あなたを酔わせ
  もっとも熱く燃える愛の神秘を明かしてくれる
  星を
  熱い気持ちで抱きしめて
  脈動しあなたを自由にしてくれる力を
  率直に受け止めて
  いつまでも

Danse mon charme
Danse mon drame
Et ma vie à tes rêves suspendus
Se plie se plie..mmm...

  踊ってわたしの魅力
  踊ってわたしのドラマ
  そして宙に浮いたわたしの生はあなたの夢に
  従う、従う…ムムム…

Danse4.jpg


Danse et danse et danse
Et oublie tout de ces enfers
Que l'on ne trouve que sur Terre,
Regarde la beauté que ton corps
Tout entier a fait renaître.

  踊って、踊って、踊って
  そしてこうした地獄をすべて忘れて
  それは地上にしか見いだせないもの、
  あなたの身体が完全によみがえらせた
  美しさを見て。

[注] タイトルのDanseは名詞ともdanserの命令形ともとれる。邦題の「ダンス」も名詞であり原題の読みでもある。
1 mon p'tit chatは、子供や女性への呼びかけで「おまえ、あなた」。次行のmon cœurも、恋人等への呼びかけで「私の愛する人」の意味があるが、ともに自分自身への呼びかけであろう。
2 sesは一般的な意味で「ひとの、誰かの」か。cesとしている歌詞もある。






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2016
10.26

恋する女L'amoureuse

Carla Bruni Lamoureuse


カルラ・ブリューニCarla Bruniは、「ラファエルRaphaël」「溺れる人(ラ・ノワイエ)La noyée」「石を散らしてDéranger les pierres」「部屋のなかの空Le ciel dans une chambre」と、4曲ご紹介しました。今回は「恋する女L'amoureuse」。彼女自身の作詞・作曲で、「石を散らしてDéranger les pierres」と同様、2008年に出した3枚目のアルバムComme si de rien n'étaitに収録されています。彼女の歌詞は詩的でステキですが、その分たいへん訳しにくくて厄介です。この曲もかなりてこずりました。



L'amoureuse  恋する女
Carla Bruni   カルラ・ブリューニ


Il semble que quelqu'un ait convoqué l'espoir
Les rues sont des jardins, je danse sur les trottoirs
Il semble que mes bras soient devenus des ailes
Qu'à chaque instant qui vole je puisse toucher le ciel
Qu'à chaque instant qui passe je puisse manger le ciel

  誰かが希望を呼び寄せたみたい
  通りは庭となり、私は舗道で踊る
  私の腕は翼になったみたい
  過ぎゆく一瞬ごと、空に手が届きそう
  去りゆく一瞬ごと、空が食べられそう

Lamoureuse1.jpg


Les clochers sont penchés, les arbres déraisonnent 注1
Ils croulent sous les fleurs, au plus roux de l'automne
La neige ne fond plus, la pluie chante doucement
Et même les réverbères ont un air impatient
Et même les cailloux se donnent l'air important

  鐘楼は傾き、木々はざわめき
  花々の下に崩れ落ちる、秋の紅葉のきわみに
  雪はもう解けず、雨はやさしく歌い
  街灯さえも待ち切れない様子だし
  砂利さえも偉そうなふりをする

{Refrain:}
Car je suis l'amoureuse, oui, je suis l'amoureuse
Et je tiens dans mes mains la seule de toutes les choses
Je suis l'amoureuse, je suis ton amoureuse
Et je chante pour toi la seule de toutes les choses
Qui vaille d'être là, qui vaille d'être là 注2

  だって私は恋する女、ええ、私は恋する女だから
  そして私は手のなかに、すべてのうちのたった一つのものを持っている
  私は恋する女、私はあなたを恋する女
  そして私はあなたのためにすべてのうちのたった一つのことを歌う
  たいせつなことを、たいせつなことを

Lamoureuse2.jpg


Le temps s'est arrêté, les heures sont volages
Les minutes frissonnent et l'ennui fait naufrage
Tout paraît inconnu, tout croque sous la dent
Et le bruit du chagrin s'éloigne lentement
Et le bruit du passé se tait tout simplement

  時は止まり、時間は揺らぎ
  瞬間は震え、憂鬱は潰え去る
  すべては見知らぬもののようで、すべてが歯に当たってパリパリと言う
  そして悲しみの立てる音がゆっくりと遠ざかり
  そして過去からの音がバッタリとだえる

Oh, les murs changent de pierres, le ciel change de nuages
La vie change de manières et dansent les mirages
On a vu, m'a-t-on dit, le destin se montrer
Il avait, mine de rien, l'air de tout emporter 注3
Il avait ton allure, ta façon de parler

  おお、壁は石を取り替え、空は雲を取り替え
  生活はかたちを替え幻影たちが踊る
  運命が現れるのを、ひとは目にして、私に教えた
  運命は、そしらぬ顔で、すべてをさらってしまうような様子だった
  あなたのような身振りで、あなたのような話し方だった

Lamoureuse3.jpg


{au Refrain}

Je suis l'amoureuse, je suis ton amoureuse
Et je chante pour toi la seule de toutes les choses
Qui vaille d'être là, qui vaille d'être là

  私は恋する女、私はあなたを恋する女
  そして私はあなたのためにすべてのうちのたった一つのことを歌う
  たいせつなことを、たいせつなことを

[注]
1 déraisonner本来は「理屈に合わない(非常識な)ことを言う」という意味。
2 vailleはvaloirの接続法現在で、être là「そこにある、在宅している」にふさわしい、価値がある、すなわち、「存在価値がある」という意味になるが、意訳した。具体的に言ってしまうとつまらないが、「愛」ということだろう。
3 mine de rien「そしらぬ顔」



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2016
10.25

君の帰りをねがう祈りLitanies pour un retour

Jacques Brel Litanies pour un retour


今回は、ジャック・ブレルJacques BrelのLitanies pour un retourです。フランソワ・ローベFrançois Rauberとともに作った曲で、1958年のアルバム:Au printempsに収録されています。litanieとは、もともと、「連祷」すなわち、司祭が先唱し、信者が答える祈りの言葉を意味しますが、不平や要求などをくどくどと述べ立てるという意味でも用いられます。ですから、このタイトルは、「(恋人の)帰還を求める繰り言」といった意味です。既存の邦題が無いようなので、「君の帰りをねがう祈り」としました。

動詞を74個も連ねた曲として、シルヴィー・ヴァルタンSylvie Vartanの「愛するAimer」がありましたが、今回の曲では、48個もの名詞にmon、maを付け、「わが…、わが…」と恋人を呼びます。歌詞の内容はそれだけ。でも、ちょっと不思議なメロディーで、歌ってみたくなります。男の立場でも女の立場でも同様に歌える歌です。歌詞を覚えるのはきっとたいへんでしょうけど。

ブレル



バルバラBarbaraが歌うとこんな風です。1961年のアルバム:Barbara chante Jacques Brelに収録されています。




Litanies pour un retour  君の帰りをねがう祈り
Jacques Brel        ジャック・ブレル


Mon cœur ma mie mon âme 注1
Mon ciel mon feu ma flamme
Mon puits ma source mon val
Mon miel mon baume mon Graal 注2

  わが心わが恋人わが魂
  わが空わが火わが炎
  わが井戸わが泉わが谷
  わが蜜わが芳香わが聖杯

Litanies pour un retour 1


Mon blé mon or ma terre
Mon soc mon roc ma pierre
Ma nuit ma soif ma faim
Mon jour mon aube mon pain

  わが麦わが黄金わが土
  わが犂わが岩わが石
  わが夜わが渇きわが飢え
  わが昼わが夜明けわが糧

Ma voile ma vague mon guide ma voix
Mon sang ma force ma fièvre mon moi
Mon chant mon rire mon vin ma joie
Mon aube mon cri ma vie ma foi 注3

  わが帆わが波わが案内人わが声
  わが血わが力わが熱わが意
  わが声わが笑いわが酒わが喜び
  わが暁の歌わが叫びわが命わが信

Litanies pour un retour3


Mon cœur ma mie mon âme
Mon ciel mon feu ma flamme
Mon corps ma chair mon bien
Voilà que tu reviens 注4

  わが心わが恋人わが魂
  わが空わが火わが炎
  わが身体わが肉わが幸福
  ああ あなたが帰ってきた

[注]
1 mon cœur, ma mie, mon âmeはすべて、「愛しい人」という意味合いで恋人への呼びかけに用いられる言葉だが、後続の言葉同様にもとの意味で訳した。
2 baume「芳香性樹脂、バルサム」。カトリックでは「(オリーブ油に混ぜて聖油にする)香料」
3 aubeは2度出てくるので、意味を変えて訳した。
4 この1行は、恋人が帰ってきたことを示している。litanieが祈り願うことを示す語であれば、この歌による願いの結果だと考えられる。タイトルを無視すれば、歌詞全体を、帰って来た恋人に対しての言葉がけととらえることもできよう。




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2016
10.24

忘れじの面影Tous les visages de l'amour

Charles Aznavour Tous les visages de lamour


シャルル・アズナヴールCharles Aznavourの「忘れじの面影Tous les visages de l'amour」1974年。作詞・作曲:ハーバート・クレッツマーHerbert Kretzmer&シャルル・アズナヴール。「忘れじの面影」というとすでに去った人を思っているようですが、そうではありません。原題は「あらゆる愛の顔」という意味で、恋人は現にいて、さまざまな顔を見せるのです。
この曲の英語版はイギリスの連続テレビドラマ「女の七つの顔Seven Faces of Woman」の主題歌としてアズナヴールが歌ってイギリスでヒットしました。1999年にロジャー・ミッシェルRoger Michell監督のイギリス映画「ノッティングヒルの恋人Notting Hill」で使われましたが、アメリカなどではこの曲の知名度が低く、テスト上映の結果が良くなかったため、エルヴィス・コステロElvis Costelloのカヴァーが用いられることになりました。曲は、オープニングと劇中で使われていますが、イギリス・日本などのフィルムでは、オープニングはアズナヴールの原曲、劇中のみコステロのカバーになっています。一方アメリカでは、両方ともコステロのカバー。日本盤サウンドトラックには、コステロ版が収録されている、という複雑な状況。
アズナヴールの歌は、フランス語、英語だけではなく、スペイン語、ドイツ語版もあります。



エルヴィス・コステロ



Tous les visages de l'amour (She)  忘れじの面影
Charles Aznavour            シャルル・アズナヴール


Toi, parée de mille et un attraits 
Je ne sais jamais qui tu es
Tu changes si souvent de visage et d'aspect
Toi, quel que soit ton âge et ton nom
Tu es un ange ou le démon
Quand pour moi tu prends tour à tour
Tous les visages de l'amour

  さまざまな魅力で飾られた君
  君が誰なのか僕にはまったく分からない
  君はしょっちゅう姿かたちを変える
  君って、年令や名前がどうあろうと
  天使かあるいは悪魔だよ
  僕にかわるがわる
  あらゆる愛の顔を見せるとき

She11.jpg


Toi, si Dieu ne t'avait modeler
Il m'aurait fallut te créer
Pour donner à ma vie sa raison d'exister
Toi qui est ma joie et mon tourment
Tantôt femme et tantôt enfant
Tu offres à mon coeur chaque jour
Tous les visages de l'amour

  君を、もし神が創造しなかったなら
  僕が君を創り出さなきゃならなかった
  僕のいのちに存在する意味を与えるために
  君は僕の喜びかつ苦しみだ
  ある時は女で、ある時は子どもで
  君は僕の心に毎日
  あらゆる愛の顔を与えてくれる

She1.jpg


Moi je suis le feu qui grandit ou qui meurt
Je suis le vent qui rugis ou qui pleure
Je suis la force ou la faiblesse
Moi je pourrais défier le ciel et l'enfer
Je pourrais dompter la terre et la mer
Et réinventer la jeunesse

  僕は燃え上がりまた燃え尽きる炎だ
  僕はたけり狂いまたすすり泣く風だ
  僕は力だし弱さだ
  僕はね、天国にも地獄にも立ち向かえるさ
  大地をも海をも征服し
  若さを取り戻すことだってできるさ

Toi, viens, fais de moi ce que tu veux
Un homme heureux ou malheureux
Un mot de toi, je suis poussière ou je suis Dieu
Toi sois mon espoir sois mon destin
J'ai si peur de mes lendemains
Montre à mon âme sans secours
Tous les visages de l'amour
Toi, tous les visages de l'amour

  君、おいでよ、僕をなんとでも望みどおりにしてくれ
  幸せな男にでも不幸な男にでもね
  君の一言で、僕は塵にでも神にでもなる
  僕の希望になってくれ運命になってくれ
  僕は自分の行く末がとても怖い
  救いのない僕の魂に見せてくれ
  あらゆる愛の顔を
  君、あらゆる愛の顔を

She12.jpg


[注] 1001は、mille unだが、名詞を伴う時はしばしばmille et unとなる。例:Les contes des Milles et Une Nuits「千夜一夜物語」。ここでは具体的な数字は問題ではなく、数が多いことを示している。

  
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2016
10.23

鳥L'oiseau

ZAZ Belle et Sébastien


今回は、前回の「ベルBelle」と同様、映画「ベル&セバスチャンBelle et Sébastien」でザーズZAZが歌っている「鳥L'oiseau」です。歌詞のなかの「君」とはベルBelleのこと。とても美しい歌詞でとても美しい曲です。



L'oiseau  鳥
ZAZ     ザーズ


Je connais les brumes claires
La neige blanche et les matins d'hiver
Je voudrais te retrouver
Le lièvre blanc qu'on ne voit jamais
Mais l'oiseau, l'oiseau s'est envolé
Et moi jamais je ne le trouverais

  僕は知っている 明るいもやを
  白い雪と冬の朝を
  君にまた見つけて欲しい
  決して見ることのない白い野ウサギを
  けれど鳥はね、鳥は飛び去ったよ
  そして僕はね、決してその鳥を見つけないだろう

Belle et Sébastien4


Si jamais je rencontrais
Ce bel oiseau qui s'est envolé
S'il revient de son voyage
Tout près de toi le long du rivage
Mais vois-tu je lui raconterais
Combien pour toi je sais qu'il a compté

  もしも僕が出会えたら
  飛び去ったあの美しい鳥に
  もし鳥が旅から戻って
  岸辺にいる君のすぐそばに来たなら
  そうさ、僕は鳥に言うよ
  君のためにどれだけ彼が指折り数えたか僕は知っていると

C'est l'oiseau que tu aimais
L'oiseau jaloux je l'ai deviné
S'il revient de son voyage
Je lui dirais que tu l'attendais

  君が愛してるこの鳥は
  嫉妬深い鳥だ 僕はそう思う
  もしその鳥が旅から戻ってきたら
  君が待っていたと鳥に言うよ

Belle et Sébastien5




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2016
10.23

《レ・カプリス コンサート》10月23日(日)

アミカル・ド・シャンソン》の活動に参加する人たちのなかには、いくつかのコンクールに出場した方、またそこで入賞した方も多いですし、また、ソロ・コンサートを開く方も増えてきました。そしてまた、仲良くなった人同士でコンサートを開くこともあります。

上村良子、笹環来、北島はるか、寺島寧環そして私、朝倉ノニーの仲良し5人組は去年初めて、コンサートを開きました。
今年、宇藤カザンを加え、2回目のコンサートを開きます。10月23日(日)に恵比寿・広尾の「ファンタスティコ」にて。ピアノとシンセサイザー伴奏は関根忍さん。そして井上葉子さんのカホンとパリージョも加わることになりました。私も、ちょっとタンバリン叩こうかな。

北島はるかと寺島寧環の二人はCom'Ci Com'Çaという名のデュオを組み、今年の《第3回東京シャンソンコンクール》でグランプリを受賞。上村良子と笹環来も最近、La Féeという名のデュオを組んで歌い始めました。また、北島はるかは去年の第2回コンクールで準グランプリ、上村良子は今年、プルミエプリを受賞しています。

とてもユニークな5人にふさわしく、《レ・カプリスLes Caprices》というグループ名をつけました! capriceとは、「気まぐれ」「 移り気」「 むら気」「わがまま」「かりそめの恋」といった意味の言葉。え、誰がどれ?
また今回は、《シャンソンで気まぐれ世界旅行》と銘打って、世界中のいろんな場所をテーマにした歌、いろんな地名の入った歌を選んで歌います。さて、どんな地名が、どんな歌が出てくるでしょう。下のチラシの世界地図の音符の位置がヒントです。

↓クリックすると拡大画像が見られます。

Les Caprices


すごく気合を入れて準備しています。ぜひ聞きにいらしてください!当日券有ります。
地図はこちら↓

Fantastico.jpg





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2016
10.22

ベルBelle

ZAZ Belle et Sébastien


セシル・オーブリーCécile Aubryは、「情婦マノンManon 」(1948年)「黒ばら The Black Rose」(1950年)「青ひげBarbe Bleue」(1951年)の主演で知られるフランスの女優ですが、テレビドラマの監督、脚本家でもあり、1965年にBelle et Sébastienという連続テレビドラマを製作し、脚本、監督、ナレーションをすべて自身でおこないました。ベルBelleという犬とセバスチャンSébastienという少年の物語で、オーブリーの息子メヘディ・エル・グラウイ Mehdi El Glaouiがセバスチャン役で出演。

Cécile Aubry


このドラマは1967年に小説として出版されています(邦題は「アルプスの村の犬と少年」)。また、日本では1981年に「名犬ジョリィ」という題名のテレビ・アニメとして放映されました。ちなみに1996年に結成されたスコットランドのロックバンド「ベル・アンド・セバスチャンBelle And Sebastian」も、この小説から得たネーミングのようです。

そして、冒険家でもあるニコラ・ヴァニエNicolas Vanier監督が、2013年にこの物語を映画化しました。映画「ベル&セバスチャンBelle et Sébastien」の詳細やあらすじは→こちら

この映画の音楽を担当したのはアルマンド・アマール Armand Amarで、ザーズZAZが映画のなかで歌っている「ベルBelle」と「鳥L'oiseau」はとても美しい曲です。今回は「ベルBelle」を、そして次回は「鳥L'oiseau」を、続けて取り上げましょう。



Belle  ベル
ZAZ   ザーズ


Belle, tu es si belle
Qu'en te voyant je t'ai aimée.
Belle, que j'aime tant
Depuis longtemps je t'attendais

  ベル、君はとってもきれいだ
  君を見て君が好きになったんだ。
  ベル、とっても好きだよ
  ずっと長いこと僕は君を待っていた

Belle et Sébastien2


Souviens-toi du temps où tu venais
Chaque soir pour me rencontrer.
Tu passais si belle que j'en rêvais.
Tu le sais, mon amie, je t'aimais

  覚えているかい
  毎晩僕に会うために君がやって来たころのことを。
  君は僕が夢見たのと同じくらいきれいだった。
  分かってるだろ、僕の友だち、僕は君が好きだったよ

Belle, oh ma si belle
Tu t'en allais sans m'écouter.
Belle, je t'attendrai
Pendant longtemps, tu es si belle

  ベル、おお僕のとってもかわいいやつ
  君は僕の言うことを聞かずに行ってしまった。
  ベル、僕は君を待ってるよ
  ずっとずっと、君はとってもきれいだ

Belle et Sébastien3


Belle, que j'aime tant
Je t'attendrai en te rêvant

  ベル、僕はとっても好きだよ
  君のことを夢に見ながら待っているよ

Puis un jour, un jour tu passeras
Près de moi, ma belle, tu viendras.
Nous ferons alors si tu le veux
Ce jour-là, le beau voyage à deux

  そしたらいつか、いつか君は来る
  僕のそばに、僕のかわいいやつ、君はやって来るさ。
  君が望むなら僕たちは
  その時、いっしょにすてきな旅をしよう

Belle, si tu le veux
Nous serons deux
Nous serons deux

  ベル、君が望むなら
  僕たちいっしょにいよう
  僕たちいっしょにいよう

Belle et Sébastien1




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2016
10.21

手紙La lettre

Lara Fabian Je me souviens


今回はララ・ファビアンLara Fabianの「手紙La lettre」です。ララ・ファビアンとギタリストのジャン=フェリックス・ラランヌJean-Félix Lalanneの共作で、先に取り上げた「ジュ・ム・スヴィアンJe me souviens」と同様、2005年のアルバム:9に収録されています。とても美しい曲です。歌詞は、去った恋人に、去った訳を「手紙」に書いてよこしてという内容の「手紙」。



ジャン=フェリックス・ラランヌがギター伴奏をしている動画は→こちら

La lettre    手紙
Lara Fabian  ララ・ファビアン


Ecris-moi une lettre de rupture
En m'expliquant toutes les raisons
Qui t'ont fait t'évanouir dans la nature 注1
Qui m'font mélanger toutes les saisons
Choisis bien tes mots, choisis les justes
Comme un artisan prend
Son temps quand il ajuste

  別れの手紙を書いて
  あなたに行方をくらまさせ
  私に四季の区別もつかなくさせた
  そのわけをすべて私に説明して
  あなたの言葉を、正確に選んで
  職人が組み立てをする際に
  時間をかけるようにね

Lettre1.jpg


Ecris-moi une lettre de rupture
Envoie-moi seulement le brouillon
Promis j'vais rien chercher dans tes ratures
Ecris-moi une lettre au crayon
Ecris-moi comme on écrit la musique
Sacrifie-moi aux dieux
Des amours amnésiques

  別れの手紙を書いて
  下書きだけを送って
  約束する、あなたが消した部分に何も探そうとしないわ
  鉛筆で書いて
  曲を書くように書いて
  記憶喪失の愛の
  神に私を捧げて

{refrain :}
Même si partir quand l'autre reste
Ça fait du mal aux sentiments
Ça peut quand même faire un beau geste 注2
Sauf si bien sûr l'un des deux ment

  片方が残っている時に去るのは
  辛い気持ちにさせるものよ
  でも二人のうちのどちらかが嘘をついているのでなければ
  ちゃんと対処できるわ

Ecris-moi une lettre de rupture
Comme quand on s'laissait des mots à la maison
Je noterai pas les fautes d'écriture
J'verrai pas les fautes de liaisons 注3
Et j'irai bien les chercher moi-même
Si j'n'étais pas si sûre
Pas si sûre que je t'aime

  別れの手紙を書いて
  家に書き置きを残す時のように
  綴りの間違いを指摘したりはしないわ
  (文章の)つながりの間違いにも目をつぶるわ
  そして私としてはきっと探すでしょう(二人の)つながりの間違いを
  たとえ確信がなかったとしても
  あなたを愛していることに

Lettre2.jpg


{refrain:}

Pour nous toujours, pour nous peut-être
Comme laisser mes illusions
Quand tu me l'écrieras cette lettre
Ne signes pas ou d'un faux nom

  きっと私たちのため、たぶん私たちのために
  私の幻想を保つように
  あなたがこの手紙を書くときには
  サインをしないか偽名にして

{refrain}

Ecris-moi une lettre de rupture
En m'expliquant toutes les raisons
Qui t'ont fait t'évanouir

  私に別れの手紙を書いて
  あなたを去らせたわけを
  すべて私に説明して

Lettre3.jpg


[注]
1 s’évanouir dans la nature「行方をくらます」
2 faire un beau geste「立派な行いをする」
3 les fautes de liaisonsはもっぱら「発音上の連音の誤り」をいうが、ここでは手紙の内容だから「脈絡の誤り」。次行のlesはそれを受けて「二人の関係」の話に変えている。




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2016
10.20

赤い服の男L'homme en habit rouge

Barbara Lhomme en habit rouge


バルバラBarbaraの「赤い服の男L'homme en habit rouge」(1974年)は、以前取り上げた「晴衣の男L'homme en habit」とは別の曲。赤い服を着た不思議な男、それは阿片の材料であるケシの花の化身だったのでしょうか?
ちなみに、アビルージュhabit rougeという名のゲランの香水は、ゲラン4代目調香師ジャン・ポール・ゲランが1965年に作ったもので、サンダルウッドなどを加えた世界初の男性用オリエンタル系フレグランスです。ゲランは乗馬を愛し、乗馬の際に着用する赤い服の意味で名づけたとか。 この歌詞でも、「赤い色」のみならず「香り」が重要なキーワード。この曲より9年も前からあるこの香水から、バルバラはヒントを得たのかもしれませんね。




L'homme en habit rouge  赤い服の男
Barbara            バルバラ


Et d'ailleurs, on s'en fout,
Nous, on l'avait appelé l'homme en habit rouge,
De cristal, et de feu,
Fleurs éclatées comme l'amour à la lumière,
Fabuleux, il marchait,
S'avançant dans le soleil, l'homme en habit rouge,

  そしてまた、無頓着に、
  私たちは、彼を赤い服の男と呼びなしていた、
  水晶の花、そして炎の花、
  光を浴びた恋のようにぱっと開く花々
  信じ難い光景、彼はゆっくりと歩いていた
  陽の光の中をこちらに向かって、赤い服の男は

Lhomme en habit rouge3


Je l'avais rencontré là, dans un bar,
Sur une planète vraiment bizarre,
Il fumait des fleurs aux parfums étranges,
Et qui semblaient l'envoyer jusqu'aux anges,

  私はそこで彼と出会った、
  とても奇妙な惑星の、ある酒場で、
  彼が喫していたのは不思議な香りの花々で、
  それは天使たちのところへ彼をいざなうかのようだった、

Qui es-tu, d'où viens-tu,
Miraculeusement apparu, dis-moi, dis-moi, dis-moi,
D'autre part, de nulle part,
Dis-moi, quel est ton pays, l'homme en habit rouge,

  あなたは誰、どこから来たの、
  奇跡のように現れたわね、教えてよ、ねえ、ねえ
  どこかから、どこからともなく
  ねえ、あなたの国はどこ、赤い服の男、

Lhomme en habit rouge4


Il m'a dit "viens, je te ferai connaître,
Ce pays d'où tu pourras enfin naître",
Et j'ai vu des lacs aux couleurs étranges,
Et j'ai cru entendre chanter les anges,

  彼は言った「おいで、教えてあげよう、
  君があらたに生まれることのできる国を」
  そして私は不思議な色の湖を見た、
  そして天使たちが歌っているのが聴こえた気がした、

Fascinée, envoûtée,
J'ai suivi l'homme, celui-là en habit rouge,
Je marchais près de lui,
Rubis, velours, et sur le cœur des pavots rouges, 注1
De cristal et de feu,
Fleurs éclatées comme l'amour à la lumière,
J'ai suivi, j'ai aimé,
Avec lui, je vivais ma vie en habit rouge,

  魅せられ、心奪われ
  私は赤い服を着た男について行き、
  彼に寄り添って歩いた
  ルビー、ビロード、赤いケシの花々の中央に向かって
  水晶の花、炎の花
  光を浴びた恋のようにぱっと開く花々、
  私はあとを追い、私は恋をし、
  彼とともに、赤い服をまとった人生を私は生きた、

Lhomme en habit rouge2


Puis il a disparu un soir,
Pour une planète encore plus bizarre,
Parfumée de fleurs aux parfums étranges,
Il a fini par rejoindre les anges,

  それからある夜彼は姿を消した、
  不思議な香りの花々で芳しい、
  もっと奇妙な惑星へと、
  彼はとうとう天使たちと落ち合った、

Apparu, disparu,
Magicien du matin, surgi de la lumière,
Rendez-moi, l'homme qui,
Faisait ma vie en fleurs de feu de pavots rouges, 注2
Mon habit se ternit,
Mes fleurs se fanent et j'ai perdu ma lumière,
Rendez-moi, celui-là,
Qui venait, je ne sais,
D'ici, là-bas, de n'importe où, de nulle part,

  現れた、姿を消した
  光のなかから出現した、夜明けの魔術師、
  私に返してよ、
  私の人生を赤いケシの炎の花の花盛りにした男を
  私の服はくすみ、
  私の花々は萎れて私は光明を失った、
  私に返して、あの人を、
  ここからか、あちらからか、どこからか、どこからともなくか、
  知らないけど、やって来たあの人を、

Lhomme en habit rouge1


Rendez-moi, l'homme qui,
Faisait ma vie en fleurs de feu de pavots rouges,
L'homme en habit rouge,
L'homme en habit rouge...

  私に返して、
  私の人生を赤いケシの炎の花の花盛りにした男を
  赤い服の男を、
  赤い服の男を…

[注]
1 surは「…に向かって」と、cœurは「心臓」「心」ではなく「中心、中央」ととらえた。
2 en fleur(s)「花の咲いている、花盛りの」




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2016
10.19

おくれDonne-moi

Gilbert Bécaud Donne-moi 


今回は「おくれDonne-moi」という曲。シャルル・アズナヴールCharles Aznavour作詞し、ジルベール・ベコーGilbert Bécaudが作曲した曲はいくつかありますが、そのうちの一つです。1953年にリリースされたベコーの最初のアルバム:Gilbert Bécaud et ses chansonsに収録されています。

ある有名な日本人歌手がフランス語で歌っているのを聴いて、ドン・モワと覚えてしまったという方がありましたが、ドン・モワです。神様を「あんたtu」と呼び、「われに与えたまえDonnez-moi」ではなく「おくれDonne-moi」と言うのがこの歌の味です。



Donne-moi    おくれ
Gilbert Bécaud  ジルベール・ベコー


Où que tu sois
Dans l´infini ou dans le ciel
Qui que tu sois
Pétri de chair ou d´irréel
Quel que soit le nom que l´on te donne
Qu´elle que soit la forme que tu aies
S´il est vrai que tu aies sur nous droit de vie et de mort 注1
S´il est vrai, s´il est vrai, alors...

  あんたがどこにいようが
  無限の彼方にあるいは天に
  あんたが誰であれ
  生身の肉体かあるいは架空の存在か
  ひとがあんたにつけた名前が何であれ
  あんたの姿がどうであれ
  あんたが僕たちの生と死を左右する権限を持っていることが本当なら
  本当なら、本当なら、それなら…

Donne-moi 1


Donne-moi s´il te plait
Je t´en supplie donne-moi
Un peu d´espoir un peu de vie un peu d´amour
Donne-moi sans tarder 注2
Chaque matin donne-moi
Un peu de ciel, un peu d´oubli des tristes jours
Un horizon pour mon cœur
De l´infini dans ma voix 注3
Et des rêves, des rêves de joie

  おくれよどうか
  お願いだおくれ
  ほんの少しの希望をほんの少しのいのちをほんの少しの愛を
  おくれよ今すぐ
  毎朝おくれ
  ほんの少しの空を、悲しい日々をほんの少し忘れることを
  僕の心のための地平を
  僕の声のなかに無限の響きを
  そして夢を、喜ばしい夢を

Donne-moi s´il te plaît
Je t´en supplie donne-moi
Un peu d´espoir un peu de vie un peu d´amour

  おくれよどうか
  お願いだよおくれ
  ほんの少しの希望をほんの少しのいのちをほんの少しの愛を

Je t´ai cherché
Dans l´infini et dans le ciel
Pour me donner
Un peu d´amour et d´irréel
Tu m´as tout donné, tout mais quand même
Je reviens les mains tendues vers toi
Je sais bien que tu peux me donner beaucoup plus encore

  僕はあんたを探してた
  無限の彼方にあるいは天に
  僕にくれるようにと
  ほんの少しの愛とまぼろしを
  あんたは僕にぜんぶ与えてくれた、ぜんぶ、だけど
  僕はあんたに両手を差し伸べて戻って来た
  あんたが僕にもっといっぱいくれるってよく分かっている

Donne-moi 3


Donne-moi s´il te plaît
Je t´en supplie donne-moi
Beaucoup d´espoir, beaucoup de vie, beaucoup d´amour

  おくれよどうか
  お願いだよおくれ
  いっぱいの希望を、いっぱいのいのちを、いっぱいの愛を

Donne-moi sans tarder
Chaque matin donne-moi
Beaucoup de ciel beaucoup d´oubli des tristes jours
Des horizons pour mon cœur
De l´infini dans ma voix
Et des rêves, des rêves de joie
Donne-moi s´il te plaît
Je t´en supplie donne-moi
Beaucoup d´espoir, beaucoup de vie, beaucoup d´amour
Puisque tu as sur nous droit de vie et de mort
Donne-moi, donne-moi encore...

  おくれよ今すぐ
  毎朝おくれ
  いっぱいの空を、悲しい日々をいっぱい忘れることを
  僕の心のための地平を
  僕の声のなかに無限の響きを
  そして夢を、喜びの夢を
  おくれよどうか
  お願いだよおくれ
  いっぱいの希望を、いっぱいのいのちを、いっぱいの愛を
  あんたは僕たちの生と死を左右する権限を持っているのだから
  おくれ、おくれよもっと…

Donne-moi 2


[注]
1 avoir un droit sur…「…を左右する権利がある」
2 sans tarder「ぐずぐずせずに、即座に」
3 de l´infiniは部分冠詞を用いて、抽象名詞を具象化している。




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2016
10.18

ソロ・コンサートの日程が決まりました

2017年5月6日》と題した記事に、2017年5月6日、70歳になった時に初めてのソロ・コンサートを開くこと、そして、その日を目指しこのブログで訳詞1000曲を達成させることを目論んでいることを書きました。

まず、ソロ・コンサートに関してですが、5月6日には《第4回東京シャンソン・コンクール》を開催することになり、5月27日(土)に決まりました。会場は井の頭線富士見が丘の「ブレーメンハウス」というとても素敵なところ。ピアノ伴奏は、私が心から信頼するアニエス晶子さん。歌詞を訳しながら、そのための準備も重ねております。20曲は歌う予定です。曲目はほとんど決まりましたが、確定したらお知らせいたします。

その記事を書いた去年の2月26日の時点では200曲掲載しあと800曲という状況でしたが、今日、800曲に達しました。あと200曲ですから、数字が逆になったわけです。旧ブログに残っている曲はあとわずか。今後は150曲以上すなわち残りの4分の3を新たに訳さなければなりません。胸突き八丁、覚悟して臨みます。
アミカル・ド・シャンソン》の例会やコンサート、コンクールなどが毎月いろいろとあります。《サロン・デ・フォンテーヌ&ギャラリー・カザン》の手伝いに月に1度は数日間、伊豆に行っていますし、本業のヨーガの指導もちょっとはあり、炊事・洗濯・買物など身の回りのことも手抜きながらもやらなきゃならない…。時間がない日、家にいない日もあります。ブログの「予約投稿」という機能が利用でき、記事の日付は自由に選べますので、時間の取れる日にストックして1日1曲出しています。今後は、間に合わなくてあとで遅れを取り戻すような事態もあるかもしれませんが、来年5月6日いえコンサート当日の5月27日には必ず1000曲を達成させます。

いろいろコメントをいただきうれしく思っておりますが、ちゃんとお返事を申し上げられない場合が多くて申し訳ありません。1000曲という数だけが問題じゃありません。間違いだらけじゃ何にもならない。ミスや分からない場所はどうしても残るでしょうが、コメントをいただいて訂正できることが多々ありますので、今後ともよろしくお願いいたします。



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2016
10.18

カルメン・ストーリーCarmen's story

Édith Piaf Carmens story


以前、「ハバネラ(恋は野の鳥)Habanera」を、これはシャンソンとは言えない曲ですが、とお断りしながら取り上げました。今回は、そのオペラ「カルメン」に関連した、れっきとしたシャンソンで、エディット・ピアフÉdith Piafが歌った「カルメン・ストーリーCarmen's story」(1962年、作詞:ミッシェル・リヴゴーシュMichel Rivgauche、作曲:シャルル・デュモンCharles Dumont)。日本でよく歌われる「新カルメン」とは別の曲です。

Carmens story1スペインのフラメンコ・ダンサーのアントニオ・ガデスAntonio Gadesが、1981年に「フラメンコ3部作」として「血の婚礼」「カルメン」「恋は魔術師」という3本の映画を撮影しました。そのうちの「カルメン」はメリメの小説「カルメン」を現代に再現した内容です。1997年頃でしたか、「府中の森芸術劇場」で、そのアントニオ・ガデスのフラメンコ舞踏団の来日公演で「カルメン」を私は見ましたが、映画は、その劇場版「カルメン」の練習の場が舞台で、ガデス本人がフラメンコ劇「カルメン」の製作を目指すアントニオ・ガデス監督という役を演じ、彼とそのカルメン役に抜擢された女性との悲劇的な恋物語が、劇の「カルメン」の筋書と重なり錯綜しつつ進行する構造になっています。

このピアフの曲は、ガデスの映画の、虚構と現実の2重構造を先取りしているようで、「カルメン」という映画に出演する男女が、カルメンとドン・ホセに変貌していき、運命的な結末に向かうという内容です。

アントニオ・ガデスの「カルメン」の舞台



ピアフの「カルメン・ストーリー」



Carmen's story  カルメン・ストーリー
Édith Piaf      エディット・ピアフ


Dans le grand studio
De cinéma,
Sur le plateau,
Tout le monde est là,
Les deux vedettes et les acteurs,
Metteur en scène et producteur,
Décorateurs, et assistants
Et puis la foule des figurants.
On va tourner la première scène
Du nouveau film d'après Carmen
Et quelqu'un crie : "Silence ! On tourne !"
Carmen's story ! Carmen's story !

  映画の
  大きなスタジオのなかの、
  影現場に、
  皆はいた、
  二人のスターと俳優たち、
  ディレクターにプロデューサー、
  美術監督、と助手たち
  そしてエキストラの集団。
  カルメンをテーマにした新しい映画の
  最初のシーンを撮影するところで
  誰かが「静かに!撮影スタート!」と叫ぶ
  カルメン・ストーリー!カルメン・ストーリー!

Carmens story4


Comme si le destin, tout simplement
N'attendait plus que ce moment,
Il vient frapper en cet instant 注1
Parmi la foule des figurants.
Alors soudain, elle l'aperçoit,
Il lève la tête, et il la voit,
Et dans leurs yeux il y a l'amour,
Mais un amour de fin des jours...注2
Et quelqu'un crie : "Très bon ! Coupez !"
Carmen's story ! Carmen's story !

  あたかも運命が、ただただ
  この時しか待ち望んでいなかったかのように、
  彼はこの瞬間に現れて足を踏み鳴らした、
  エキストラの集団のなかで。
  そこで突然、彼女は彼に気づき、
  彼は頭を起こし、彼女を見、
  彼らの目には恋が生まれた、
  でもそれは終末的な恋だった…
  そして誰かが叫んだ「上出来だ!カット!」
  カルメン・ストーリー!カルメン・ストーリー!

Carmens story3


Elle ne voit que lui dans le studio,
Il ne voit qu'elle sur le plateau,
Et dans la foule des figurants
Habit brodé, habit clinquant,
En somnambules, au fil des jours, 注3
Illuminés par leur amour,
Sans le savoir, transfigurés,
Ils sont Carmen et Don José,
Et quelqu'un crie : "Silence ! On tourne !"
Carmen's story ! Carmen's story !

  彼女はスタジオのなかで彼しか目に入らず、
  彼は撮影現場で彼女しか目に入らず、
  そしてエキストラの集団のなかで
  刺繍した衣装、金ぴかの衣装を着て、
  日がたつにつれて、夢遊病のようになり、
  恋に輝いて、
  いつの間にか、変貌して、
  彼らはカルメンとドン・ホセであった、
  そして誰かが叫ぶ「静かに!撮影スタート!」
  カルメン・ストーリー!カルメン・ストーリー!

Mais dans le studio de cinéma,
Voilà qu'un jour il l'aperçoit
En train de rire, rire aux éclats 注4
Avec cet homme qui est là-bas...
Ça lui fait mal, il veut partir... 注5
Mais le destin doit s'accomplir
Et dans la foule des figurants
Elle est tombée, sans même crier... 注6
Quelqu'un a dit : "Très bon ! Coupez !"
Carmen's story ! Carmen's story !

  だが映画スタジオで、
  さてある日彼は気づく
  そこにいた男と
  笑っている、大声で笑っている彼女に…
  そのことが彼を傷つけ、彼は去りたくなった…
  だが運命は実現せざるを得ない
  エキストラの集団のなかで
  彼女は倒れた、叫びさえせずに…
  誰かが言った「上出来だ!カット!」
  カルメン・ストーリー!カルメン・ストーリー!

Carmens story2


[注]
1 frapperは「叩く、打つ」の意味の他動詞だが目的語は示されていない。フラメンコの、足を踏み鳴らす動作だと解釈した。
2 fin des jours:fin des temps「この世の終り」と同義と解釈した。
3 au fil des jours「日がたつにつれて、日一日と」
4 être en train de…「…している最中である」。rire aux éclats「大声で笑う」。
5 faire mal à qn.「…を痛めつける、苦しませる」
6 単に「彼女は倒れた」と表現されている。「カルメン」の筋書を知る人には「刺された」というのは不要なためか。ここで撮影の完結を表現する言葉が入り、歌詞の内容の2重構造が浮き彫りにされる。




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2016
10.17

魔女の歌Chanson de la sorcière

Emilie Jolie


フランソワーズ・アルディーFrançoise Hardyの「魔女の歌Chanson de la sorcière」は、1979年のフィリップ・シャテルPhilippe Chatelのミュージカル「エミリー・ジョリーEmilie Jolie」のなかの、とてもおしゃれな曲です。
このミュージカルは、ジョルジュ・ブラッサンスGeorges Brassens、アンリ・サルヴァドールHenri Salvador、ジュリアン・クレールJulien Clerc、アラン・スーションAlain Souchon、ローラン・ヴールズィーLaurent Voulzy、フランソワーズ・アルディーFrançoise Hardy、エディ・ミッチェルEddy Mitchell、シルヴィー・ヴァルタンSylvie Vartanなど、オールスターが出演しています。
また、1997年のヴァージョンでは、ジョニー・アリディーJohnny Hallyday、アラン・バシュングAlain Bashung、ジャック・デュトロンJacques Dutronc、モラーヌMaurane、フローラン・パニーFlorent Pagny 、エチエンヌ・ダオEtienne Daho、アクセル・レッドAxelle Red、ミッシェル・フュガンMichel Fugain、ダニエル・ダリューDanielle Darrieux、ザジーZazieなどが出演しています。



Chanson de la sorcière  魔女の歌
Françoise Hardy      フランソワーズ・アルディー


Je suis vêtue de robes noires
Je ne peux vivre que le soir
J’ai les ongles longs comme l’hiver
Et je fais peur : je suis sorcière
J’habite au château des fantômes
La cruauté, c’est mon royaume
De tous les diables de l’enfer
Je suis la mère, je suis sorcière

  わたしは黒い衣装を着て
  夜しか活動しない
  冬のような長い爪を持っている
  そして怖がらせる、わたしは魔女
  まぼろしの城に住んでいる
  残忍さ、それがわたしの王国
  地獄のすべての悪魔たちの
  わたしは母、わたしは魔女

Chanson de la sorcière1


{Refrain:}
Mais j’ai cassé tous mes alambics
Pleins de ciguë, pleins d’arsenic
J’attends le prince charmant
J’attends le prince de sang 
Qui viendra un jour me délivrer, me sauver
Je voudrais pour la première fois
Aimer quelqu’un d’autre que moi

  でもわたしは 毒人参がいっぱいの、またヒ素がいっぱいの
  蒸留器をぜんぶ壊した
  わたしは魅惑の王子を待っている
  血の王子を待っている
  彼はいつかやって来てわたしを連れ去り、わたしを救けるわ
  わたしは初めて欲しているの
  自分以外の誰かを愛したいと

Chanson de la sorcière2


Tous mes poisons, mes sortilèges
Un beau matin, m’ont pris au piège
J’ai peur de tout ce que j’ai fait
Du plaisir je passe au regret

  わたしの毒、わたしの魔力はすべて
  ある朝、わたしを罠にかけた
  自分がやったことをすべて恐れ
  喜びから後悔へと変わった

{au Refrain}

Mais pourquoi y a-t-il toujours la haine
Je voudrais qu’on me le dise un jour :
"Sorcière, je t’aime" "Sorcière, je t’aime"
Mais chaque soir dans mon décor
J’ouvre le bal de mes remords
Je suis la reine solitaire
D’un pays de feu et de fer

  でもなぜ憎しみが常につきまとうのかしら
  誰かにいつか言ってもらいたいの
  「魔女よ、君が好きだ」「魔女よ、君が好きだ」と
  でも毎晩わたしのお城で
  悔恨の舞踏会を開く
  わたしは火と鉄の国の
  孤独な女王

Chanson de la sorcière3


{au Refrain}

[注] prince du sang「王族、皇族」をもじってprince de sangとしている。


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2016
10.16

ロンドンの娘La fille de Londres

Germaine Montéro La fille de Londres


古き女優のジェルメーヌ・モンテロGermaine Montéroが歌った「ロンドンの娘La fille de Londres」(1952年)という曲をご紹介しましょう。作詞:ピエール・マッコルランPierre Mac Orlan、作曲:ヴェー・マルソーV. Marceau。
作詞したピエール・マッコルランは、澁澤龍彦や生田耕作らが愛した文学者で、詩、ルポ、イラスト、評論、作詞、写真など、活動は多岐にわたります。若くして両親を失い、1900年パリに出て画家を志しましたが挫折し、ユーモア・コントの作家としてデヴュー。1910年代にはギョーム・アポリネールGuillaume Apollinaireらモンマルトルの前衛芸術家たちと親交。ヨーロッパや北アフリカを放浪。第1次大戦後は、幻想小説・冒険小説に転向し、晩年はシャンソンの作詩に専念しました。1950年アカデミー・ゴンクール会員。自伝的な作風は、アンドレ・マルローAndré Malraux、ボリス・ヴィアンBoris Vian、レイモン・クノー Raymond Queneauらに影響を及ぼしたとされます。著書は、「船員の歌(恋する潜水艦)Le Chant de l'équipage」「女騎士エルザLa Cavalière Elsa」「霧の波止場Le Quai des brumes」「深夜の伝統La Tradition de minuit」「夜明けの記録Le Mémorial du petit jour」「写真幻想 Écrits sur la photographie」(写真に関するエッセイを後年集成したもの)など。
この歌詞も彼の文学作品同様、非常に幻想的で、ちょっと訳が分かりません…。



カトリーヌ・ソヴァージュCatherine Sauvageも歌っています。



La fille de Londres  ロンドンの娘
Germaine Montéro   ジェルメーヌ・モンテロ


Un rat est venu dans ma chambre
Il a rongé la souricière
Il a arrêté la pendule
Et renversé le pot à bière
Je l'ai pris entre mes bras blancs
Il était chaud comme un enfant
Je l'ai bercé bien tendrement
Et je lui chantais doucement :

  一匹のネズミが私の寝室にやってきた
  彼はネズミ捕りをかじった
  彼は振り子時計を止めた
  そしてビールのジョッキをひっくり返した
  私は白い両腕で彼を捕らえた
  彼は子どもみたいに温かかった
  私は彼を優しく揺すった
  そして私は彼に優しく歌った:

La fille de Londres2


Dors mon rat, mon flic, dors mon vieux bobby 注1
Ne siffle pas sur les quais endormis
Quand je tiendrai la main de mon chéri

  お眠り私のネズミ、私のお巡りさん、お眠り私の愛しいデカさん
  寝静まった河岸で呼子を吹かないでね
  私が愛しい人の手を取るときに

Un Chinois est sorti de l'ombre
Un Chinois a regardé Londres
Sa casquette était de marine
Ornée d'une ancre coraline
Devant la porte de Charly
A Penny Fields, j'lui ai souri,
Dans le silence de la nuit
En chuchotant je lui ai dit :

  ひとりの中国人が陰から出てきた
  ひとりの中国人がロンドンの街を眺めた
  彼の帽子は水兵帽で
  赤い錨の飾りが付いていた
  ペニー・フィールドのチャーリーの店の戸口の前で
  私は彼に微笑みかけた、
  夜の静けさのなかで
  ささやくようにして私は彼に言った:

Je voudrais je voudrais je n'sais trop quoi
Je voudrais ne plus entendre ma voix
J'ai peur j'ai peur de toi j'ai peur de moi

  私はね私はねよく分からないけど
  私はね自分の声をもう聞きたくないの
  怖いの怖いのよあなたが、怖いのよ私が

Sur son maillot de laine bleue
On pouvait lire en lettres rondes
Le nom d'une vieille "Compagnie"
Qui, paraît-il, fait l'tour du monde
Nous sommes entrés chez Charly
A Penny Fields, loin des soucis,
Et j'ai dansé toute la nuit
Avec mon Chin'toc ébloui

  彼の青いウールのシャツの上に
  丸い文字で書かれているのが読み取れた
  昔からある「会社」の名前が
  その会社は、世界を回っているようだ
  私たちはペニー・フィールドのチャーリーの店に入った
  心配事などよそに、
  そして私は一晩中踊った
  目の眩んだ私の中国人野郎と

La fille de Londres3


Et chez Charly, il faisait jour et chaud 注2
Tess jouait "Daisy Bell" sur son vieux piano
Un piano avec des dents de chameau 注3

  そしてチャーリーの店のなかは、昼間のようで暑かった
  テスは「デイジー・ベル」を古いピアノで弾いた
  ラクダの歯みたいな鍵盤のピアノで

J'ai conduit l'Chinois dans ma chambre
Il a mis le rat à la porte
Il a arrêté la pendule
Et renversé le pot à bière
Je l'ai pris dans mes bras tremblants
Pour le bercer comme un enfant
ll s'est endormi sur le dos...
Alors j'lui ai pris son couteau... 注4

  私は中国人を私の部屋に導いた
  彼はネズミを戸口に置いた
  彼は振り子時計を止めた
  そしてビールのジョッキをひっくり返した
  私は震える両腕で彼を捕らえた
  彼を子どものようにあやすために
  彼は仰向けに横たわった…
  そして私は彼のナイフを取った…

C'était un couteau perfide et glacé
Un sale couteau rouge de vérité 注5
Un sale couteau sans spécialité.

  それは危険な冷たいナイフだった
  ほんとうに汚い赤いナイフだった
  なんら特性のないナイフだった

[注]
1 flicドイツ語の隠語Flick「若者」から「警官、お巡り、(権力などの)手先」。vieuxは実際に歳を取っているというのではなく、親しみを込めた表現。3 bobby英語で、ロンドン警視庁を再編成した内務大臣の愛称Bobbyから、「警官」。
2 il fait jourは本来「夜が明ける」ことをいうが、ここでは煌々と照明がつき客で賑わって昼のようだということを表している。il fait chaudは文字通り「暑い」。
3 dents de chameau「ラクダの歯」。加工して数珠やネックレスなどにされることはあるが、ここでは、ガタついた古いピアノの鍵盤を形容しているのだと思われる。
4 luiはàを伴う除去・奪取の動詞とともに「彼(彼女)から」
5 de vérité「実のところ、確かに」




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2016
10.15

愛のかたちNon je ne suis plus la meme

Sylvie Vartan Non je ne suis plus la meme


今回は、シルヴィー・ヴァルタンSylvie Vartanが1973年に歌った「愛のかたちNon je ne suis plus la meme」です。作詞・作曲は、ジャン・ルナールJean Renard。
原題は、「いいえ、私はもう同じじゃない」といった意味で、あなたは私のことを子どもあつかいしているけれど、母親となった私はもうそんな存在ではなくて、もっと成熟した愛を持って生きていることを理解して欲しい、そして、あなたも私の生き様に付き合って息子の成長を支えて欲しい、といった内容。シルヴィーは65年にジョニー・アリディーJohnny Hallydayと結婚して、66年に息子ダヴィド・アリディDavid Hallydayを産んでいます。この歌詞は、彼女自身の経験を表しているのでしょうか。



Non je ne suis plus la meme  愛のかたち
Sylvie Vartan           シルヴィー・ヴァルタン


J'ai dans le cœur depuis toujours
Une vraie chanson d'amour
Que je n'ai jamais chantée
Et j'attends que tu te souviennes
Que ma vie était de même
Que tu n'as pas explorée
Je n'étais qu'une enfant que tu berçais
Qu'une enfant qui t'écoutait
Qu'une enfant qui t'aimait

  私はずっと心のなかに持っている
  けっして歌ったことのない
  本当の愛の歌を
  そして私はあなたが覚えておいてくれるのを待つ
  私の生き方が、
  あなたが思いおよばないようなものだということを
  私は、あなたがあやす子どもに
  あなたの言うことを聞く子どもに
  あなたを愛する子どもにすぎなかった

Non je ne suis plus la meme1


Non je ne suis plus la même
Pourtant tu vois, je suis restée comme ça
Non je ne suis plus la même
Oui mais pour toi, moi je suis toujours là
Non je ne suis plus la même
Le temps qui passe nous fait parfois douter
Et je peux te dire que je t'aime
Quoique tu fasses n'y peut rien changer

  いいえ、私はもう同じじゃない
  けれどほら、私はずっとこうだったのよ
  いいえ、私はもう同じじゃない
  ええ、だけどあなたのために、私はいつもここにいるわ
  いいえ、私はもう同じじゃない
  過ぎゆく時は私たちに時おり疑いを抱かせるけど
  私はあなたを愛していると言える
  あなたが何をしようと何も変わり得ないわ

Prends le temps de vivre ma vie 
Depuis le creux de mon lit
Jusqu'aux larmes qu'on oublie
Viens supprimons les artifices
Viens regarder dormir ton fils
Viens te charger de sa vie
Et demain, si nous vieillissons ensemble
Tu seras fier qu'il te ressemble
Et c'est pourquoi, je te crie

  私の生活に付き合って
  私のベッドの窪みから
  私たちが忘れている涙まで
  さぁ、うわべを取り繕うのはやめましょう
  ほら、あなたの息子が眠るのを見てちょうだい
  ほら、彼の生命を支えてちょうだい
  そしてこの先、もし私たちがともに老いたら
  彼があなたに似ていることをあなたは自慢に思うわ
  だからそのために、私はあなたに訴えるのよ

Non je ne suis plus la meme2


Non je ne suis plus la même
Pourtant tu vois, je suis restée comme ça
Non je ne suis plus la même
Oui mais pour toi, moi je suis toujours là
Non je ne suis plus la même
Le temps qui passe nous fait parfois douter
Et je peux te dire que je t'aime
Quoique tu fasses n'y peut rien changer

  いいえ、私はもう同じじゃない
  けれどほら、私はずっとこうだったのよ
  いいえ、私はもう同じじゃない
  ええ、だけどあなたのために、私はいつもここにいるわ
  いいえ、私はもう同じじゃない
  過ぎゆく時は私たちに時おり疑いを抱かせるけど
  私はあなたを愛していると言える
  あなたが何をしようと何も変わり得ないわ

[注] prendre le temps de+inf.「(なすべきことを中断して)…をする」


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2016
10.14

雨L'orage (La Pioggia)

Gigliola Cinquetti Lorage


イタリアのカンツォーネ歌手ジリオラ・チンクェッティGigliola Cinquettiが1969年に歌った「雨La Pioggia」。日本語でも歌いましたが、L'orage(雷雨)というタイトルでフランス語でも歌っていますので、今回はそれを取り上げましょう。フランス語の歌を集めた1974年のアルバム:L'orageに収録されています。



L'orage (La Pioggia) 雨
Gigliola Cinquetti  ジリオラ・チンクェッティ


Quand on a quitté la ville
Sur ton automobile
Pour aller à la chasse aux cailles
Il y avait un ciel d'azur
On a piqu'niqué sur
Un meul de paille.
Quand on a r'pris la route
Le premières gouttes
Sur les vitres sont tombées
Dès notre arrivée.

  ウズラ狩りに行くために
  あなたの車で
  私たちが町を出たときには
  青空が広がっていて
  私たちは積み藁の上で
  ピクニックしたわ。
  それから私たちは再び道路を走り
  到着するやいなや
  最初の一粒が
  フロントガラスに落ちてきた。

L'orage
A fait tomber sur nous toute la pluie du ciel
L'orage
Nous a surpris mais en attendant l'arc-en-ciel
Moi, je me suis abritée
Sous ton grand ciré 注1
Sous ton ciré
Tu m'as serrée.

  雷が
  私たちの上に空の全部の雨を降らせた
  雷が
  私たちを驚かしたけれど虹を待ちながら
  私は、雨宿りしたの
  あなたの大きなレインコートの下で
  あなたのレインコートの下で
  あなたは私を抱きしめた。

Lorage3.jpg


Dès le lendemain matin
Le fusil à la main
Tu t'es caché dans les fougères
Moi et ton vieux chien Noiraud 注2
On portait sur le dos
Tes cartouchières.
Mais on est rev'nus
Si tôt qu'il a plu
Sans un caill'sans canard
Sous le nuag's noirs.

  翌朝には
  ライフルを手に
  あなたはシダの茂みに隠れた
  私とあなたの年老いた黒い犬は
  あなたの弾薬入れを背負っていた
  でも私たちは戻った
  雨が降るやいなや
  ウズラもカモもなしに
  黒い雲のもとで

L'orage
A fait tomber sur nous toute la pluie du ciel
L'orage
Nous a surpris mais en attendant l'arc-en-ciel
Moi, je me suis abritée
Sous ton grand ciré
Sous ton ciré
Tu m'as serrée.

  雷が
  私たちの上に空の全部の雨を降らせた
  雷が
  私たちを驚かしたけれど虹を待ちながら
  私は、雨宿りしたの
  あなたの大きなレインコートの下で
  あなたのレインコートの下で
  あなたは私を抱きしめた。

Lorage4.jpg


L'orage
Nous a surpris mais en attendant l'arc-en-ciel
Moi, je me suis abritée
Sous ton grand ciré.
L'orage
A fait tomber sur nous toute la pluie du ciel
La pluie du ciel.

  雷が
  私たちの上に空の全部の雨を降らせた
  雷が
  私たちを驚かしたけれど虹を待ちながら
  私は、雨宿りしたの
  あなたの大きなレインコートの下で
  雷が
  私たちの上に空の全部の雨を降らせた
  空の雨を。

[注]
1 ciré はimperméableと同様、「液体を通さない、防水の」の意味の形容詞であり「防水加工の衣料」の意味の名詞でもある。辞書ではなぜかimperméableが「レインコート」でciréは「カッパ」。でも、「レインコート」と訳した。
2 noiraudは「黒髪で赤銅色の肌の」という形容詞。人を形容するはずだがここでは犬を形容している。大文字にされているのはなぜか分からない。



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2016
10.14

《秋のアフタヌーン・コンサート》

10月14日(金)に、原宿の「アコスタディオ」にて「秋のアフタヌーン・コンサート」をおこないます。

ピアノ伴奏は、10月11日の《大阪ヴォーカルコンクール》の公式伴奏者である坂下文野さん。そのピアノは繊細さとダイナミックさを併せ持ち、シャンソンはもちろん、ラテン、カンツォーネ、ジャズなど何でもこなし、とても歌いやすく、一度彼女の伴奏で歌ってみると虜になるような魅力があります。
大変に忙しいピアニストで、なかなか東京でのコンサートは実現が難しく、今回、ベーゼンドルファーのピアノ、格調高い木の壁面による音響の素晴らしい原宿の「アコスタディオ」でのコンサートが実現することとなりました。

出演者は下のリーフレットに記載してあります。11日の《大阪ヴォーカル・コンクール》に出場される方々を含み多彩な顔ぶれで、曲目も多彩です。

チケットは2000円。当日券あります。

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2016
10.13

《第1回大阪ヴォーカル・コンクール》入賞者発表

11日の《第1回大阪ヴォーカル・コンクール》の入賞者を発表いたします。

osaka1.jpg


グランプリ
Yasuna (東京都) Con te partirò (君と旅立とう)

準グランプリ
鈴木真巳子 (神奈川県) 愛し合わぬままに
中谷亜紀 (兵庫県) 二つのドイツ

歌唱賞
井上葉子 (埼玉県) ?Quien será? (キエンセラ)
河上美春 (広島県) El cóndor pasa (コンドルは飛んでいく)
坂本伸子 (兵庫県) あなたのために歌いたい
髙田佳予子 (兵庫県) 私はあなたのもの
辻川美樹 (兵庫県) 雨
服部俊明 (兵庫県) Ne me qutte pas (行かないで)

奨励賞
浅居ちとせ (大阪府) ジュテーム
池上順子 (兵庫県) ジプシーの恋唄
今村安行 (福岡県) Una lacrima sul viso (頬にかかる涙)
うちのひろと (埼玉県) Solamente una vez (ソラメンテ・ウナ・ベス)
大西千夏 (岡山県) パダン・パダン
大西良子 (兵庫県) 幽霊
岡田聖子 (兵庫県) ジョジョ
岡村典子 (兵庫県) 摩天楼
Katsuco (岡山県) ガラスの部屋
金子史央&関根忍 (東京都) 幽霊
神戸愛 (兵庫県) 悲しみのヴェニス
kiko (兵庫県) スカーフ
Kiyotan (東京都) Adoro (アドロ)
クリス西本 (兵庫県) 鏡の中のツバメ
五條博子 (静岡県) Yo soy Maria (ブエノスアイレスのマリア)
シュウ岩田 (兵庫県) 悲しみのヴェニス
土屋悦子 (東京都) Dis, quand reviendras-tu? (いつ帰ってくるの?)
とわ (兵庫県) 青空に住もう
名倉和美 (北海道) パリは不思議
西田詩朗 (石川県) 心遥かに
西村恵美 (広島県) ブエノスアイレスのマリア
松尾千鶴 (神奈川県) La foule (群衆)
湯川直美 (大阪府) ロンドンに雨が降る
レ ト ロワ ゼトワル (広島県) パリの空の下



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2016
10.13

メランコリーMélancolie

Sylvie Vartan Toutes Peines Confondues


「メランコリーMélancolie」という題名の曲を、すでに二つ取り上げました。まずは、ジャクリーヌ・フランソワJacqueline François、この曲は動画も作りました。そして、前回のイヴ・デュテイユYves Duteil、こちらは、ヴェロニク・サンソンVéronique Sansonとデュオで歌っている曲でした。そして今回は、シルヴィー・ヴァルタンSylvie Vartanです。作詞:ディディエ・バルブリヴィアンDidier Barbelivien、作曲:ミカエル・オハイヨンMichaël Ohayon。2009年のアルバムToutes Peines Confonduesに収録されています。

これも動画を作りました。



Mélancolie    メランコリー
Sylvie Vartan  シルヴィー・ヴァルタン


Mélancolie tu me vas bien
Comme un collier, comme un parfum
De rose et de miel
Enrobé de bleuet

  メランコリーよ お前は私に似合う
  首飾りのように、バラや
  ブルーベリーのかかった蜜の
  香りのように

Mélancolie des violoncelles
Je suis de ceux, je suis de celles
Pour qui tu joues toujours en secret

  チェロのメランコリーよ
  私は、お前がいつも内緒で演奏する相手の
  人間たち、女たちのうちの一人

Mélancolie Syl1


Quand tu me prends contre toi
Tu me serres entre tes bras
Dans une valse qui a disparu
Et moi je te suis pas à pas 
Berce moi, comme l'enfant que je ne suis plus
La jeune fille perdue

  私をそばに引き寄せるとき
  お前は私を両腕のなかに抱きしめる
  もうすたれてしまったワルツを踊りながら
  そして私は一歩一歩お前について行く
  私を優しく抱いて、子どもみたいに 私はもう子どもじゃなくて
  迷っている若い娘だけど

Mélancolie dans la maison
C'est ton jardin, c'est ta saison
Dans mon châle de laine je t'attends chaque soir

  メランコリーよ 家のなかは
  お前の庭、お前の季節
  ウールのショールにくるまって私は毎夜お前を待つ

Mélancolie Syl2


Mélancolie, au vent d'automne
On se connaît, on se pardonne
Tous nos regrets devant les miroirs

  メランコリーよ、秋風に吹かれて
  私たちは知り合い、容認し合う
  鏡の前で 私たちのすべての後悔を

Quand tu me prends contre toi
Tu me serres entre tes bras
Dans une valse qui a disparu
Et moi je te suis pas à pas
Berce moi, comme l'enfant que je ne suis plus
La jeune fille perdue (×2)

  私をそばに引き寄せるとき
  お前は私を両腕のなかに抱きしめる
  もうすたれてしまったワルツを踊りながら
  そして私は一歩一歩お前について行く
  私を優しく抱いて、子どもみたいに 私はもう子どもじゃなくて
  迷っている若い娘だけど

[注] suisはêtre「…である」ではなく、suivre「…について行く」。pas à pas「一歩一歩、少しづつ」。次行のsuisはêtre。


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2016
10.12

メランコリーMélancolie

Yves Dutei Entre elles et moi


以前、ジャクリーヌ・フランソワJacqueline Françoisの「メランコリーMélancolie」をご紹介しましたが、イヴ・デュテイユYves Duteilも同名のまったく違う曲を歌っていて、1979年の同名のアルバムに収録されています。そのアルバムではソロで歌っていますが、女性歌手とのデュオの曲を集めた1994年のアルバム「ぼくと彼女たちの間にはEntre elles et moi」では、ヴェロニク・サンソンVéronique Sansonと歌っています。このアルバムの曲では、ジャンヌ・モローJeanne Moreauとのデュオの「思春期L'adolescente」を先に取り上げています。
ヴェロニク・サンソンを選んだのは、彼女が「誰もいらないBesoin de personne」を歌っているからかなとふと思いました。単に、歌詞のすべての節の最後にpersonneが出てくるから。



Mélancolie   メランコリー
Yves Duteil   イヴ・デュテイユ


Il y a des jours où, quand le jour se lève,
On voudrait rentrer tout au fond d´un rêve
Et puis, soudain, lorsque le clocher sonne,
Il y a des jours où l´on n´est plus personne.

  夜が明けるときに、
  夢の奥深くに戻りたくなる日々がある
  そして、突如、鐘が鳴るとき、
  自分がもう何者でもなくなる日々がある。


Mélancolie Yves1


Alors, on ferme les yeux un instant.
Quand on les rouvre, tout est comme avant.
Les gens vous voient mais leur regard s´étonne.
Il y a des jours où l´on n´est plus personne.

  そのとき、ひとは一瞬目を閉じる。
  再び目を開けるとき、すべては以前のままだ。
  人々はあなたを見るが彼らは驚いた目付きをする。
  自分がもう何者でもなくなる日々がある。


Comme au milieu d´un cinéma désert, 注1
On rembobine et tout passe à l´envers
Et quand on pense aux gens qu´on abandonne,
Il y a des jours où l´on n´est plus personne.

  誰もいない映画のなかにいるように、
  巻き戻って、すべては逆に進む
  そして自分が捨て去った人々のことを思うとき、
  自分がもう何者でもなくなる日々がある。

La la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la
La la la la la la la la la
Il y a des jours où l´on n´est plus personne

  ララララララララララ
  ララララララララララ
  ラララララララララ
  自分がもう何者でもなくなる日々がある。

Mélancolie Yves2


Ouvrir son cœur à tous les vents qui passent,
Et, qu´un matin, tous les chagrins s´effacent

Pour oublier, dans le bonheur qu´on donne,
Qu´il y a des jours où l´on n´est plus personne,

  吹き過ぎるすべての風に心を開く、
  そうすれば、ある朝、すべての悲しみが消える

  自分が与えた幸せのうちに、忘れるために
  自分がもう何者でもなくなる日々があることを、

Qu´il y a des jours où, quand le jour se lève,  注2
On voudrait rentrer tout au fond du rêve
Et s´endormir lorsque le clocher sonne.
Il y a des jours où l´on n´a plus personne.
 注3

  夜が明けるときに、夢の中に戻りたくなり
  そして、鐘が鳴るときに
  眠り込みたくなるような日々があることを。
  一人っきりの日々がある。

La la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la
La la la la la la la la la
La la la la la la la la la
La la la la la la la la la la
La la la la la la la la la la
La la la la la la la la la
La la la la la la la la la
Il y a des jours où l´on n´a plus personne

  ララララララララララ
  ララララララララララ
  ラララララララララ
  ラララララララララ
  ララララララララララ
  ララララララララララ
  ラララララララララ
  ラララララララララ
  一人っきりになる日々がある。

[注] 
1 cinémaは、「映画館」あるいは「映画」両方の意味があり、ここでは人気のない映画館でひとりで映画を見ているとしたほうが自然だろう。だが、自分が映画の中にいるという解釈を敢えて選んだ。巻き戻って逆に進むということがよりリアルになると思われるので。だが、どちらでも現実が映画のように思われるということでは同じだ。
2 頭のqueは前節のque同様、oublierの目的となる名詞節を導くと考えられる。
3 l´on n´est plus personne「自分はもはや何者でもない」がl´on n´a plus personne「自分にはもう誰もいない」に変わる。「一人っきりになる」と意訳した。そういえば、デュテイユは「アヴォワールとエートルAvoir et Être」という曲を作っている。



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2016
10.11

耐えることなくSans patience

Joyce Jonathan Sans Patience


ジョイス・ジョナサンJoyce Jonathanは1989年生まれ。ギターとピアノで弾き語りをするシンガー・ソングライターで女優です。7歳からピアノ、曲作りを始め、16歳でデヴュー。2010年のファースト・アルバムSur mes gardesはプラチナ・ディスクとなりました。

取り上げるのは、2014年2枚目のアルバムCaractèreに収録され、同年シングルリリースされた曲です。

Sans patienceという原題は、「忍耐や我慢(patience)をしないで」という意味、言い換えれば「望むがままに」ということで、自らが望むままのストレートな生き方を示していると私は思います。「耐えることなく」としましたが、もう少しスマートな邦題にしてもよかったかも…。



Sans patience   耐えることなく
Joyce Jonathan  ジョイス・ジョナサン


On peut passer sa vie ensemble
se dire qu'on est pas si mal
C'est mieux à deux même à deux balles 注1
Ou bien tout reprendre à zéro
Mais c'est plutôt de mon âge
On fait pas trop gaffe au chrono 注2

  私たちはいっしょに人生を送れるわ
  私たちはそんなに不似合いじゃない
  二人でいたほうがいい ただの二個のタマっころでも
  そしてすべてをまたゼロから始めるのよ
  でも私の年頃なら
  時間を気にし過ぎることはないわ

Sans patience1


J'entend parler des efforts
Parler des enfants
Parler sans m'entendre
J'attends d'être sûr de moi
De te trouver toi
Et je prendrai le temps
On vit sans patience
Sans réfléchir aux conséquences
On fonce, on force 注3
Une bombe qui s'amorce

  私は聞く 私の話など聞きもしないで
  努力を(しろ)と言われ
  子供を(作れ)と言われるのを
  私は待っているの 自信を持つことを
  あなたを見つけることを
  そうすれば私は自分の時間を得る
  私たちは耐えることなく
  結果を案ずることなく生きるわ
  私たちは発進する、発進する
  火薬が詰まった爆弾なのよ

On peut choisir d'être sécure 注4
Comme on épargne de l'argent
Pour être paraît aux coups durs
Ou alors choisir l'aventure
Se dire que l'on verra bien 注5
Vivre la vie à son allure

  困難に備えるために
  お金を貯めるなどして
  安全に生きることを選択することはできる
  でも 冒険を選択することもできる
  つまり自分の流儀で生きることを
  よく知ることになるのよ

Sans patience3


J'entends parler des efforts
Parler des enfants
Parler sans m'entendre
J'attends d'être sûr de moi
De te trouver toi
Et je prendrai le temps
On vit sans patience
Sans réfléchir aux conséquences
On fonce, on force
On vit sans patience
Sans réfléchir aux conséquences
On fonce, on force

  私は聞く 私の話など聞きもしないで
  努力を(しろ)と言われ
  子供を(作れ)と言われるのを
  私は待っているの 自信を持つことを
  あなたを見つけることを
  そうすれば私は自分の時間を得る
  私たちは耐えることなく
  結果を案ずることなく生きるわ
  私たちは発進する、発進する
  私たちは耐えることなく
  結果を案ずることなく生きるわ
  私たちは発進する、発進する
  
Je comprends qu'on ait peur
Que le temps nous rattrape
Et qui nous laisse seul
A nous battre

  時が私たちを捕え
  私たちを孤立させ
  私たちを争わせることを
  自分たちが恐れていることは分かっている

Sans patience2


On vit sans patience
Sans réfléchir aux conséquences
On fonce, on force
On vit sans patience
Sans réfléchir aux conséquences
On fonce, on force
Une bombe qui s'amorce

  私たちは耐えることなく
  結果を案ずることなく生きるわ
  私たちは発進する、発進する
  私たちは耐えることなく
  結果を案ずることなく生きるわ
  私たちは発進する、発進する
  火薬が詰まった爆弾なのよ

[注]

1 à deux 「二人で」。balleは「ボール、球」が原義だが、「荷物」「粗悪品」「(貨幣単位の)フランfranc」など多様な意味があり、いずれにせよ、あまり価値がないことを示している。あとで、自分たちをune bombe「爆弾」 と表現しているので、「弾」に関連付けて訳した。
2 faire gaffe à qc.「…に注意する」。gaffeは、魚を引き上げる時などに用いる「鉤竿」で、話し言葉では「へま、失言」の意味でも用いられる。
3 foncerは他動詞の場合、目的語の前に前置詞が必要であり、une bombeは目的語ではなく、onの言い換え。
4 sécureはフランス語には該当する語はなく、英語のsecure「安全な、確実な」をアクサンをつけて表記しているようだ。
5 Dire que…!「…というじゃないか、いうんだから」という感嘆表現を「…といわれるんじゃないか、いわれるんだから」という再帰の形にしていると解釈した。




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2016
10.11

《大阪ヴォーカルコンクール》

10月11日に大阪府吹田市の「メイシアター」で、第1回《大阪ヴォーカルコンクール》を開催します。シャンソン・ラテン・カンツォーネが対象となります。去年、東京で開催した《東京ヴォーカルコンテスト》は、今年からは開催いたしません。このコンクールがそれに代わります。 

応募期間は8月一杯で、すでに締切りました(9/1)。
本選出場者が決まりました。この記事の下方の追記欄を(「続きを読む」をクリックして開いて)ご覧ください。(9/11)。

前売りチケット申込み受付中です。3000円です。 
日仏文化サロンまで、メール:chansontokyo*gmail.com の*を@に変えてお申込みください。お電話・FAXでのお申込みは、042-363-2213まで。
ご住所とご希望枚数をお知らせいただけばすぐ郵送いたします。ご入金はチケットの到着後、同封した送り状に記載した口座にお振込みいただきます。

61011osakavocal.jpg


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2016
10.10

ベルリンの男L'homme de Berlin

Edith Piaf Lhomme de Berlin


今日、10月10日はエディット・ピアフÉdith Piafの命日なので、ピアフが最後に録音した曲とされる「ベルリンの男L'homme de Berlin」を選びました。1963年。作詞:ミッシェル・ヴァンドム・Michèle Vendôme、作曲:フランシス・レイFrancis Lai。



L'homme de Berlin  ベルリンの男
Édith Piaf        エディット・ピアフ


Sous le ciel crasseux qui pleurait d'ennui,
Sous la petit' pluie qui tombait sur lui,
Lui... l'homm'de Berlin...
Dans le vieux faubourg, au milieu d'la nuit,
Il se tenait là. Je n'ai vu que lui,
Lui... l'homm' de Berlin...
Etrangère à Berlin, où j'venais d'arriver,
Quand on n'attend plus rien,
Quand on veut tout changer,
Berlin vaut bien Berlin.
Moi, il m'en faut peu pour croir' dans la vie, 注1
Que tout peut changer, et pourquoi pas lui ?... 注2
Lui... l'homm'de Berlin.
J'me voyais déjà l'aimer pour la vie.
J'recommençais tout, c'était avec lui.
Lui... l'homm'de Berlin...

  憂鬱を託つうす汚れた空のもと、
  降り注ぐ小ぬか雨のもと
  彼は…ベルリンの男は…
  古い街で、真夜中に
  じっと佇んでいた。私は彼しか見なかった、
  彼…ベルリンの男…
  ベルリンにやってきたよそ者の私、私は着いたばかりだった、
  もはや何も望めないとき、
  すべてが変わって欲しいと思うとき、
  ベルリンはベルリンなりの価値がある。
  私は、人生のすべてが変わると
  ほとんど信じたも同然だった、彼でいいじゃないの?…
  彼…ベルリンの男…。
  私はすでにいのち賭けて彼を愛していた
  私はすべてをやり直した、それは彼とだった
  彼…ベルリンの男…

Berlin1.jpg


Ne me parlez pas de hasard,
De ciel, ni de fatalité,
De prochains retours, ni d'espoir,
De destin, ni d'éternité.
Ne me parlez pas de Berlin
Puisque Berlin n'est rien pour moi.
Ne me parlez pas de Berlin,
Même si Berlin, c'est tout pour moi.

  話さないで偶然のことを、
  神のこと、宿命のことも、
  次の帰還のこと、希望のことも
  運命のこと、永遠のことも。
  ベルリンのことを私に話さないで
  だってベルリンは私には関係ないから。
  ベルリンのことを私に話さないで、
  もしベルリンが、私にとってすべてであっても

Sous le ciel crasseux qui pleurait d'ennui,
Sous la petit' pluie qui tombait sur lui,
Lui... l'homm' de Berlin...
J'l'ai pris pour l'amour, c'était un passant,
Une éternité de quelques instants,
Lui... l'homm' de Berlin,
Car lui, l'homm' de Berlin, cherch'rait aussi l'oubli.
Il est parti trop loin
Car, pour user sa vie,
Il n'y a pas que Berlin.
Dans chaque visage, je ne vois que lui
Et, dans chaque nuit, je dors avec lui,
Lui... l'homm'de Berlin
Sous quel ciel crasseux, passe-t-il sa vie
Et dans quel Berlin traîne-t-il sa vie,
Lui... l'homm' de Berlin ?


  憂鬱を託つうす汚れた空のもと、
  降り注ぐ小ぬか雨のした
  彼は…ベルリンの男は…
  私は彼を恋人だと思い込んだ、それは通りすがりの人だった、
  ほんのつかの間の永遠、
  彼…ベルリンの男…
  だって彼、ベルリンの男もまた、忘れることを望んでいた。
  彼はとても遠いところに行ってしまった
  だって、自分のいのちをすり減らすのに
  ベルリンしかないわけじゃないから。
  誰の顔見ても、私は彼しか見えない
  そして毎夜、私は彼と眠る
  彼…ベルリンの男…
  どこの汚れた空の下で、彼は過ごしているのか
  そしてどこのベルリンで彼は生きているのか、
  彼…ベルリンの男は…?

Berlin3.jpg


Mais y a pas qu'un homme dans ce foutu pays !... 注3
Ici ou ailleurs...
Il n'y a pas que lui...
Il n'y a pas que lui...
Il n'y a pas que lui...
Il n'y a pas que lui...
Il n'y a pas que lui...
Y a pas que lui... que lui... que lui...

  だがこの嫌な国にはひとりの男しかいない!…
  ここでもほかでも…
  彼しかいない…
  彼しかいない…
  彼しかいない…
  彼しかいない…
  彼しかいない…
  彼しかいない…彼しか…彼しか…

[注]
1 Il s'en faut (de) peu「もう少しのところである、ほとんど同然である」
2 pourquoi pas「なぜダメなのか、いいじゃないか」
3 foutu=fichu「ひどい、嫌な」




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2016
10.09

スマイルTon sourire est dans mon cœur

André Claveau Ton sourire est dans mon cœur


チャールズ・チャップリンCharles Chaplinの映画「モダン・タイムズLes Temps modernes」(1936年)のテーマソングは、1954年に、ジョン・ターナーとジェフリー・パーソンズが「スマイルSmile」というタイトルで歌詞を作り、ナット・キング・コールNat King Coleが最初に歌いました。その後、マイケル・ジャクソンMichael Joseph Jacksonなどがカヴァーしています。
そして、アンリ・コンテHenri ContetがTon sourire est dans mon cœurというタイトルでフランス語の歌詞を作り、アンドレ・クラヴォーAndré Claveauやジャクリーヌ・フランソワJacqueline Françoisが歌っています。



Ton sourire est dans mon cœur  スマイル
André Claveau            アンドレ・クラヴォー


J'ai ton sourire dans mon cœur
C'est ma petite fleur de bonheur,
Quand tu souris, j'ai le ciel dans ma vie
Ton sourire c'est l'étoile du matin
C'est mon ami, mon copain
Et je lui dis cent fois merci, merci

  僕は君の微笑みを心に抱いている
  それはしあわせの小さな花だ、
  君が微笑むとき、僕の人生に空が広がる
  君の微笑みは夜明けの星だ
  僕の友、僕の仲間だ
  そしてその友に何度も言う、ありがとう、ありがとうと

Ton sourire est dans mon cœur3


Quand une rose fleurit
C'est qu'en passant tu souris,
Tu es soleil et l'eau vive et le miel
Souris-moi, mon amour, souris-moi,
Tout s'illumine par toi
Ma route est bleue sous le ciel gris
Quand tu souris

  バラが花開くのは
  君が通り過ぎながら微笑むときだ、
  君は太陽だ清水だ蜂蜜だ
  僕に微笑んでよ、愛しい人、微笑んで、
  すべてが君によって輝かされる
  灰色の空のもと僕の行く手は青く輝く
  君が微笑むとき

Ton sourire est dans mon cœur1


J'ai ton sourire dans mon cœur
C'est ma petite fleur de bonheur,
Ma fleur d'amour, ma cocarde,
Un beau jour tu souris et la vie te répond
Tout s'éparpille en chansons
Je les écoute et je te dis
Merci, merci.

  僕は君の微笑みを心に抱いている
  それはしあわせの小さな花だ、
  僕の愛の花だ、僕の帽章だ、
  いつの日か君が微笑むと人生が君に答えてくれる
  すべてが歌となって散って広がる
  僕はその歌を聴いて君に言うんだ
  ありがとう、ありがとうと。

Ton sourire est dans mon cœur2



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2016
10.08

許してPardonne-moi

Rina Ketty Pardonne moi


今回は、リナ・ケッティRina Kettyが1938年に歌った「許してPardonne-moi」(作詞:Chanty、作曲A.Burli, P.Fontaine)というとても古い曲。男性の愛が直接的すぎて受け入れられなかったのか…?拒んでしまったのちに、それを悔んでいて自分もあなたを愛しているということも表わしながら、相手に許しを請う内容。さて、世の男性諸君、こんな手紙を読んだらどう受け止めどう行動する?!
これをティノ・ロッシTino Rossiが別の歌詞で歌っているのを先に出していますので参照ください。→「許したまえPardonne-moi

古い音源なので少々雑音が入っています。



Pardonne-moi   許して
Rina Ketty    リナ・ケッティ


Pardonne-moi
Si je n´ai pas su te comprendre
J´avais dans mon cœur tendre
Pourtant beaucoup d´amour pour toi

  許して
  もし私があなたを理解し得なかったとしても
  私はこの優しい心のなかに、
  なおもあなたへの愛をいっぱい持っているわ

Pardonne-moi
D´avoir brisé notre beau rêve
Le mien pour qu´il s´achève
Plus merveilleux qu´autre fois

  許して
  私たちの美しい夢を壊したことを
  私の夢を往時よりもみごとに
  実現させたくて

A jamais dévoilées toutes mes pensées
Dans les soirs solitaires
Porte ma prière

  私の考えはすべて永遠にあらわになったわ
  孤独な夜には
  私の祈りを受け止めて

Pardonne moi 3


Pardonne-moi
Mon cœur est triste et te supplie
Reprend le dans ta vie
Chéri pardonne moi

  許して
  悲しい気持ちであなたに望むわ
  あなたの人生でその愛を蘇らせてと
  愛しい人よ許して

Je me riais de tes aveux, de tes soupires
Et sans comprendre je te faisais souffrir
L´amour qui vibrait dans ton cœur s´installe
Je l´ai lassé sans chercher à lui plaire
J´ai bien pleuré depuis le soir de l´abandon
Toutes mes larmes n´ont pas trouvé ton pardon
Mais laisse-moi dire encore "je t´aime"
Pardonne ma folie extrême

  私はあなたの告白に、あなたの嘆きに耳を貸さなかった
  そして心ならず私はあなたを苦しませた
  あなたの心のなかで震えている愛がある
  私はその愛に応えようとせずにそれに水を差した
  私はその愛を捨て去った夜に大いに泣いたけれど
  私がいくら涙を流したとてあなたの許しは得られない
  しかし私にまだ言わせてね「あなたを愛している」と
  私のひどい愚行を許して

Pardonne moi 2


Pardonne-moi
Si je n´ai pas su te comprendre
J´avais dans mon cœur tendre
Pourtant beacoup d´amour pour toi

  許して
  もし私があなたを理解し得なかったとしても
  私はこの優しい心のなかに、
  なおもあなたへの愛をいっぱい持っているわ

Pardonne-moi
D´avoir brisé notre beau rêve
Le mien pour qu´il s´achève
Plus merveilleux qu´autre fois

  許して
  私たちの美しい夢を壊したことを
  私の夢を往時よりもみごとに
  実現させたくて

A jamais dévoilées toutes mes pensées
Dans les soirs solitaires
Porte ma prière

  私の思いはすべて永遠にあらわになったわ
  孤独な夜には
  私の祈りを受け止めて

Pardonne-moi
Mon coeur est triste et te supplie
Reprend le dans ta vie
Chéri pardonne moi

  許して
  悲しい気持ちであなたに望むわ
  あなたの人生でその愛を蘇らせてと
  愛しい人よ許して

Pardonne moi 1


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2016
10.07

毛皮のマリーLa Marie-Vison

Yves montand La Marie-Vison


「毛皮のマリーLa Marie-Vison」(作詞:マルク・エイラルMarc Heyral 、作曲:ロジェ・マルネイRoger Varnay)は、イヴ・モンタンYves montandが1956年にモスクワのコンサートで歌い、その後、多くの歌手によって歌われました。visonは「ミンク、ミンクの毛皮、ミンクのコート」のこと。
ちなみに、寺山修二が「毛皮のマリー」という戯曲を書いて上演していますが、筋書きはこの曲とは関係なく、ちょっと私にはチンプンカンプン。



ルネ・ルバRenée Lebas



ジャクリーヌ・フランソワJacqueline François



La Marie-Vison  毛皮のマリー
Yves montand   イヴ・モンタン


Elle a roulé sa bosse, elle a roulé carosse 注1
Elle a plumé plus d'un pigeon 注2
La Marie-Vison, du côté d'la Chapelle 注3
C'est comm' ça qu'on l'appelle, même en été elle a sur l'dos
Son sacré manteau, il est bouffé aux mites 注4
Et quand elle a la cuite, ell'n'peut pas s'empêcher 注5
De raconter, que la vie était belle
Qu'elle portait des dentelles
Et tous les homm's, oui tous les homm's étaient fous d'elle
Elle a roulé sa bosse, elle a roulé carosse
Elle a plumé plus d'un pigeon la Marie-Vison

  あの女はあちこちとショバを変えた、馬車を乗り回した
  何人ものカモから金をむしりとったんだ
  ラ・シャペル駅付近にいる毛皮のマリー
  そう呼ばれる訳はね、夏でもあの女
  虫喰いのとんでもない毛皮のコートを着ているからさ
  酔いが回れば、あの女は宣わずにはいられない
  昔の暮らしは素敵だったわと
  レースのドレスを着ていたのよと
  男たちはみんな、そうよ男たちはみんな私に夢中だったんだと
  あちこちとショバを変え、馬車を乗り回し
  何人ものカモから金をむしりとったのさ 毛皮のマリーは

La Marie-Vison3

Mais un soir, un soir, ce fut plus fort qu'elle 注6
La v'la qui s'est mise à pleurer
Et son secret, son secret trop lourd pour elle
Dans un bistrot me l'a confié.

  だけどある晩、ある晩、たまりかねて
  とうとうあの女は泣き出した
  自分の隠し事が、隠し事があまりに重くなりすぎて
  ビストロで僕に打ち明けた

La Marie-Vison1


Ell' n'a jamais cherché un p'tit cœur à aimer 注7
Ell' n'a choisi que des ballots au cœur d'artichaut 注8
A jouer d'la prunelle de Passy à Grenelle 注9
On perd son temps et ses vingt ans
V'là qu'ils fich'nt le camp, pour ce sacré manteau 注10
Qu'elle voulait sur son dos
Elle a foutu au clou ses rêv's de gosse et ce sacré manteau 注11
Qu'elle a toujours sur l'dos, ça l'a mené
A la Chapelle dans mon quartier
Elle a roulé sa bosse, elle a roulé carosse
Elle a plumé plus d'un pigeon la Marie-Vison

  あの女はけっして愛する相手を求めようとしないで
  移り気なろくでなしばかりを選んでいた
  パッシーからグルネルまで辺りで色目を使って
  時間を、そして青春を費やしたんだ
  お気に入りの
  あのとんでもないコートのせいで、時間も青春も消えたのさ
  いつも着ている
  あのとんでもないコートのせいで、子供の頃の夢を質に入れ
  それのせいで、わが地区のラ・シャペル駅にやってきたのさ
  あちこちとショバを変え、馬車を乗り回し
  何人ものカモから金をむしりとったのさ 毛皮のマリーは

La Marie-Vison2


Tous les jouvencelles
Ne fait's pas comme elle, s'aimer d'amour
C'est ça qu'est bon, sacré nom de nom ! 注12

  若いお嬢さんたちよ
  あの女の真似をしちゃいけないよ、愛情をもって愛し合うこと
  それがいいんだよ、まったくもってね!!

[注]
1 rouler sa boss「転々と居所(職業)を変える」
2 plumer本義は「羽をむしる」だが、ここでは「金を巻き上げる」の意味。pigeon本義は「ハト」だが、ここでは「だまされやすい人、カモ」
3 La Chapelle:パリの10区・18区にあるメトロの駅
4 sacré本義は「聖なる、宗教の」だが、(反語的に)「いまいましい、とんでもない」。
5 avoir la cuite「(酒を飲んで)できあがっている」
6 être plus fort que qn.「…にはがまんできない、どうにもならない」
7 cœur「心」の持ち主である「人」や、「愛」を向ける相手も意味する。
8 このcœurは「心」。
9 jouer d'la prunelle「色目を使う」。Passy「パッシー」:高級住宅地であるパリ16区の駅。Grenelle「グルネル」=quai de Grenelle:パリ15区のエッフェル塔近くのセーヌ河岸。
10ficher le camp=foutre le camp「逃げる、ずらかる、駄目になる」。「もう森へなんか行かない」の原題はMa jeunesse fout l'camp「私の青春は逃げて行く」http://chantefable2.blog.fc2.com/blog-entry-39.html。
11 clou本義は「釘、鋲」だが「質屋」の意味もある。 foutre au clou「質に入れる」
12 sacréは注4参照。Nom de nom !=Nom de Dieu !=Nom d’un chien ! etc.「いまいましい、ちくしょう、くそっ」など憤り、驚きをあらわす。ここは、さほどマイナスの感情表現ではないようだが。




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2016
10.06

私のお気に入りMes joies quotidiennes(My Favorite Things)

Mathé Altéry Mes joies quotidiennes


ジュリー・アンドリューズJulie Andrewsが主役のマリアを演じたロバート・ワイズRobert Wise監督のミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージックThe Sound of Music」(1965年)は、日本でもたいへんにヒットしました。これは、1959年に作られたミュージカル(作詞:オスカー・ハマースタイン2世Oscar Hammerstein II、作曲:リチャード・ロジャースRichard Rodgers)を映画化したもの。また、そのミュージカルは、オーストリア出身のマリア・フォン・トラップMaria Augusta von Trappによる自叙伝「トラップ・ファミリー合唱団物語The Story of the Trapp Family Singers」をもとにしたものです。

このミュージカルのなかには、いまだに私たちの耳に残る名曲がいくつもあり、そのうちの1曲、「私のお気に入り My Favorite Things」は、ジョン・コルトレーンJohn Coltraneのサックス演奏でも知られている曲です。映画では、嵐の夜、マリアは自分の好きなものをいろいろ並べ挙げて、怖がる子どもたちを元気づけようとしましたね。何が出てきたか、皆さん覚えていらっしゃいますか?今回はこの曲のフランス語版Mes joies quotidiennesを取り上げましょう。フランス語吹き替えで歌っているのはマテ・アルテリーMathé Altéryです。さて、英語版とは違うものが出てくるでしょうか?

映画のなかのMy Favorite Things



フランス語のMes joies quotidiennes。歌っているのはマリー・ミッシェル・デロジエMarie Michèle Desrosiers。



Mathé Altéryの歌をご紹介したかったのですが、YouTubeにありません。Musicmeでお聴きください。下の歌詞は彼女の歌に即しています。

Mes joies quotidiennes(My Favorite Things)  私のお気に入り
Mathé Altéry   マテ・アルテリー


Gaies robes claires, coiffures en nattes
Doux flocons blancs sur mon nez écarlate
Des fleurs d'avril en bouquets qui reviennent
C'est là un peu de mes joies quotidiennes

  明るい澄んだ色の服、三つ編みの髪型
  私の赤い鼻に落ちる柔らかい白いぼたん雪
  花束になって戻って来た4月の花々
  それが私のちょっとした日頃の楽しみよ

Longues moustaches des minets graciles
Chaudes mitaines et beau feu qui brille
Cheveux mouillés, senteurs de marjolaine
C'est là un peu de mes joies quotidiennes

  スリムな若者たちの長い髭
  暖かい長手袋と燃える美しい炎
  濡れた髪、ハナハッカの香り
  それが私のちょっとした日頃の楽しみよ

Mes joies quotidiennes4


Gros mille-feuille, tarte aux pommes fraîche
Grand bol de crème dont on se pourlèche
Petits agneaux gambadant sur la plaine
C'est là un peu de mes joies quotidiennes

  分厚いミル・フィーユ、新鮮なリンゴのタルト
  私たちが舌なめずりするクリームの大きな鉢
  野原を飛び回る子羊たち
  それが私のちょっとした日頃の楽しみよ

Quand le chien mord, quand l'abeille pique, quand ça marche mal
C'est simple, je pense à mes joies quotidiennes
Et tout alors va très bien !

  犬が噛んだ時、蜂が刺した時、つらい気持ちの時
  簡単よ、私は日頃の楽しみを思うの
  すると全部うまく行くわ!

Gaies robes claires, coiffures en nattes
Doux flocons blancs sur mon nez écarlate
Des fleurs d'avril en bouquets qui reviennent
C'est là un peu de mes joies quotidiennes

  明るい澄んだ色の服、三つ編みの髪型
  私の赤い鼻に落ちる柔らかい白いぼたん雪
  花束になって戻って来た4月の花々
  それが私のちょっとした日頃の楽しみよ

Mes joies quotidiennes5


Gros mille-feuille, tarte aux pommes fraîche
Grand bol de crème dont on se pourlèche
Petits agneaux gambadant sur la plaine
C'est là un peu de mes joies quotidiennes

  分厚いミル・フィーユ、新鮮なリンゴのタルト
  私たちが舌なめずりするクリームの大きな鉢
  野原を飛び回る子羊たち
  それが私のちょっとした日頃の楽しみよ

Quand le chien mord, quand l'abeille pique, quand j'ai de la peine
C'est simple, je pense à mes joies quotidiennes
Et tout alors va très bien !

  犬が噛んだ時、蜂が刺した時、つらい気持ちの時
  簡単よ、私は日頃の楽しみを思うの
  すると全部うまく行くわ!

Mes joies quotidiennes3

本物のトラップ・ファミリー:夫婦と先妻の子ども7人と結婚後マリアが生んだ3人



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