2017
05.27

扉のページ

Category: 扉のページ
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このブログは、シャンソンの歌詞のご紹介がメインですが、イヴェント等のお知らせや各種の情報の記事も別のカテゴリーとして書いています。この「扉のページ」は各カテゴリーの記事への入り口です。カテゴリー名あるいは記事のタイトルをクリックするとそれぞれの扉が開きます。

シャンソン歌詞・邦訳:原曲の歌詞とその邦訳をメインに、歌手や曲についての解説を適宜加えつつ曲を紹介しています。以前Yahoo!ブログですでに取り上げた曲は、見直し・修正を加えて移しています。

  最新記事 Samba Saravah男と女のサンバ:Pierre Barouh

掲載曲リスト:掲載した曲を原題のアルファベット順にリストアップしています。タイトルをクリックしてその曲のページを開けます。

《アミカル・ド・シャンソン》:シャンソン(カンツォーネ・ラテン・ジャズ)を原語で歌う会《アミカル・ド・シャンソン》の活動内容のご紹介、日程、個々のイヴェントのご案内です。

   《アミカル・ド・シャンソン》へのお誘い
   《アミカル・ド・シャンソン》2017年度日程 
   スブリーム《ヴァレンタイン・コンサート》 2月14日 
    
《東京日仏文化サロン》:《東京シャンソンコンクール》および《大阪ヴォーカルコンクール》に関する記事です。

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   ※詳しくは近日中に東京日仏文化サロンのホームページでご案内します。

朝倉ノニーより:ブログ・オーナーとして皆さんにお伝えしたい情報、そしてまたちょっと個人的なことがらも…。
    
   ソロ・コンサートの日程が決まりました   
   2017年5月6日



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2017
02.14

スブリーム《ヴァレンタイン・コンサート》

去年に引き続き、スブリーム《ヴァレンタイン・コンサート》を開催します。今年はスブリームさんの、レジョン・ドヌール勲章受賞を記念してのコンサートとなります。
満席が予想されますので、当日券は予約が必要です。chatenparadis*gmail.comの*を@に変えてメールで、あるいは042-363-2213(アミカル・ド・シャンソン)までお電話でお申込みください。

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2017
01.18

男と女のサンバSamba Saravah

Un homme et une femme


1月9日に出した「愛は私たちより強くPlus fort que nous」に引き続き、映画「男と女Un homme et une femme」のピエール・バルーPierre Barouhの曲で、「男と女のサンバSamba Saravah」です。こちらはフランシス・レイFrancis Laiではなく、バーデン・パウエルBaden Powellが作曲し、ヴィニシウス・ジ・モラエスVinícius de Moraesが作詞した「祝福のサンバSamba da benção」を、バルーがフランス語に翻案したものです。Saravahとは、ブラジルの奴隷たちが用いた祈りの言葉で、「祝福あれ」という意味。

歌詞には入っていませんが、曲中で偉大なサンバの作曲家たちの名を挙げ、彼らにSaravah!の言葉が捧げられています。



モラエスの「祝福のサンバ」




Samba Saravah  男と女のサンバ
Pierre Barouh   ピエール・バルー


Être heureux, c’est plus ou moins ce qu’on cherche
J’aime rire, chanter et je n’empêche
Pas les gens qui sont bien d’être joyeux
Pourtant s’il est une samba sans tristesse
C’est un vin qui ne donne pas l’ivresse
Un vin qui ne donne pas l’ivresse, non
Ce n’est pas la samba que je veux

  幸せであること、それは多かれ少なかれ皆が求めること
  僕は笑い、歌うのが好きで
  人々が楽しむのを邪魔しない
  だが悲しくないサンバなら
  それは酔わせないワインだ、そう
  それは僕が望むサンバじゃない

Samba Saravah3


J’en connais que la chanson incommode
D’autres pour qui ce n’est rien qu’une mode
D’autres qui en profitent sans l’aimer
Moi je l’aime et j’ai parcouru le monde
En cherchant ses racines vagabondes
Aujourd’hui pour trouver les plus profondes
C’est la samba-chanson qu’il faut chanter

  僕は知っている
  歌などは流行に過ぎないと思っている他の人々を
  歌を愛さずに利用する他の人々を
  歌が不快にさせるということを
  僕は歌を愛し世界を駆け回った
  その流浪のルーツを探しながら
  今ではより深いものを見出すために
  歌わねばならないのはサンバの歌だ

On m’a dit qu’elle venait de Bahia
Qu’elle doit son rythme et sa poésie à
Des siècles de danse et de douleur
Mais quels que soient les sentiments qu’elle exprime
Elle est blanche de formes et de rimes
Blanche de formes et de rimes
Elle est nègre, bien nègre, dans son cœur
Mais quelque soit le sentiment qu’elle exprime
Elle est blanche de formes et de rimes
Blanche de formes et de rimes
Elle est nègre, bien nègre, dans son cœur

  それはバイアから来たと人は私に言った
  そのリズムと詩は
  何世紀もの踊りと苦しみによるものだ
  だがそれが表現する感情が何であれ
  それは形式や韻は白人のものだ
  形や韻は白人だが
  そのハートは黒人のものだ、まさに黒人だ
  それは形式や韻は白人のものだ
  形式や韻は白人だが
  そのハートは黒人のものだ、まさに黒人だ

Samba Saravah4





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2017
01.17

嘆きのサンフォニーSans toi je suis seul

Christian Delagrange sans toi je suis seul


chanteurs à minettesと呼ばれる歌手たちがいます。minetteとは「かわいこちゃん」のことで、つまりはchanteurs qui font crier les petites filles「女の子たちを叫ばせる歌手たち」です。正直言って私としては好きじゃないタイプ。具体的には、パトリック・ジュヴェPatrick Juvet、フレデリック・フランソワFrédéric François、デイヴDave、マイク・ブラントMike Brant、クリスチャン・ドラグランジュChristian Delagrangeらを指します。マイク・ブラントは早くに亡くなり、ほかの4人はもうイイトシになりました。

ドラグランジュは1947年にモロッコで生まれた歌手で、その歌唱力からフランスのトム・ジョーンズTom Jonesと呼ばれました。最初のうちはビートルズThe Beatlesのナンバーを歌っていて、ジャック・ブレルJacques Brelの曲も歌うようになり、その後、自分のオリジナル曲を歌うようになりました。
今回ご紹介するのは彼の最初のヒット曲「嘆きのサンフォニーSans toi je suis seul」です。原題は「あなたがいなければ僕はひとりぼっちだ」という意味。彼の歌の迫力をシンフォニーにたとえ、原題の最初の語sansの発音に合わせるため、フランス語のsymphonieの読みにしたのでしょう。ま、使わせていただきましょう。
1972年。作詞:ジェラール・フランクGérald Frank、作曲:パトリシア・カルリPatricia Carli(ニコレッタNicolettaの「再会Je n'pourrai jamais t'oublier」の作詞者)。



Sans toi je suis seul   嘆きのサンフォニー
Christian Delagrange  クリスチャン・ドラグランジュ


Je n'ai jamais su dire
Les mots qu'il fallait pour te plaire
Je suis très maladroit
Et je ne comprends pas pourquoi
Car je te fais du mal
Mais sans jamais vouloir t'en faire
Alors ne pleure pas pardonne-moi
Ce sera la dernière fois

  僕はまったく言えなかった
  君を喜ばせる言葉を
  僕はとても不器用だ
  僕にはなぜだか分からない
  だって僕は君に悪いことをしたよね
  だがけっして君にそんなことしたかったのじゃない
  さあ泣かないで僕を許して
  これが最後だ

Christian Delagrange4


{Refrain:}
Sans toi je suis seul
Sans toi mon amour
La vie ne signifie plus rien
A quoi servent les nuits
A quoi servent les jours
Sans toi je suis seul
Sans toi mon amour
Je n'ai plus personne à aimer
A quoi sert de lutter
A quoi sert d'exister ?

  君がいないと僕はひとりぼっちだ
  愛しい人、君がいないと
  人生はもう何の意味も持たない
  夜は何のためになる
  昼は何のためになる
  君がいないと僕はひとりぼっちだ
  愛しい人、君がいないと
  僕にはもう愛する相手がいない
  闘って何になるんだ
  生きていて何になるんだ?

Je crois que nous ne pourrions pas
Nous passer l'un de l'autre 注1
Mais l'amour et la vie
Se fond la guerre bien souvent
Je reconnais du fond du cœur
Que tout est de ma faute
Je regrette crois-moi regarde-moi
Faisons la paix encore une fois 注2

  僕たちはお互い相手無しじゃ
  やっていけないと僕は信じている
  だが愛と人生は
  しばしばあい争う
  僕は心の底で分かっている
  すべて僕の過ちだと
  僕は後悔している僕を信じてくれ僕を見てくれ
  もういちど仲を取り戻そう

{ Refrain 2x}

Christian Delagrange2


[注]
1 se passer de「…なしで済ます」。
2 faire la paix「和解する」




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2017
01.16

ジュテーム、ジュテームJe t'aime, je t'aime

Michel Sardou Olympia 71


ミッシェル・サルドゥーMichel Sardouを続けます。「ジュテーム、ジュテームJe t'aime, je t'aime」という曲で、1971年のライブアルバム:Olympia 71に収録されています。ララ・ファビアンLara Fabianの「ジュテームJe t'aime」と同様、je t'aimeが連発されますが、この曲はもっと単純な内容。でもこれが、73年の「恋の病La maladie d'amour」に発展していったのでしょうね。



Je t'aime, je t'aime  ジュテーム、ジュテーム
Michel Sardou     ミッシェル・サルドゥー


Je t'aime, je t'aime,
Je t'aime, oh oui, je t'aime.
Je t'aimerai toute ma vie.
Je t'aime, je t'aime,
Je t'aime, oh oui, je t'aime.
Je t'aimerai toute ma vie.

  君を愛してる、愛してる、
  君を愛してる、おおそうだ、愛してる。
  君を一生愛すだろう。
  君を愛してる、愛してる、
  君を愛してる、おおそうだ、愛してる。
  君を一生愛すだろう。

Pourquoi s'aimer toute une vie?
Pourquoi vouloir s'éterniser?
Les mots s'envolent,
On les oublie.

  なぜ一生愛し合うのか?
  なぜ長く続くように望むのか?
  言葉は消え去り、
  人は言葉を忘れる。

Je taime, je taime1>


Pourquoi vouloir s'emprisonner?
Je t'aime, je t'aime,
Je t'aime, oh oui, je t'aime.
Je t'aimerai toute ma vie.
Je t'aime, je t'aime,
Je t'aime, oh oui, je t'aime.
Je t'aimerai toute ma vie.

  なぜ囚われることを望むのか?
  君を愛してる、愛してる、
  君を愛してる、おおそうだ、愛してる。
  君を一生愛すだろう。
  君を愛してる、愛してる、
  君を愛してる、おおそうだ、愛してる。
  君を一生愛すだろう。

S'aimer pour la beauté du geste,
Rester le temps qu'il fait envie. 注1
Mais s'il s'enflamme
Et qu'il nous blesse, 注2
Ne pas souffrir toute sa vie.

  行為の美しさのために愛し合うんだ、
  欲望をそそるあいだとどまるんだ。
  だがもし燃え上がり
  そしてもし僕たちを傷つけたら、
  一生苦しむんじゃない。

Je taime, je taime2


Je t'aime, je t'aime,
Je t'aime, oh oui, je t'aime.
Je t'aimerai toute ma vie.
Je t'aime, je t'aime,
Je t'aime, oh oui, je t'aime.
Je t'aimerai toute ma vie.

  君を愛してる、愛してる、
  君を愛してる、おおそうだ、愛してる。
  君を一生愛すだろう。
  君を愛してる、愛してる、
  君を愛してる、おおそうだ、愛してる。
  君を一生愛すだろう。

[注]
1 faire envie「欲しい気にさせる」。この節のilは明示されないが、amour。
2 queは先行するsiの代用。




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2017
01.15

恋の名残Restera-t-il encore ? 

Michel Sardou Restera-t-il encore


「残されし恋には」という邦題で呼ばれているシャルル・トレネCharles Trenetの曲の原題はQue reste-t-il de nos amours ?で、直訳すると「僕たちの恋のなにが残っているのか?」となります。このブログでは、それを簡略化して「恋の名残は?」と名づけました。→「恋の名残は?(残されし恋には)Que reste-t-il de nos amours ?

今回取り上げる、ミッシェル・サルドゥーMichel Sardouの曲のRestera-t-il encore ?という原題は、Restera-t-il encore un peu de notre amour?「僕たちの恋のいくばくかはまだ残っているのだろうか?」という歌詞の一部を短くしたものです。「まだ残っているのか?」じゃサマにならないので、トレネの曲に準じて「恋の名残」としました。

作詞:ミッシェル・サルドゥーMichel Sardou、作曲:ジャック・ルヴォーJacques Revaux。1970年のアルバム: J'habite en Franceに収録されています。



Restera-t-il encore ?  恋の名残
Michel Sardou      ミッシェル・サルドゥー


Un soleil pâlissant jette encore sa lumière
Sur un oiseau errant
Qui fuit devant l'hiver
Au retour de l'automne
Feras-tu comme l'oiseau
Qui s'envole et s'étonne
De me voir de si haut

  また秋がやって来ると
  冬が来る前に去って行く
  渡り鳥のうえに
  太陽は色褪せつつもまだ光を投げかけている
  飛び回り
  高みから僕を見て驚く
  あの鳥のように
  君はふるまうのだろうか

Restera-t-il encore3


Restera-t-il encore
Un peu de notre amour
Au premier vent du nord
Aux premiers mauvais jours
Restera-t-il demain
Un peu de ton sourire
L'oiseau s'en va si loin
Saura-t-il revenir

  まだ残っているのだろうか
  僕たちの恋のいくばくかは
  北風が最初に吹くときに
  辛い日々の始まるときに
  明日には残っているのだろうか
  君の微笑みのいくばくかは
  鳥ははるかかなたに去って行く
  鳥は帰って来ることができるのだろうか

Restera-t-il enfin
Quelque chose de nous
Lorsque les feuilles d'automne
Recouvriront l'été
Rassemblant tous les hommes
Autour des cheminées
Couché sous une pierre
Bien à l'abri du vent
Un oiseau solitaire
Dormira pour longtemps

  とにかくも残っているのだろうか
  僕たちのなにがしかは
  暖炉のまわりに
  人々をみな呼び寄せ
  秋の木の葉が
  夏をすっかり覆い尽すとき
  孤独な鳥は
  風を避けて
  石の下に横たわって
  長い眠りにつくだろう

Restera-t-il encore5


Restera-t-il encore
Un peu de notre amour
Au premier vent du nord
Aux premiers mauvais jours
Restera-t-il demain
Un peu de ton sourire
L'oiseau s'en va si loin
Saura-t-il revenir

  まだ残っているのだろうか
  僕たちの恋のいくばくかは
  北風が最初に吹くときに
  辛い日々の始まるときに
  明日には残っているのだろうか
  君の微笑みのいくばくかは
  鳥ははるかかなたに去っていく
  鳥は帰って来ることができるのだろうか

Restera-t-il encore2



Restera-t-il enfin
Quelque chose de nous
Restera-t-il un jour
Quelque chose de nous

  とにかくも残っているのだろうか
  僕たちのなにがしかは
  いつかの日に残っているのだろうか
  僕たちのなにがしかは

[注] 夏の恋が秋に終わり、短い秋のあとにはすぐ冬が来る。その前に去って行く渡り鳥にたとえられるのは彼女。人々が暖炉のまわりに集まるときに石の下で眠る鳥とは自分のこと。辛い冬が始まるとき、ふたりの恋のいくばくかはまだ残っているだろうか?そして渡り鳥は、いつかまた戻って来ることができるのだろうか?



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2017
01.14

のんだくれL'ivrogne

Jacques Brel Livrogne


ジャック・ブレルJacques Brelの「のんだくれL'ivrogne」。1961年のアルバム:Mariekeに収録されています。 酔っ払いの曲としてはジョルジュ・ユルメールGeorges Ulmerの「酔いしれてJ’ai bu」を先に出しています。
ブレルのほうが酔っ払っている感じがよく出ていますね。



L'ivrogne     のんだくれ
Jacques Brel  ジャック・ブレル


L'ivrogne
Ami remplis mon verre
Encore un et je vas 注1
Encore un et je vais
Non je ne pleure pas
Je chante et je suis gai
Mais j'ai mal d'être moi
Ami remplis mon verre
Ami remplis mon verre

  のんだくれさ
  友よグラスを満たしてくれ
  もう一杯でゆくよ
  もう一杯でいくよ
  いや僕はもう泣かない
  僕は歌い僕は陽気だ
  だがこの自分でいることが辛いんだ
  友よグラスを満たしてくれ
  友よグラスを満たしてくれ

Buvons à ta santé
Toi qui sais si bien dire
Que tout peut s'arranger
Qu'elle va revenir
Tant pis si tu es menteur
Tavernier sans tendresse
Je serai saoul dans une heure
Je serai sans tristesse

  君の健康を祝して呑もう
  君はとてもうまく言える
  すべてよくなるだろうと
  彼女が戻って来ると
  もし君がうそつきなら残念だよ
  無慈悲なマスター
  1時間のうちに僕は酔っ払う
  僕は悲しみを忘れる

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Buvons à la santé
Des amis et des rires
Que je vais retrouver
Qui vont me revenir
Tant pis si ces seigneurs
Me laissent à terre
Je serai saoul dans une heure
Je serai sans colère

  健康を祝して呑もう
  友を笑いを
  僕はまた見つける
  僕のところにまた戻って来る
  もしこのダンナ方が
  僕を地面に置き去りにしたら残念だが
  1時間のうちに僕は酔っ払う
  僕は怒りを忘れる

Ami remplis mon verre
Encore un et je vas
Encore un et je vais
Non je ne pleure pas
Je chante et je suis gai
Mais j'ai mal d'être moi
Ami remplis mon verre
Ami remplis mon verre

  友よグラスを満たしてくれ
  もう一杯でゆくよ
  もう一杯でいくよ
  いや僕はもう泣かない
  僕は歌い僕は陽気だ
  だがこの自分でいることが辛いんだ
  友よグラスを満たしてくれ
  友よグラスを満たしてくれ

Buvons à ma santé
Que l'on boive avec moi
Que l'on vienne danser
Qu'on partage ma joie
Tant pis si les danseurs
Me laissent sous la lune
Je serai saoul dans une heure
Je serai sans rancune

  僕の健康を祝して呑もう
  僕といっしょに呑んでくれよ
  踊りに来てよ
  僕の喜びを味わってよ
  もし踊り手たちが
  僕を月光のもとに置き去りにしたら残念だが
  1時間のうちに僕は酔っ払う
  僕は恨みを忘れる

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Buvons aux jeunes filles
Qu'il me reste à aimer
Buvons déjà aux filles
Que je vais faire pleurer
Et tant pis pour les fleurs
Qu'elles me refuseront
Je serai saoul dans une heure
Je serai sans passion

  若い娘たちを祝して呑もう
  僕はまだ彼女たちを愛さなきゃならない
  僕が泣かそうとしている
  娘たちを祝して呑むのさ
  僕が捧げようとして彼女たちに拒まれる
  花は惜しまれるが
  1時間のうちに僕は酔っ払う
  僕は情熱を失う

Ami remplis mon verre
Encore un et je vas
Encore un et je vais
Non je ne pleure pas
Je chante et je suis gai
Mais j'ai mal d'être moi
Ami remplis mon verre
Ami remplis mon verre

  友よグラスを満たしてくれ
  もう一杯でゆくよ
  もう一杯でいくよ
  いや僕はもう泣かない
  僕は歌い僕は陽気だ
  だがこの自分でいることがイヤなんだ
  友よグラスを満たしてくれ
  友よグラスを満たしてくれ

Buvons à la putain
Qui m'a tordu le cœur
Buvons à plein chagrin
Buvons à pleines pleurs
Et tant pis pour les pleurs
Qui me pleuvent ce soir
Je serai saoul dans une heure
Je serai sans mémoire

  娼婦を祝して呑もう
  そいつは僕の心を捻じ曲げた
  目いっぱい悲しんで呑もう
  目いっぱい涙を流して呑もう
  そして今夜僕が流す涙は
  惜しまれるが
  1時間のうちに僕は酔っ払う
  僕は記憶を失う

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Buvons nuit après nuit
Puisque je serai trop laid
Pour la moindre Sylvie 注2
Pour le moindre regret
Buvons puisqu'il est l'heure
Buvons rien que pour boire
Je serai bien dans une heure
Je serai sans espoir

  毎晩毎晩呑もう
  ごくわずかなシルヴィーの面影のために
  ごくわずかな未練のために
  僕はとてもみっともなくなるから
  呑む時だから呑もう
  呑むためだけに呑もう
  1時間のうちに
  僕は希望を失う

Ami remplis mon verre
Encore un et je vas
Encore un et je vais
Non je ne pleure pas
Je chante et je suis gai
Tout s'arrange déjà
Ami remplis mon verre
Ami remplis mon verre
Ami remplis mon verre

  友よグラスを満たしてくれ
  もう一杯でゆくよ
  もう一杯でいくよ
  いや僕はもう泣かない
  僕は歌い僕は陽気だ
  もうすべていい調子だ
  友よグラスを満たしてくれ
  友よグラスを満たしてくれ

[注]
1 ここではわざとallerの2人称単数形を用いてje vasとしており、次行は正しく1人称単数形を用いてje vaisとしている。古くはje vasという活用もあったようで、特にje m'en vasは現在も用いられている。区別するためje vasは「ゆく」je vaisは「いく」とした。
2 Sylvie「シルヴィー」は別れた彼女の名前であろう。la moindre Sylvie「ごくわずかなシルヴィー」は、le moindre regret「ごくわずかな後悔」と同様、自分の心のなかに残っているもの。「シルヴィーへの想い」としてもいいだろうが「シルヴィーの面影」とした。




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2017
01.13

忘れじのグローリアGloria

Michel Polnareff Je suis un homme


今回はミッシェル・ポルナレフMichel Polnareffの大ヒット曲「忘れじのグローリアGloria」です。1970年にシングル盤でリリースされています。盤のB面の 「僕は男だJe suis un homme」は先に取り上げました。



Gloria       忘れじのグローリア
Michel Polnareff  ミッシェル・ポルナレフ


Et même
Si tu me dis
Que c'est fini
Que tu t'en vas
Et même
S'il n'y a pas
Le moindre espoir
De se revoir
Rappelle-toi
Où que tu sois dans l'univers
Que je bois dans ta rivière
Et que je vois dans ta lumière

  たとえ
  もう終わりだと
  もう行ってしまうと
  君が言っても、
  たとえ
  また逢える
  わずかな希望さえ
  ないとしても
  思い出してよ
  宇宙のどこに君がいようとも
  僕は君の川から水を飲み
  君の光でものを見ることを

Gloria1.jpg


Gloria Gloria
Je n'ai pas su t'aimer
Il faut me pardonner
Et revenir sur mon rivage
Oh Gloria Gloria
Pourquoi m'as-tu quitté
J'aurais dû te garder
Bien enfermée dans une cage

  グローリア グローリア
  僕は君をうまく愛することができなかった
  僕を許してくれ
  そして僕の岸辺に戻ってくれ
  おお グローリア グローリア
  なぜ君は僕のもとを去ったのか
  かごの中にちゃんと閉じ込めて
  君を留めておくべきだった

Et même
Si l'on me dit
Que je suis fou
De croire encore
Je t'aime
Je t'attendrai
Sans me lasser
Jusqu 'à ma mort
Rappelle-toi
Que tout au bout du long chemin
Je suis là je t'appartiens
Et je t'attends chaque matin

  たとえ
  まだ信じているなんて
  狂っていると
  人が言おうとも
  僕は君を愛し
  飽きもせず
  死ぬまで
  君を待っている
  思い出してよ
  長い道の先には
  僕がいて僕は君のもので
  僕は毎朝君を待っていることを

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Gloria Gloria
Je n'ai pas su t'aimer
Il faut me pardonner
Et empêcher que je naufrage
Oh Gloria Gloria
Pourquoi m'as-tu quitté
Je n'ai pas mérité
De finir seul ce long voyage
Oh Gloria Gloria

  グローリア グローリア
  僕は君を愛することができなかった
  僕を許してくれ
  そして僕が溺れるのを防いでくれ
  おお グローリア グローリア
  なぜ君は僕のもとを去ったのか
  僕にはできない
  この長い旅を一人で終えるなんて
  おお グローリア グローリア


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2017
01.12

タトゥーTatouée

Enzo Enzo Les yeux ouverts


エンゾエンゾEnzo Enzoの「タトゥーTatouée」という、歌詞内容・曲想ともにユニークな曲です。先に取り上げた「瞳をひらいてLes yeux ouverts」と同様、1991年のアルバム:Enzo Enzoに収録されています。タイトルは「タトゥー(刺青)を入れる」という意味の動詞tatouerの過去分詞(女性形)で、「タトゥー(刺青)を入れた」という意味。邦題は「タトゥー」としましたが、失恋の痛手からの転換のためにタトゥーを入れる女性の話です。谷崎潤一郎の1910年の処女作「刺青(しせい)」は、巨大な女郎蜘蛛の刺青を彫られた女性が魔性の女に変身するという物語でしたね。永遠に消えない絵柄を肌に彫るということにはそうした作用があるのでしょうか。そもそも刺青(入れ墨)とはなんぞや?と思われる方はウィキペディアの記事をご覧ください。
タトゥーをトレード・マークにしている女性歌手はクール・ド・ピラトCœur de Pirateです。「アデューAdieu」のページに彼女の写真を出していますのでご覧ください。



Tatouée   タトゥー
Enzo Enzo  エンゾエンゾ


Encre fixée pour graver un roi de cœur au manteau vert et or sur un fond pâle, 注1
Une hanche ou une épaule;
Un type a décalqué... Sur ma peau blanche à tout jamais - je sais – 注2
Il souligne et caresse de drôles de souvenirs pour tempérer ma mélancolie. 注3
Tout au long de mon corps a dessiné la morsure des mes amours blessées.

  青白い下地の上に緑と金のマントを着たハートのキングを彫るためにインクが付けられる、
  片方の腰あるいは片方の肩に、
  男は写した…私の白い肌の上に永遠に―分かっているわ―
  彼は下線を引き私の気の滅入りを和らげるために妙な刻印をそっと撫でる。
  私の全身に沿って 私の壊れた愛の傷跡を描いたわ。

Tatouée1


Jacadi a dit: un peu de fantaisie.  注4
Epargnez-moi vos petits adieux
Et vos regards meurtris: je les connais par cœur...
Caresse indicible, couleur indélébile que je regarderai quand je serai très vieille
Morte de rire pour ces chagrins vaincus.

  ジャカディは言った、ちょっと奇抜だと。
  あなたの軽いさよならは勘弁してよ
  そしてあなたの傷ついた視線、私にはそれがよく分かる…
  名状しがたい感触、消せない色 それを私は見るでしょうとても年老いたときに
  克服された悲しみゆえに笑って死ぬときに。

Sur ma peau blanche à tout jamais - je sais -
Il souligne et caresse de drôles de souvenirs pour tempérer ma mélancolie.
Tout au long de mon corps a dessiné la morsure des mes amours blessées.

  私の白い肌の上に永遠に―私は分かっているわ―
  彼は下線を引き私の気の滅入りを和らげるために妙な痕跡をそっと撫でる。
  私の全身に沿って 私の壊れた愛の傷跡を描いたわ。

Tatouée3


Jacadi a dit: un peu de fantaisie.
Epargnez-moi vos petits adieux
Et vos regards meurtris: je les connais par cœur...
Et mon sang saturé de ces peines banales a échangé mes larmes amères
Pour la couleur et le sang à jamais...

  ジャカディは言った、ちょっと奇抜だと。
  あなたの軽いさよならは勘弁してよ
  そしてあなたの傷ついた視線、私はそれがよく分かる…
  そしてこうした月並みな苦しみでいっぱいの私の血は苦い涙を交換したのよ
  色と血とに永遠に…

Jacadi a dit: un peu de fantaisie.
Epargnez-moi vos petits adieux
Et vos regards meurtris: je les connais par cœur... 注5
Et mon sang saturé de ces peines banales a échangé mes larmes amères
Pour la couleur et le sang à...

  ジャカディは言った、ちょっと奇抜だと。
  あなたの軽いさよならは勘弁してよ
  そしてあなたの傷ついた視線、私にはそれがよく分かる…
  そしてこうした月並みな苦しみでいっぱいの私の血は苦い涙を交換したのよ
  色と血とに…

Tatouée4


[注]
1 roi de cœurトランプの「ハートのキング」
2 type「型、タイプ」が本義だが、ここでは「男、ヤツ」の意味で、刺青師を指す。à (tout) jamais「永遠に、いつまでも」
3 de drôles de=un drôle deの複数形「妙な、奇抜な」
4 Jacadiはパリの子供服ブランドの名前としては知られているが、個人名ではヒットしない。一応、個人名として仮名書きで表示した。Jacques a ditをもじったのかもとふと思ったが見当はずれだろう。
5 par cœur「そらんじて、完全に」




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2017
01.11

あなたが死んだらQuand vous mourrez de nos amours

Catherine Sauvage Quand vous mourrez de nos amours


「あなたが死んだらQuand vous mourrez de nos amours」という曲です。1962年にジル・ヴィニョーGilles Vigneaultが作り、アルバムGilles Vigneault, vol. 1に収録されました。ヴィニョーはカナダのシンガー・ソングライターで、代表作「わが故郷Mon pays」は、このブログですでに取り上げています。

カトリーヌ・ソヴァージュCatherine Sauvageがカナダでのツアーの際にヴィニョーに会い、彼の曲を自分で歌って紹介するようになりました。この曲は、彼女の死後の2007年に出たChante gilles vigneault et georges dorというアルバムに入っています。ソヴァージュの歌は今までに、「パリ・カナイユParis canaille」「スラバヤ・ジョニーSurabaya Johnny」「パリの騎士Le chevalier de Paris」「哀れなリュトブーフPauvre Rutebeuf 」「マッキーの哀歌La Complainte de Mackie」で取り上げています。




米国のシンガー・ソングライター、ルーファス・ウェインライトRufus Wainwrightはちょっと不思議な歌い方をしています。




Quand vous mourrez de nos amours  あなたが死んだら
Catherine Sauvage             カトリーヌ・ソヴァージュ


Quand vous mourrez de nos amours 注1
J'irai planter dans le jardin
Fleur à fleurir de beau matin
Moitié métal, moitié papier
Pour me blesser un peu le pied
Mourez de mort très douce
Qu'une fleur pousse 注2

  あなたが私たちの恋のために死んだら
  私は庭に花を植えに行くわ
  その花はある朝咲く
  半分は金属で、半分は紙
  私の足をちょっぴり傷つける
  やすらかな死に方をしてよ
  花が芽吹くために

Quand vous mourrez de nos amours1


Quand vous mourrez de nos amours
J'en ferai sur l'air de ce temps
Chanson chanteuse pour sept ans
Vous l'entendrez, vous l'apprendrez
Et vos lèvres m'en sauront gré 注3
Mourez de mort très lasse
Que je la fasse

  あなたが私たちの恋のために死んだら
  私はこの時間を旋律に乗せて歌を作り
  歌い手になるわ7年のあいだ
  あなたはその歌を聴く、あなたはその歌を覚える
  そしてあなたの唇はそのことで私に感謝する
  消耗した死に方をしてよ
  わたしがその歌を作るために

Quand vous mourrez de nos amours
J'en ferai deux livres si beaux
Qu'ils vous serviront de tombeau
Et m'y coucherai à mon tour
Car je mourrai le même jour
Mourez de mort très tendre
À les attendre

  あなたが私たちの恋のために死んだら
  私はとっても美しい二冊の本に綴るわ
  その本があなたの墓になるといい
  そして今度はそこで私も眠る
  だって私も同じ日に死ぬ
  おだやかな死に方をしてよ
  その本を待ちながら

Quand vous mourrez de nos amours2


Quand vous mourrez de nos amours
J'irai me pendre avec la clef 注4
Au crochet des bonheurs bâclés
Et les chemins par nous conquis
Nul ne saura jamais par qui
Mourez de mort exquise
Que je le dise

  あなたが私たちの恋のために死んだら
  私は閉ざされたしあわせにぶら下がり
  その鍵を持って首を吊るわ
  そして私たちが制覇した道は
  誰に征覇されたのか知られることはけっしてない
  立派な死に方をしてよ
  私がそれを語るために

Quand vous mourrez de nos amours
Si trop peu vous reste de moi
Ne me demandez pas pourquoi
Dans les mensonges qui suivraient
Nous ne serions ni beaux ni vrais
Mourez de mort très vive
Que je vous suive

  あなたが私たちの恋のために死んだら
  あなたは私の心にほんのわずかしか残らないわ
  私にわけを聞かないで
  嘘が続くことになって
  私たちは美しくもなくなり誠実でもなくなる
  とっても生々しい死に方をしてよ
  私があなたの後を追うために

Quand vous mourrez de nos amours3


[注] 簡潔な表現のためかえって難しく、かなり悩んで訳した。完璧ではないことをお断りしたい。
1 mourir de +qc「…が原因で死ぬ」。題名は「私たちの恋のために」を省いた。
2 命令文に続くque+接続法は、pour queに相当し、目的を示すと考えられる。
3 savoir gré à qn. de …「…のことで…に感謝する」
4 se pendre「首を吊る」。



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