2016
12.31

扉のページ

Category: 扉のページ
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このブログは、シャンソンの歌詞のご紹介がメインですが、イヴェント等のお知らせや各種の情報の記事も別のカテゴリーとして書いています。この「扉のページ」は各カテゴリーの記事への入り口です。カテゴリー名あるいは記事のタイトルをクリックするとそれぞれの扉が開きます。

シャンソン歌詞・邦訳:原曲の歌詞とその邦訳をメインに、歌手や曲についての解説を適宜加えつつ曲を紹介しています。以前Yahoo!ブログですでに取り上げた曲は、見直し・修正を加えて移しています。

  最新記事 Dominiqueドミニク:La Sœur Sourire

掲載曲リスト:掲載した曲を原題のアルファベット順にリストアップしています。タイトルをクリックしてその曲のページを開けます。

《アミカル・ド・シャンソン》:シャンソン(カンツォーネ・ラテン・ジャズ)を原語で歌う会《アミカル・ド・シャンソン》の活動内容のご紹介、日程、個々のイヴェントのご案内です。

   《アミカル・ド・シャンソン》へのお誘い
   《アミカル・ド・シャンソン》2016・2017年度日程 
   《秋のアフタヌーン・コンサート》10月14日(木)
   《レ・カプリス コンサート》10月23日(日)
   
《東京日仏文化サロン》:《東京シャンソンコンクール》および《大阪ヴォーカルコンクール》に関する記事です。

   《大阪ヴォーカルコンクール》 10月11日(火)。本選出場者決定。
                前売りチケット申込み受付中です。


朝倉ノニーより:ブログ・オーナーとして皆さんにお伝えしたい情報、そしてまたちょっと個人的なことがらも…。
    
   2017年5月6日



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2016
10.23

《レ・カプリス コンサート》10月23日(日)

アミカル・ド・シャンソン》の活動に参加する人たちのなかには、いくつかのコンクールに出場した方、またそこで入賞した方も多いですし、また、ソロ・コンサートを開く方も増えてきました。そしてまた、仲良くなった人同士でコンサートを開くこともあります。

上村良子、笹環来、北島はるか、寺島寧環そして私、朝倉ノニーの仲良し5人組は去年初めて、コンサートを開きました。
今年、宇藤カザンを加え、2回目のコンサートを開きます。10月23日(日)に恵比寿・広尾の「ファンタスティコ」にて。ピアノ伴奏は関根忍さん。そして井上葉子さんのカホンも加わることになりました。

北島はるかと寺島寧環の二人はCom'Ci Com'Çaという名のデュオを組み、今年の《第3回東京シャンソンコンクール》でグランプリを受賞。上村良子と笹環来も最近、La Féeという名のデュオを組んで歌い始めました。また、北島はるかは去年の第2回コンクールで準グランプリ、上村良子は今年、プルミエプリを受賞しています。

とてもユニークな5人にふさわしく、《レ・カプリスLes Caprices》というグループ名をつけました! capriceとは、「気まぐれ」「 移り気」「 むら気」「わがまま」「かりそめの恋」といった意味の言葉。え、誰がどれ?
また今回は、《シャンソンで気まぐれ世界旅行》と銘打って、世界中のいろんな場所をテーマにした歌、いろんな地名の入った歌を選んで歌います。さて、どんな地名が、どんな歌が出てくるでしょう。下のチラシの世界地図の音符の位置がヒントです。
すごく気合を入れて準備しています。ぜひ聞きにいらしてください。

チケットのお申込みは、メール:chatenparadis*gmail.comの*を@に変えて。またはTel:042-363-2213まで。ご希望枚数とご住所をお知らせいただけばすぐ郵送します。会場の詳細な地図も同封します。到着後、送り状に記載した口座にご入金ください。

↓クリックすると拡大画像が見られます。
Les Caprices2




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2016
10.14

《秋のアフタヌーン・コンサート》

10月14日(金)に、原宿の「アコスタディオ」にて「秋のアフタヌーン・コンサート」をおこないます。

ピアノ伴奏は、10月11日の《大阪ヴォーカルコンクール》の公式伴奏者である坂下文野さん。そのピアノは繊細さとダイナミックさを併せ持ち、シャンソンはもちろん、ラテン、カンツォーネ、ジャズなど何でもこなし、とても歌いやすく、一度彼女の伴奏で歌ってみると虜になるような魅力があります。
大変に忙しいピアニストで、なかなか東京でのコンサートは実現が難しく、今回、ベーゼンドルファーのピアノ、格調高い木の壁面による音響の素晴らしい原宿の「アコスタディオ」でのコンサートが実現することとなりました。

出演者は追って発表いたします。

チケットは2000円。当日券あります。

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2016
10.11

《大阪ヴォーカルコンクール》

10月11日に大阪府吹田市の「メイシアター」で、第1回《大阪ヴォーカルコンクール》を開催します。シャンソン・ラテン・カンツォーネが対象となります。去年、東京で開催した《東京ヴォーカルコンテスト》は、今年からは開催いたしません。このコンクールがそれに代わります。 

応募期間は8月一杯で、すでに締切りました(9/1)。
本選出場者が決まりました。この記事の下方の追記欄を(「続きを読む」をクリックして開いて)ご覧ください。(9/11)。

前売りチケット申込み受付中です。3000円です。 
日仏文化サロンまで、メール:chansontokyo*gmail.com の*を@に変えてお申込みください。お電話・FAXでのお申込みは、042-363-2213まで。
ご住所とご希望枚数をお知らせいただけばすぐ郵送いたします。ご入金はチケットの到着後、同封した送り状に記載した口座にお振込みいただきます。

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2016
09.28

恋人たちLes amants

Les amants


「恋人たちLes amants」は、1961 年に、シャルル・デュモンCharles Dumontがエディット・ピアフÉdith Piafといっしょに作り、1962 年にデュエットで歌いました。ピアフの亡くなる1年前のことでした。デュモンに関しては「夜明けのタバコTa cigarette après l'amour」 のページに述べましたので、そちらをごらんください。
ちなみに、ピアフには、Les amantsの2語のついたタイトルの曲がいくつもあります。「いつかの二人Les amants d'un jour」前回取り上げた「パリの恋人たちLes amants de Paris」のほか、Les amants de Venise, Les amants de Teruelも YouTubeに出ています。そして、Les amants merveilleux, Les amants de demain、そしてこの「恋人たちLes amants」の計7曲です。

デュエットといっても、もっぱらデュモンが歌い、意外なことに大物ピアフはバックコーラスみたいに裏で歌っています。でも、歌詞の内容では、「君」と呼ばれる女性は歌手すなわちピアフのことのようです。



Les amants             恋人たち
Charles Dumont & Édith Piaf  シャルル・デュモン&エディット・ピアフ


Quand les amants entendront cette chanson
C'est sûr, ma belle, c'est sûr qu'ils pleureront... 注1

  恋人たちがこの歌を聞くとき
  きっと、僕のかわいい人よ、きっと彼らは泣くだろう…

Ils écouteront
Les mots d'amour
Que tu disais
Ils entendront
Ta voix d'amour
Quand tu m'aimais
Quand tu croyais que tu m'aimais
Que je t'aimais, que l'on s'aimait...

  彼らは聞くだろう
  君が語った
  愛の言葉を
  彼らは聞くだろう
  君の愛の声を
  君が僕を愛していた時
  君が僕を愛していると
  僕が君を愛していると、僕たちが愛し合っていると思っていた時に…

Les amants4


Quand les amants entendront cette chanson
C'est sûr, ma belle, c'est sûr qu'ils pleureront...

  恋人たちがこの歌を聞くとき
  きっと、僕のかわいい人よ、きっと彼らは泣くだろう…

J'entends toujours... j'entends ton rire 注2
Quand quelquefois je te disais :
"Si un jour...
...tu ne m'aimais plus,
Si un jour...
...on ne s'aimait plus..."
Tu répondais : "C'est impossible !"
Et tu riais... tu riais...
Eh bien, tu vois, tu n'aurais pas dû rire... 注3

  僕はいつも聞く…君の笑い声を聞く
  時々僕が君にこう言った時に:
  「もしある日…
  …君が僕をもう愛さなくなったら、
  もしある日…
  …僕たちがもう愛し合わなくなったら…」
  君は答えたものだ「そんなこと不可能よ!」
  そして君は笑っていた…君は笑っていた…
  だけどさ、ほら、君は笑うべきではなかったんだよ…

Quand les amants entendront cette chanson
C'est sûr, ma belle, c'est sûr qu'ils pleureront...

  恋人たちがこの歌を聞くとき
  きっと、僕のかわいい人よ、きっと彼らは泣くだろう…

Les amants5


Ils écouteront
Les mots d'amour
Que tu disais
Ils entendront
Ta voix d'amour
Quand tu m'aimais
Quand tu croyais que tu m'aimais
Que je t'aimais, que l'on s'aimait...

  彼らは聞くだろう
  君が語った
  愛の言葉を
  彼らは聞くだろう
  君の愛の声を
  君が僕を愛していた時
  君が僕を愛していると
  僕が君を愛していると、僕たちが愛し合っていると思っていた時に…

Quand les amants entendront cette chanson
C'est sûr, ma belle, c'est sûr qu'ils pleureront...

  恋人たちがこの歌を聞くとき
  きっと、かわいい人よ、きっと彼らは泣くだろう…

[注]
1 belleは、ここでは名詞で(所有形容詞とともに)「恋人、愛人」。
2 J'entendsは次行のje te disaisと同時の過去のことだが、眼前に展開していくように事態を描写するため現在形が用いられている。
3 Eh bien.(驚き・失望・激励・躊躇・疑問などをあらわし)「なんだって、仕方ない、それで」などの意味。tu vois(挿入句として)「ほらね」などの意味。tu n'aurais pas dû rireの条件法過去は語気緩和・断定緩和。笑い事じゃなくなったということ。




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2016
09.27

パリの恋人たちLes amants de Paris

Édith Piaf Les amants de Paris


「パリの恋人たちLes amants de Paris」は1948年、作詞・作曲:レオ・フェレLéo Ferré & エディー・マルネィEddie Marnay。曲が作られてすぐ、エディット・ピアフÉdith Piafが歌い録音しました。なにせフェレですから、訳はちょい手こずりました。



Les amants de Paris パリの恋人たち
Édith Piaf        エディット・ピアフ


Les amants de Paris couchent sur ma chanson
A Paris, les amants s'aiment à leur façon.
Les refrains que je leur dis,
C'est plus beau que les beaux jours.
Ça fait des tas d'printemps
et l'printemps fait l'amour.
Mon couplet s'est perdu
Sur les bords d'un jardin.
On ne me l'a jamais rendu
Et pourtant, je sais bien
Que les amants de Paris
m'ont volé mes chansons.
A Paris, les amants ont de drôles de façons...

  パリの恋人たちは私の歌を聴いて夜を過ごす
  パリでは、恋人たちは彼らのやり方で愛し合う。
  私が彼らに歌ったルフラン、
  それは晴天の日々よりも美しい。
  たくさんの春を生み出し
  春は恋を生み出す。
  私の歌は消えてしまった
  公園のはずれで。
  誰も私に返してはくれない
  だけど、私にはよくわかってる
  パリの恋人たちは
  私の歌を盗んだんだって。
  パリでは、恋人たちはおかしなやり方をする…

Les amants de Paris4


Les amants de Paris se font à Robinson 注1
Quand on marque des points  注2
à coups d'accordéon.
Les amants de Paris vont changer de saison
En traînant par la main
mon p'tit brin de chanson.
'y a plein d'or, plein de lilas
Et des yeux pour les voir.
D'habitude c'est comme ça
Que commencement les histoires.
Les amants de Paris se font à Robinson.
A Paris, les amants ont de drôles de façons.

  パリの恋人たちはロバンソンで生まれる
  そこで誰かさんは点を稼ぐ
  アコーデオンの力を借りて。
  パリの恋人たちは私のちょっとした歌を
  手に携えて
  移り行く季節を過ごす。
  金色の輝きが満ち溢れ、リラが花ざかり
  そしてそれらを見つめる瞳がある。
  いつもこんな風よ
  恋の物語が始まるのは。
  パリの恋人たちはロバンソンで生まれる。
  パリでは、恋人たちはおかしなやり方をする。

Les amants de Paris3


J'ai la chaîne d'amour
au bout de mes deux mains.
'y a des millions d'amants
et je n'ai qu'un refrain.
On y voit tout autour
les gars du monde entier
Qui donneraient bien l'printemps
pour venir s'aligner.
Pour eux c'est pas beaucoup
Car des beaux mois de mai,
J'en ai collé partout
Dans leurs calendriers...
Les amants de Paris ont usé mes chansons.
A Paris, les amants s'aiment à leur façon.

  私は愛の鎖を
  両手の先で操っている。
  たくさんの恋人たちがいるけれど
  私は一つのルフランしか持っていない。
  それは世界中の男たちの
  まわりで見られ
  彼らは春を費やすわ
  右に倣えするために。
  彼らにとってそれは貴重なものじゃない
  だって私は美しい5月を、
  彼らのカレンダーの
  あちこちにふんだんに貼りつけたから…
  パリの恋人たちは私の歌を使いきってしまった。
  パリでは、恋人たちは彼らのやり方で愛し合う。

Donnez-moi des chansons
Pour qu'on s'aime à Paris...

  私に歌をちょうだい
  パリで人々が愛しあうために…

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[注]
1 Robinson(Le Plessis-Robinson)「ル・プレシ=ロバンソン」パリ郊外、イル=ド=フランス地域圏、オー=ド=セーヌ県のコミューン。→ウィキペディアの記事参照のこと。ここには、ギャンゲットGuinguetteと呼ばれる娯楽施設(休日や夏の夜に飲食をし、音楽を演奏し、客がダンスを踊れる店)が数多くあり、パリの若者たちが恋人を見つける場所となっていた。
2 marquer des points「点を稼ぐ、相手より優位に立つ」恋の成就に向けて点を稼ぐ。アコーデオンに乗ってジャヴァを踊ることで恋が進展するわけだ。



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2016
09.26

許してPardonne-moi

Mylène Farmer Pardonne-moi


ミレーヌ・ファルメールMylène Farmerの「許してPardonne-moi」は、ファルメール自身が作詞、ローラン・ブートナLaurent Boutonnat作曲。2001年のアルバム LES MOTSに収録されたのち、翌年、シングルでリリースされました。

ファルメールの曲は、「夢やぶれてDésenchantée」と「ママンは間違っているMaman a tort」「恋慕Innamoramento」をすでに取り上げています。ファルメールは超人気歌手ですが、彼女の歌詞は非常に幻想的であったり意味不明であったりして、私にとって、訳すのが大変だという点では、バルバラBarbara、ブレルBrelと同様、いえそれ以上です。でも、力の及ぶ範囲でこなして、その魅力をご紹介したいと思います。



Pardonne-moi  許して
Mylène Farmer  ミレーヌ・ファルメール


Prince hongrois
Nos chaque jour :
... Il était une fois
Des vœux d'amour
Quand il montait chez moi
La première fois...

  ハンガリーの王子
  わたしたちの毎日:
  …昔々のこと
  愛の誓い
  彼が私の家に
  初めて来たときに…

Prince hindou
Je l'imagine encore
Au creux de moi
Je veux plonger dans son cœur,
Et sa voix
Me dit tout bas...

  ヒンズーの王子
  わたしはまだ彼を思い浮かべる
  こころのなかに
  わたしは彼の胸に飛び込みたい
  そして彼の声が
  そっとわたしにささやく…

Prince arabe
Tes silences effleuraient
Du bout des doigts
Tous mes sens, aurons-nous
Un autrefois ?
Reste chez moi

  アラブの王子
  あなたの沈黙が
  指先で軽く触れる
  わたしのすべての感覚に、わたしたち
  往時を取り戻しましょうか?
  わたしの家に留まってよ

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Pardonne-moi
Si la douleur remue tout
Qu'elle me broie
De t'aimer comme un fou
Que tu n'es pas
Pardonne-moi

  許して
  もしも苦しみがすべてをかき回して
  私を打ち砕いたなら
  狂うほどにあなたを
  愛することを
  わたしに許して
  あなたのほうはそうじゃなくても

Prince Aurore
Où en est-on 
De ces pulsions de mort ?
Qu'avons nous fait de bien
Après l'effort
Deux corps, un sort

  夜明けの王子
  わたしたちはどこまで来たの
  この死への欲動によって?
  努力ののちに
  わたしたちが得たもの
  ふたつの体、ひとつの運命

Prince hongrois
L'on descend de l'autre
Coté du monde
Parcourir l'étoile
A chaque seconde
Partager l'ombre

  ハンガリーの王子
  私たちはあの世に
  降りていく
  星を駆け回り
  つねに
  影を共にする

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Pardonne-moi
Si la douleur remue tout
Qu'elle me broie
De t'aimer comme un fou
Que tu n'es pas
Pardonne-moi
Pardonne-moi
La profondeur de mon amour
Pour toi
Si c'est du sang qui coule
Au fond de moi
Pardonne-la

  許して
  もしも苦しみがすべてをかき回して
  わたしを打ち砕いたなら
  狂うほどにあなたを
  愛することを
  わたしに許して
  あなたのほうはそうじゃなくても
  許して
  あなたへの
  わたしの愛の深さを
  わたしの奥に
  流れるのが血だとしても
  それを許して

Prince noir
Délivre-moi de mon sang,
D'un espoir
Car en moi guette un silence
Sans fard
Un nulle part

  闇の王子
  わたしの血を抜き取って、
  希望を、
  わたしのなかで静寂が窺っているから
  なにも
  包み隠すことなく

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Pardonne-moi
Si la douleur remue tout
Qu'elle me broie
De t'aimer comme un fou
Que tu n'es pas
Pardonne-moi
Pardonne-moi
La profondeur de mon amour
Pour toi
Si c'est du sang qui coule
Au fond de moi
Pardonne-la(×2)

  許して
  もしも苦しみがすべてをかき回して
  わたしを打ち砕いたなら
  狂うほどにあなたを
  愛することを
  わたしに許して
  あなたのほうはそうじゃなくても
  許して
  あなたへの
  わたしの愛の深さを
  わたしの奥に
  流れるのが血だとしても
  それを許して

[注] Où en êtes-vous?「(仕事が)どこまで進みましたか?いまどこですか?」と同様。


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2016
09.25

ドミニクDominique

Sœur Sourire

日本ではペギー葉山が歌っている「ドミニクDominique」は、スール・スーリールLa Sœur Sourire、本名:ジャンヌ=ポール・マリ・デッケルスJeanne-Paule Marie Deckersというベルギーのドミニコ教会のシスターが1963年に作って歌った曲で、世界中でヒットしました。その伝記映画「シスタースマイル ドミニクの歌Sœur Sourire」が2009年に作られ、昨年、日本でも公開されています。シスタースマイルは原題のSœur Sourireを英語にして仮名書きしたもので、彼女は英語ではザ・シンギング・ナンThe Singing Nunと呼ばれています。

まずは、映画「シスタースマイル ドミニクの歌Sœur Sourire」の予告編動画をご覧ください。



映画自体をごらんになると、この歌が作られた背景がより詳細にお分かりいただけます。実際、この曲のヒットのあと彼女が辿った人生は次第に悲惨さが増していったわけで、映画の結末は悲し過ぎるので、この歌の持つウキウキ気分を期待したら裏切られることになりますのでご注意を。



歌詞は純粋に宗教的な内容で、アルビジョワ派などの異端の撲滅のため、ヨーロッパ中をはだしで駆けずり回り、カトリックの修道会ドミニコ会(説教兄弟会)を創設した聖ドミニコDominique de Guzmán(1170-1221)の伝説です。

Dominique    ドミニク
La Sœur Sourire  スール・スーリール


{Refrain:}
Dominique, nique, nique
S'en allait tout simplement,
Routier, pauvre et chantant
En tous chemins, en tous lieux,
Il ne parle que du Bon Dieu,
Il ne parle que du Bon Dieu

  ドミニク、ニク、ニク
  貧しくて歌うたう托鉢僧は、
  粗末ななりで行きました、
  すべての道を、すべての国を
  彼は良き神のことだけを語ります、
  彼は良き神のことだけを語ります

Dominique de Guzmán1

聖ドミニク



A l'époque où Jean Sans Terre,
D'Angleterre était le roi 注1
Dominique notre père,
Combattit les albigeois.

  土地なし王ジャンが、
  イギリスの王だった時代に
  われらが父ドミニックは、
  アルビジョワ派の人々と戦いました

{Refrain}

Certains jours un hérétique,
Par des ronces le conduit
Mais notre Père Dominique,
Par sa joie le convertit

  ある日 異端者が、
  いばらの道に彼を導きました
  だが われらが父ドミニックは、
  歓びによってその異端者を改宗させました

{Refrain}

Ni chameau, ni diligence,
Il parcourt l'Europe à pied
Scandinavie ou Provence,
Dans la sainte pauvreté

  らくだにも乗らず、馬車も用いず、
  彼はヨーロッパ中を巡りました
  スカンジナヴィア あるいはプロヴァンスを、
  清貧のうちに

{Refrain}

Enflamma de toute école 注2
Filles et garçons pleins d'ardeur
Et pour semer la parole,
Inventa les Frères-Prêcheurs

  あらゆる宗派の修道女や修道士たちを
  熱く燃え上がらせました
  そして 神の言葉の種を蒔くために、
  説教兄弟会を設立しました

Dominique1.jpg

映画「シスタースマイル ドミニクの歌Sœur Sourire」の1シーン


{Refrain}

Chez Dominique et ses frères,
Le pain s'en vint à manquer 注3
Et deux anges se présentèrent,
Portant de grands pains dorés

  ドミニクとその修道士たちのところでは、
  とうとうパンをこと欠くようになりました
  すると 二人の天使があらわれました、
  金色の大きなパンをたずさえて

{Refrain}

Dominique vit en rêve,
Les prêcheurs du monde entier
Sous le manteau de la Vierge,
En grand nombre rassemblés.

  ドミニクは夢に見ました、
  世界中の説教者たちが
  処女マリアのマントの下に、
  夥しい数ひしめき合うのを

{Refrain}

Dominique, mon bon Père,
Garde-nous simples et gais
Pour annoncer à nos frères,
La vie et la vérité.

  ドミニク、わが良き父よ、
  われらを素朴で陽気に保たせたまえ
  われらが周りの人々に、
  いのちと真実を告げるために

{Refrain}

Dominique3.jpg

ジャンヌ=ポール・マリ・デッケルス


[注]
いばらの道、金色のパン、マリアのマントなどは、聖ドミニコの伝説に基づいている。
1 語順を変えてある。普通の語順だと、Jean Sans Terre était le roi d'Angleterre
2 この節では、主語(notre Père Dominique)が省略されている。
3 s’en venir à+inf. ついに…する。



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2016
09.24

ムッシュ・ルノーブルMonsieur Lenoble

Édith Piaf Monsieur Lenoble


日本では、エディット・ピアフÉdith Piafの曲を歌う人は多いですね。特に「愛の讃歌Hymne à l'amour」と「バラ色の人生La vie en rose」は。「アコーデオン弾きL'accordéoniste」「ミロールMilord」「群衆La foule」 なども人気で、確かにすごい曲です。でも、私は歌いたいとはまだ思ったことがありません。また、聞くのもいやな曲があります。その筆頭はLa belle histoire d'amourで、2番目がMon Dieu。いえ…私個人の好みの問題ですから水に流して(?)ください。
でも、とっても好きな曲、歌いたい曲もいろいろあります。「私の街でDans ma rue」「パリParis」「いつかの二人Les amants d'un jour」「わたしの街のダンスパーティーBal dans ma rue」。そしてもうひとつ。「ムッシュ・ルノーブルMonsieur Lenoble」です。この曲はアコーデオン弾きL'accordéoniste」など、ピアフの曲を多く書いたミッシェル・エメールMichel Emerが、1948年に「かわいそうな曲を作って」というピアフの要望に応じて作った美しいワルツ風の曲です。そういえば、挙げた曲はほとんどワルツ。



Monsieur Lenoble  ムッシュ・ルノーブル
Édith Piaf       エディット・ピアフ


Monsieur Lenoble est très triste
Depuis que sa femme l´a quitté
Avec un tout jeune artiste
Qu´elle a connu cet été
Et monsieur Lenoble écoute
La mélodie qu´elle aimait,
Ces quelques notes, goutte à goutte, 注1
L´empoisonnent à jamais, 注2
La-la-la...

  ルノーブル氏はとても悲しい
  この夏出会った
  まだ若い芸術家とともに
  妻が彼のもとを去って以来
  そしてルノーブル氏は耳を傾ける
  妻が愛していたメロディーに、
  これらのいくつかの音は、ぽたりぽたりと、
  少しずつ彼を毒殺していく、
  ラララ…

Monsieur Lenoble1


T´as pas profité de ta chance,
Mon ami, mon ami.
Tu avais trop de confiance.
C´est fini, c´est fini.
T´avais une femme merveilleuse,
Si jolie, si jolie.
T´as pas su la rendre heureuse.
T´es tout seul, elle est partie...

  あんたはチャンスを活かせなかった、
  友よ、友よ。
  あんたはあまりにも自信を持っていた。
  終わったのよ、終わったのよ。
  あんたはすばらしい女性を得ていた、
  とても綺麗な、とても綺麗な。
  あんたは彼女をしあわせにできなかった。
  あんたはひとりぼっち、彼女は行ってしまった…

Monsieur Lenoble raisonne.
Il pense à tout ce qu´il a fait.
Ses intentions étaient bonnes
Même s´il n´était pas parfait.
Peut-être pas très bon caractère,
Il s´emportait pour un rien,
Mais au bureau, ses confrères
Le trouvaient un homme très bien,
Très bien... très bien... très bien...

  ルノーブル氏は熟考する。
  彼は自分がなしたすべてを考える。
  善意でのことだった
  彼が完全な人間ではなかったとしても。
  たぶんあまりいい性格ではなくて、
  彼はなんでもないことに腹を立てる、
  だが職場では、同僚たちは
  彼をとてもいいやつだと思っていた、
  とてもいい…とてもいい…とてもいい…

Monsieur Lenoble2


T´as pas profité de ta chance,
Mon ami, mon ami.
Tu avais trop de confiance.
C´est fini, c´est fini.
T´avais une femme merveilleuse,
Si jolie, si jolie.
T´as pas su la rendre heureuse.
T´es tout seul, elle est partie...

  あんたはチャンスを活かせなかった、
  友よ、友よ。
  あんたはあまりにも自信を持っていた。
  終わったのよ、終わったのよ。
  あんたはすばらしい女性を得ていた、
  とても綺麗な、とても綺麗な。
  あんたは彼女をしあわせにできなかった。
  あんたはひとりぼっち、彼女は行ってしまった…

Monsieur Lenoble se mouche,
Met sa chemise de nuit,
Ouvre le gaz et se couche.
Demain, tout sera fini
Et monsieur Lenoble pense
A celle qu´il adorait,
Et monsieur Lenoble pense
A celle qu´il adorait...

  ルノーブル氏は洟をかむ、
  寝巻を着る、
  ガス栓を開け身を横たえる
  明日は、すべてが終わっていることだろう
  そしてルノーブル氏は考える
  彼の熱愛した女性のことを、
  そしてルノーブル氏は考える
  彼の熱愛した女性のことを…

Monsieur Lenoble3


T´as pas profité de ta chance,
Mon ami.
Tu avais trop de confiance.
C´est fini...
T´avais une femme merveilleuse,
Si jolie...
T´as pas su la rendre heureuse.
Tu avais trop de confiance...
Trop de confiance... trop de confiance
Confiance... Confiance...

  あんたはチャンスを活かせなかった、
  友よ。
  あんたは自信を持ち過ぎていた。
  終わったのよ…
  あんたはすばらしい女性を得ていた、
  とても綺麗な…
  あんたは彼女をしあわせにできなかった。
  あんたはあまりにも自信を持っていた…
  あまりにも自信を…あまりにも自信を
  自信を…自信を… シュゥ~

[注]
1 goutte à goutte「一滴ずつ、ぽたりぽたりと」それぞれの音が毒薬の一滴のように働くことを表現している。
2 à jamais「永遠に」。少しずつ毒が効いてきて最終的に彼は死んでしまうのである。



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2016
09.23

思い出してTu ne te souviendras pas

Barbara Nantes


「思い出してTu ne te souviendras pas」1964年のバルバラBarbaraの4枚目のアルバムDis, quand reviendras-tu ?に収録されています。このアルバムには同名の曲「いつ帰ってくるの? Dis, quand reviendras-tu ? 」および「ナントに雨が降るNantes」も入っています。



Tu ne te souviendras pas  思い出して
Barbara              バルバラ


Tu ne te souviendras pas
De cette nuit où l´on s´aimait,
Toutes les nuits, cahin-caha,
S´effeuillent au calendrier.

  あなたは思い出さないでしょう
  私たちが愛し合ったこの夜のことを、
  夜々は、やっとの思いのうちに、
  日めくりから剥がれ落ちていく。

Tu ne te souviendras pas
De mon visage, de mon nom.
Les marionnettes d´ici-bas
Font trois petits tours et puis s´en vont.

  あなたは思い出さないでしょう
  私の顔も、私の名前も。
  あそこにいるマリオネットの人形たちは
  3回まわって行ってしまう。

Tu ne te souviendras pas
Du vent, des algues, de cette plage,
De ce silence, de notre émoi
Quand se sont mêlés nos visages.

  あなたは思い出さないでしょう
  風を、海草を、この浜辺を、
  この静けさを、私たちの顔が接し合ったときの
  私たちのときめきを

Tu ne te souviendras pas1


Tu ne te souviendras pas.
Nous étions là, émerveillés.
J´ai glissé un peu contre toi.
Contre toi, tu m´as entraînée.

  あなたは思い出さないでしょう。
  私たちはそこにいた、感動して。
  私は少しあなたに近づいて行った。
  あなたのそばに、あなたは私を引き寄せた。

Tu ne te souviendras pas
De nos corps couchés sur le sol.
Les corps s´enfoncent comme les pas
Dans le sable où le vent les vole.

  あなたは思い出さないでしょう
  地面に横たわった私たちの体を。
  体は足跡のように
  砂のなかに沈みこみそこで風が体をさらう。

Tu ne te souviendras pas.
Doucement, la nuit s´est penchée,
Traînant dans son manteau de soie
Des morceaux de ciel étoilé.

  あなたは思い出さないでしょう。
  そっと、夜陰が忍び寄り、
  その絹のマントのなかに
  星空の断片を引きずり込む。

L´amour nous menait en voyage.
Longtemps, nous avons navigué.
La mer se cognait au rivage.
Dans tes yeux, je me suis noyée.

  愛は私たちを旅にいざなう。
  長いこと、私たちは航海した。
  海は海岸に打ち寄せていた。
  あなたの目のなかに、私は溺れた。

Tu ne te souviendras pas2


L´amour nous menait en voyage.
On s´est aimé, on s´est aimé.
Qu´il fut merveilleux, le naufrage
Quand, dans tes bras, j´ai chaviré.

  愛は私たちを旅にいざなう。
  私たちは愛し合った、愛し合ったわ。
  なんてすばらしいの、難破って
  あなたの腕のなかで、私は転覆してしまったのよ。

Passent les jours, file le temps,
S´égrènent les calendriers,
Brûle l´été, soufflent les vents.
Moi, je ne peux rien oublier.

  日々が過ぎ去り、時間が速く経ち、
  日めくりが一枚一枚消えゆき、
  夏が燃え尽き、風が吹きすさぶ。
  私のほうは、何も忘れることができない。

J´attends sur la plage déserte
Et je vis le creux du passé.
Je laisse ma porte entrouverte.
Reviens, nous pourrons la fermer.

  私は人けのない浜辺で待つ
  そして過去のなかに生きる。
  私は扉を半開きのままにする。
  帰って来て、そうすれば私たちは扉を閉めることができる。

Tu ne te souviendras pas3


Mais, Tu ne te souviendras pas
De cette nuit où l´on s´aimait,
Toutes les nuits, cahin-caha,
S´effeuillent au calendrier...

  でも、あなたは思い出さないでしょう
  私たちが愛し合ったこの夜のことを、
  夜々は、やっとの思いのうちに、
  日めくりから剥がれ落ちていく。

[注] cahin-caha「どうにかこうにか、かろうじて」


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