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2020
01.01

扉のページ

Category: 扉のページ
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このブログは、シャンソンの歌詞のご紹介がメインですが、イヴェント等のお知らせや各種の情報の記事も別のカテゴリーとして書いています。この「扉のページ」は各カテゴリーの記事への入り口です。カテゴリー名あるいは記事のタイトルをクリックするとそれぞれの扉が開きます。 ※スマホの場合はPCモードにしてご覧ください。

シャンソン歌詞・邦訳: 原曲の歌詞とその邦訳をメインに、歌手や曲についての解説を適宜加えつつ曲を紹介しています。

最新記事 Blessures d'enfance幼年期の傷:Yves Duteil

掲載曲リスト: 掲載した曲を原題のアルファベット順にリストアップしています。タイトルをクリックすればその曲のページが開けます。
リストを二つに分けました。
 掲載曲リストA~La
 掲載曲リストLe~Z

《アミカル・ド・シャンソン》: シャンソンを歌う方々をさまざまな形で支援する会《アミカル・ド・シャンソン》の活動内容のご紹介、日程、個々のイヴェントのご案内です。

 《アミカル・サロン》へのお誘い 原語でピアノに合わせて歌う歌会です。
 《アミカル・ド・シャンソン》日程 
 ピアニストのご紹介
 
《東京日仏文化サロン》:《アミカル・ド・シャンソン》の活動のなかで《東京日仏文化サロン》が担当する《東京シャンソンコンクール》《東京パリ祭》などのイヴェントに関する記事です。
 
 来年の《第7回 東京シャンソンコンクール》は5月6日(水)に杉並公会堂で開催
 来年の《東京パリ祭》は7月4日(土)に内幸町ホールで開催

朝倉ノニーより: ブログ・オーナーとして皆さんにお伝えしたい情報、そしてまたちょっと個人的なことがらも…。

 《名古屋歌会》に出演いたします。11月24日(日)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 コメントをいろいろいただきありがとうございます。お返事やお礼は申し上げておりませんが、かならず拝見しております。記事の間違いを指摘いただいた場合は確認し、可能な限りご意見を反映いたします。


 

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2020
01.01

《アミカル・ド・シャンソン》日程

アミカル・ド・シャンソン》のイヴェント日程をお知らせいたします。変更になる場合があります。

《アミカル・サロン》フランス語ほか欧米原語歌唱の歌会 大久保「シャンソン未来」にて
 毎月第1土曜日13時半~17時:Pfアニエス晶子。2019年度5月・8月はありません。
 毎月第3日曜日13時~17時:Pf関根忍
坂下文野の《フミノ・サロン》欧米原語&日本語歌唱の歌会 市ヶ谷「えとわ~る」にて。 5月8日(水)・11月13日(水)13時~17時
《上里知巳の歌会》:大久保「シャンソン未来」 および伊豆高原「Butter Note」にて。ともに欧米原語&日本語歌唱で、不定期に開催します。

活動内容・例会の詳細に関しては→こちらをご覧ください。
各イヴェントのお問い合わせ・お申し込みは、chatenparadis*gmail.comの*を@に換えてメールで。

2019年度
★10月20(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
★10月27日(日)13時《上里知巳の歌会》「シャンソン未来」
★11月2日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
★11月13日(水)13時《フミノ・サロン》市ヶ谷「えとわ~る」Pf坂下文野
★11月16(土)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
★12月7日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
12月8日(日)10時スブリームのシャンソンセミナー《マスター・クラス》「シャンソン未来」
★12月15(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
12月22日(日)14時半《クリスマスコンサート》富士見が丘「ブレーメンハウス」Pf上里知巳、Baドミニク・シャニョン、Acc田ノ岡三郎

2020年度 (決定の予定のみ)
★1月11日(土)12時《新年会》13時《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
★1月19日(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
★2月1日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
★2月14日(金)14時 スブリーム《ヴァレンタイン・コンサート》「アコスタディオ」Pf佐山こうた
★2月16日(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
★3月7日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
★3月15(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
4月1日《ゲンズブールを歌う》原宿「アコスタディオ」Pf関根忍
★4月4日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
★4月19(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
★5月2日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
5月6日(水祝)《第7回東京シャンソンコンクール》 「杉並公会堂」
★5月17(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
★6月6日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
★6月21日(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
7月4日(金)《東京パリ祭》 「内幸町ホール」
★7月11日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
★7月19(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
★8月9(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
★9月5日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
★9月20(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
★10月3日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
★10月18(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
★11月7日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
★11月15(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍
★12月5日(土)13時半《アミカル・サロン》Pfアニエス晶子
★12月20(日)13時《アミカル・サロン》Pf関根忍




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2020
01.01

《アミカル・サロン》へのお誘い

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シャンソンの邦訳のみならず、歌うことにも関心を持つ私は、パートナーの宇藤カザンとともにシャンソンを歌う方々をさまざまな形で支援する会《アミカル・ド・シャンソン》を運営しております。その活動は二つの分野に分かれます。《アミカル・サロン》として、シャンソンを楽しみ歌唱を磨き合う場を提供する活動と、《東京日仏文化サロン》として《東京シャンソン・コンクール》およびコンクール受賞者をメインとした《東京パリ祭》を開催する活動です。

このページでは、《アミカル・サロン》についてご紹介いたします。
2012年6月より、大久保の「シャンソン未来」にて、原語でピアノに合わせて歌う歌会を定期的に開催しており、《アミカル・サロン》は、この歌会自体の名称ともなっています。私も世話役を兼ねて毎回参加いたしますので、このブログをご覧になっている皆様、お時間がありましたらぜひ参加いただきたく思います。入会金等は不要です。エントリーは予約制で、一定の歌唱レヴェル以上の方に限ります。フランス語をカタカナ読みされている方はご参加いただけません。独学の方は大歓迎ですし、先生に師事されている方もプロの方も、シャンソンを愛する個人として参加いただきたいと思います。お互いに歌を楽しみ磨き合っていきましょう。

なぜ、原語で歌うことにこだわるのか?
特にシャンソンは、フランス語特有の言葉の美しさ、特に韻の響きがいのちです。フランス語が分からない人には、歌詞内容が伝わらないと思われていますが、器楽での演奏と同様、充分以上に伝わります。
また、日本語の歌詞を作る場合には、言語構造の違いから少ない語数に置き換えざるを得ないので、内容が薄まったり変質したりしがちです。原曲の豊かな歌詞内容そのものを歌うことは歌い手自身にとっても価値があります。

大久保《アミカル・サロン》=フランス語ほか欧米原語歌唱の歌会
日程: 原則第1土曜日(Pf アニエス晶子)13時半より、第3日曜日(Pf 関根忍)13時より。
参加費:1曲につき1000円当日払い。お菓子とコーヒー付き。
会場:大久保「シャンソン未来」。

未来地図


山の手線「新大久保」駅の改札口は一ヵ所で、大久保通りに出ます。すぐパチンコ屋の角を左に入り、線路と平行した韓国系商店街を新宿方向に歩き、突き当たりのT字路の右角のピアゴの入り口の正面の道をさらに進むと右手にあります。「大久保」駅では新宿寄りの南口を左に出て下さい。ガード下を抜けたら右折し、道沿いに左折し、ピアゴの店の正面の上海飯店の角を右に入ります。ピアゴの前から「シャンソン未来」のオレンジ色の看板が見えます。

2ヶ月前から予約受け付けを開始します。たとえば11月分は9月1日より。
chatenparadis*gmail.comの*を@に変えてメールでお申込みください。お電話・FAXでのお申し込みも受け付けます(042-363-2213)。プログラムを作りますので、エントリー希望の曲名を(原語歌唱の場合は原題で)お知らせください。新規の方は、ご住所・お電話番号もお知らせください。

お一人3曲までエントリーできます。キーの変換はお世話いたしますので事前にご相談ください。
ご参加時に、予約表に記入いただいても結構です。
こちらからのお返事にてエントリーが確定します。メール・FAXでのお申込みで返事のない場合は、届いていない場合が有りますので必ず再度ご連絡ください。1週間前あるいは曲数が40曲に達した時点で打ち切りますが、1ヶ月前に満了になることが多いので、早めにお申し込みください。
歌会の前に個人的なピアノ合わせもできます。10分間1500円当日払い。初めて歌う曲の場合など利用されるといいでしょう。ご希望の場合はご予約下さい。

曲目の変更およびキャンセルはなるべく1週間前までにお願いします。
前日にプログラムを作成しますので、曲目の変更の最終期限は前々日です。キャンセルは、1週間前(前の週の同じ曜日の0時)以降は曲数に関わらず1000円を、前日以降は全額を ご負担いただきますのでご承知おきください。お支払いはお振込みあるいは次回にお願いいたします。

当日は、譜面(ご自分のキーで、お名前・コード・テンポを明記したもの)をご用意ください。本番開始の15~10分前に来場し、参加費をお支払いください。
本番ではなるべく歌詞を見ないで歌うようお勧めしています。
3ステージ制で間に2回休憩をとります。大概16時半頃に終了です。

見学は予約不要です。お菓子とコーヒー付きで500円。まずは様子を見てから参加を考えたい方もぜひいらしてください。出演者同様、歌会開始の15~10分前にご来場ください。

また、欧米原語&日本語歌唱の歌会も不定期に開催しています。
坂下文野の《フミノ・サロン》
2019年は5月8日(水)・11月13日(水)のみ。13時~17時。市ヶ谷「えとわ~る」。要予約(曲目は不要)。参加費:1曲につき1000円当日払い。ドリンク代500円が別途必要。見学は予約不要で、500円+ドリンク代500円。
《上里知巳の歌会》 大久保「シャンソン未来」にて13時~17時。要予約(曲目は不要)。1曲につき1000円当日払い。見学は予約不要で、お菓子とコーヒー付きで500円。
※「Butter Note」での《伊豆高原シャンソニエ》は3月11日をもって終了となりました。再開の見通しは立っていません。


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以上の、具体的な日程は→こちらを参照ください。
ご質問・ご予約は chatenparadis*gmail.comの*を@に変えてメールで。

毎年、秋~冬に、《アミカル・サロン》の参加者が出演する《アミカル・コンサート》を開くほか、諸々のコンサートを東京だけでなく日本各地で開催しております。

今年の日程は、「《アミカル・ド・シャンソン》日程」を開いてご覧ください。

そしてまた、フランス語の発音およびフランス語での歌唱を磨きたい方のために、二人のフランス人歌手を講師として公開個人レッスンを開いています。スブリームの《マスタークラス》ドミニク・シャニョンの《シャンソンレッスン》です。聴講もできますので、まずは二人の先生の指導をご覧になったうえで、ご希望の曲にて申し込まれるといいでしょう。

ご質問等がありましたら、chatenparadis*gmail.comの*を@に変えてメールでお気軽にどうぞ。



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2019
11.24

《名古屋歌会》

名古屋で、《アミカル・ド・シャンソン》同様のフランス語歌唱の会:École de Musique CHANBISE(富田宝子さん主宰)のコンサートが、11月24日(日)に開催されます。下のフライヤーに参加者募集中とありますが、9月7日に定員満了となり締め切りました。が、チケットは絶賛発売中です!お問い合わせ・お申し込みは下のフライヤーに記載のアドレス・電話番号まで。

実は私も出演いたします。名古屋の皆様、よろしくお願いいたします。

名古屋チラシ



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2019
10.18

幼年期の傷Blessures d'enfance

Yves Duteil Blessures denfance


今回はイヴ・デュテイユYves Duteilの「幼年期の傷Blessures d'enfance」。デュテイユ自身の作詞・作曲で1990年の同名のアルバムに収録されています。彼は子供たちを守るためのメッセージや子供たちへの愛をテーマとした曲を多く歌っていますが、これは彼自身が子供だった頃から思春期に至るまでの体験を元にしていると思われる内容。でも、子供たちへの愛がテーマであることには変わりありません。そうとう歌詞を練ったのだろうことは語句の選び方で分かる気がします。その分、邦訳は少々たいへんでしたが、その声のように優しい心が彼の歌から伝わってきて訳し甲斐が有ります。



Blessures d'enfance 幼年期の傷
Yves Duteil      イヴ・デュテイユ


On ne sait pas toujours à quel point les enfants 注1
Gardent de leurs blessures le souvenir longtemps 注2
Ni comme on a raison d'aider à s'épanouir
Cette fleur dans leur âme qui commence à s'ouvrir

ひとは常に理解している訳ではない
子供たちがどれほど自分の傷の記憶を長いあいだ留めているかを
彼らの魂のなかで開き始めたこの花が咲くのを
手助けするのがどれほど当然なことなのかも

Moi qui rêvais d'amour de musique et d'espoir
Je m'endormais cerné de frayeurs dans le noir
Certain que tous les rêves étaient sans lendemain
Je m'éveillais toujours le vide entre les mains

 愛や音楽や希望を夢見ていた僕は
 暗闇のなかで恐怖に取り囲まれて眠っていた
 たしかに、すべての夢は明日の無いもので
 僕はいつも両手が空のまま目覚めた

Chacun vivait pour lui dans sa tête en silence 注3
Et je chantais mon âme en pleine indifférence
Encombré de mes joies troublé de mes envies
Faisant semblant de rien pour que l'on m'aime aussi 注4

 それぞれが自分の内側で黙々と自身のために生きていた
 そして僕はまったくどこ吹く風で自分の心を歌っていた
 喜びに満ち欲望で乱されつ
 ひとが僕を愛してくれるよう、なんでもないふりをしながら

L'été on m'envoyait sur le bord de la mer
Ou au fond du Jura profiter du grand air 注5
Écrire à mes parents que je m'amusais bien
Et m'endormir tout seul blotti dans mon chagrin

 夏には、僕は海辺に連れて行かれた
 さもなきゃジュラの山奥で大気を満喫し
 両親に僕はとても楽しんでいると手紙を書き
 ひとりぼっちで悲しみのなかで背を丸めて眠ったことだろう

Blessures denfance2


J'essayais de grandir, de m'envoler peut-être 注6
Pour cueillir des étoiles à ceux qui m'ont vu naître 注7
J'ai longtemps attendu ce geste ou ce regard
Qui n'est jamais venu, ou qui viendra trop tard

 僕は成長しようと、飛び立とうと試みた
 両親らの点数を稼ぎたくて
 僕は長い間、そんな身振りあるいはそんなまなざしを待っていたが
 それはけっしてやって来なかった、あるいはやって来ても遅すぎる

Puis mon frère est parti pour un lycée banal
En pension pour trois ans parce qu'on s'entendait mal 注8
J'avais cherché sans cesse à croiser son chemin 注9
Sans jamais parvenir à rencontrer sa main 注10

 そして僕の兄はごく普通の高校に入り
 3年のあいだ寄宿舎にいた、お互いよく理解し得ず
 僕は彼と接点を持とうと常に試みたが、
 けっして彼の手を握るには至らなかった

Tous mes élans d'amour brisés dans la coquille
J'essayais de renaître en regardant les filles
Aimer c'était malsain pervers ou malséant
Pourtant c'était si doux si tendre et si troublant

 僕の愛のほとばしりはすべて自分の殻のなかで壊れ
 女の子たちを眺めながら立ち直ろうとしていた
 愛すること、それは不健康な、よこしまな、あるいは不作法なものだった
 だが、それはとても甘くとても優しくそしてとても悩ましいものだった

Aujourd'hui j'ai grandi mais le silence est là
Menaçant, qui revient, qui tourne autour de moi
Je sais que mon destin, c'est d'être heureux ailleurs
Et c'est vers l'avenir, que j'ai ouvert mon cœur

 今、僕は成長した、だが静寂は残る
 おびやかしつ、やって来て、僕を取り囲む
 僕の運命、それはほかで幸せになることだと分かっている
 そして、それはのちのことだ、僕が心を開いたのは

Blessures denfance4


Mais j'ai toujours gardé de ces années perdues
Le sentiment profond de n'avoir pas vécu
L'impression de sentir mon cœur battre à l'envers 注11
Et la peur brusquement d'aimer à découvert 注12

 だが僕は常に持ち続けた、この失われた歳月の
 生きることが能わなかったという内奥の感情を
 心臓がでたらめに鼓動しているような感覚を
 そして率直に愛を表すことに対する突然の恐れを

On ne sait pas toujours à quel point les enfants
Gardent de leurs blessures un souvenir cuisant
Ni le temps qu'il faudra pour apprendre à guérir
Alors qu'il suffisait peut-être d'un sourire 注13

 ひとは常に理解している訳ではない
 子供たちがどれほど自分の傷の、ひりひりするような記憶を留めているかを
 癒えることを学ぶためにかかる時間も
 きっとひとつの微笑みで充分だったのに

Moi qui rêvais d'amour de musique et d'espoir
J'ai attendu en vain ce geste ou ce regard
Mais quand un enfant pleure ou qu'il a du chagrin
Je crois savoir un peu ce dont il a besoin

 愛や音楽や希望を夢見ていた僕は
 そんな身振りあるいはそんなまなざしをむなしく待っていた
 だが、ひとりの子供が泣いているとき、あるいは悲しみを抱いているとき
 彼が欲しているものを少しは分かると信じている

[注]
1 否定文ではtoujoursの位置がpasの前か後かで意味が異なる。à quel point「どれほど」
2 gardent le souvenir de leurs blessuresと語順を変えると理解できる。
3「頭の中で」なら通常dans la têteであり、sa têteとしているのは、「頭」のみならず「心、身体、生命」までも含んだ意味合い。en silence「黙々と」。
4 ne faire semblant de rien「そしらぬふりをする、何食わぬ顔をする」。neがないが意味は同じ。
5 ouのあとの不定詞profiter écrire m'endormirは、実現されなかった行動を示す。
6 peut-êtreは文末に付加された場合は「たぶん、恐らく」とは訳し得ないニュアンスがあり、「…と思う」と訳した。
7 étoileレストランやホテルの等級を表す「星印」に準じて「評価」の意味。voir naître qn.「…が生まれた時に生きていた、…が生まれたのを知っている」つまり、両親や年上の身内。
8 s'entendre「互いに理解し合う」s'entendre mal
9 croiser le chemin de qn.は「…の行く手を遮る、邪魔をする」の意味もあるが、ここは「すれ違う、出会う」ことで、それも物理的な意味ではなく精神的な意味。
10 rencontrer sa main「彼の手に出会う」はすなわち「彼に出会って握手する」。
11 cœurは「心」ではなく、「心臓」。à l'envers本来は、「(上下、左右、前後、裏表を)逆に」の意味だが「間違って、乱雑に」の意味にも用いられる。
12 à découvert「あらわに、あからさまに」
13 alors qu...「…なのに」



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2019
10.13

スブリームのシャンソンセミナー《マスタークラス》

スブリームさんのシャンソン公開個人レッスン《マスタークラス》を2019年度も4回おこないます。3月24日・7月7日・10月13日・12月8日です。ご希望の曲目で受講下さい。ご入金いただいた時点で予約が成立いたします。曲目が決まらない方、どのような指導なのか知りたい方はまず聴講されるといいでしょう。
東京シャンソンコンクールのフランス語部門入賞者の大半がスブリームさんの指導を受けた方々です。その指導内容の素晴らしさをぜひ体験下さい。
次は10月13日です。受講枠はあと1名のみです。ご希望の方は下のフライヤーに記載の電話番号・アドレスまでお早めに。聴講受付中。

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2019
10.12

イゼールの夜哨La garde de nuit à l'Yser

Damia La garde de nuit à lYser


大型台風ハギビス襲来!雨風の音を不安な気持ちで聞きながら訳します。

「イゼールの夜哨La garde de nuit à l'Yser」は、第一次世界大戦の始まった1914年に、エルネスト・ジャンヴァルErnest Genvalが書いた詩にリュシアン・ボワイエLucien Boyerが曲を付け、大戦終了直後にダミアDamiaがオランピア劇場で創唱した曲です。
l'Yser「イゼール川」は北フランスの砂岸丘陵地からベルギー西部を経て北海に流入する小海岸河川で、全長77kmのうちベルギー領内の約50kmは運河化されています。第1次世界大戦中の1914年10月17日から31日にかけての15日間、その流域のイゼール平原において、イギリスの海岸を目標にフランスの港湾都市ダンケルク、カレーに進軍しようとしたドイツ軍と,これを阻止しようとするベルギーとフランスの連合軍の間で激しい戦闘が繰り広げられました。イゼール平原の地形は平坦で、海抜も低いことから、ベルギー政府は意図的に運河の堤防を決壊させて洪水作戦を敢行し、連合軍が左岸を確保しドイツ軍の前進は阻止されました。しかし、一帯の風景は変貌しノーマンズランドと化しました。
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当時の戦いは塹壕戦が主であったため、冬を迎えるなかで、両軍の兵士は想像を絶する劣悪な環境に置かれたそうです。塹壕と言っても、イゼール平原は湿地であるため塹壕を掘る代わりに、連合軍は土手を築き数万の土の袋を積み上げました。この歌詞は、その激戦地イゼールYserの塹壕戦において、ひとりの夜哨の見聞きした情景を絵画、いいえ映画のように描いており、ヴィクトル・ユーゴーVictor Hugoの詩「魔神Les Djinns」(1829 年の詩集:Les Orientalesに収録)を思わせます。
作詞者のジャンバルはベルギー人で、戦争の初期に負傷したのち、戦争を題材にした歌詞を作り、「軍のシャンソニエchansonnier de l'armée」と呼ばれるようになった人で、その作品のなかで、この曲がもっとも有名です。彼は1925年からはコンゴでいくつかの映画を作り、映画監督としても知られています。第2次大戦ではレジスタンス運動に加わり、ゲシュタポに捕えられ1945年にチフスで亡くなりました。

録音は1933年



La garde de nuit à l'Yser イゼールの夜哨
Damia            ダミア


Un rien de lumière 注1
Lueur éphémère
Rampe encore sur terre
Au long des boyaux
La nuit tombe, tombe
Apprêtant la tombe
Et la mort en trombe 注2
Pour bien des héros
C'est l'heure indicible
Où l'humaine cible
Frissonne impassible
Au fond de son cœur
Et c'est l'heure obscure
Où sous notre armure
S'insinue, sûre
La main de la peur

 わずかな光が
 つかの間の薄明かりが
 塹壕に沿い
 まだ地を這っている
 夜のとばりが降りる、降りる
 英雄たちのために
 墓穴を
 そして劇的な死を用意しつつ
 それは言葉で表せない時間で
 人身の標的が
 平然としつつおののいている
 心の奥底で
 また、それは暗い時間で
 我々の甲冑の内側に
 滑り込むのだ、たしかに
 恐怖の手が

Bah, léger mécompte
L'angoisse se dompte
Et le sang remonte
Orgueilleux et vif
Doigt sur la gâchette
Le soldat furète
Et par la nuit guette
D'un œil attentif
Les canons rugissent...
Les balles ratissent...
Les abris gémissent...
Sous les coups du fer
Et plus cela barde 注3
Et plus l'on bombarde
Plus belle est la garde 注4
Au bord de l'Yser

 ふぅ、ちょっとした見込み違いだ
 不安は治まり
 血はまた巡る
 堂々と、はつらつと
 引き金に指をかけて
 兵士は獲物を探す
 そして、闇のなか
 耳を澄まして窺う
 大砲が轟く…
 一斉の掃射…
 鉄弾の雨のもと
 塹壕も揺れる…
 それが激しさを増すほど
 爆撃が激しさを増すほど
 イゼールの
 夜哨は美しい

Yser1.jpg


Clarté fulgurante
Fleur éblouissante
Traînée sanglante
Dans le ciel tout noir...
C'est une fusée
Qui monte... irisée
De l'enfer lâchée...
Comme un feu d'espoir...
Alors tout se fige
Alors, ô prodige
Par le seul prestige
De cet œil ouvert
Tous les nerfs se tendent
Les âmes se bandent
Et les cœurs attendent
L'holocauste offert...

 まばゆい閃光
 まぶしい火花
 赤い軌跡が
 真っ暗な空に…
 それはロケット弾だ
 昇って来る…虹色に輝いて
 地獄から放たれて…
 まるで希望の火のように…
 その時、すべてが凍り付く
 その時、おお驚くべきことだ
 この見開かれた片眼の
 眼力だけにより
 全神経が伸び
 精神は張りつめ
 心は待ち構える
 差し出された生贄を…

Mais le vent se lève
Là-bas vers la grève
Il assaille et crève
Le manteau des cieux
Les nues s'affaissent
Fuient... se dépècent
Des étoiles naissent
En clignant des yeux
Et soudain, près d'elles
De lugubres ailes 注5
Des ailes mortelles
Passent en vrombissant
Quelque gothas passe 注6
Il passe... vorace
Jalonnant sa trace 注7
De flaques de sang...

 だが風が起こる
 あちらの砂地のほうに
 風は襲いかかって
 空のマントを引きちぎる
 雲は崩れて
 遠ざかり…雲散する...
 星が出現する
 またたきながら
 すると突然、そのかたわらに
 陰鬱な翼が
 死をもたらす翼が
 ブルンブルンと音を立てながら通り過ぎる
 何機かのゴタ(ドイツの爆撃機)が通り過ぎる
 通り過ぎる…貪欲なやつ
 血だまりの航跡を
 点々と残しながら

Yser2.jpg


Et le temps s'enroule
Et la mort se saoûle
Du sang qui s'écoule
En flots monstrueux
Grisée de tumulte
La Camarde exulte 注8
Et son geste insulte
Aux plus valeureux
Elle arrive lente...
Lâche... patiente
Immonde... démente
Implacable - Hélas
Et sa main fantasque
Dédaignant le casque
Glisse sous le masque
Le poison des gaz..

 そして時は巡り
 大量に横溢し
 流れ出す血に
 死は酔いしれる
 ざわめきに酔い
 死神は歓喜し
 その身ぶりは
 最も勇敢な者たちをあざ笑う
 死神はやってくる、ゆっくりと…
 卑怯で…執拗で
 下劣で…気違いじみて
 冷酷な奴、ああ
 そしてその気まぐれな手は
 鉄兜を侮り
 ガスマスクの下まで
 滑り込む。

Enfin l'accalmie... !
Une voix amie
Une voix bénie
S'élève soudain
Le gnasse taciturne 注9
Sent dans l'air nocturne
Le clocher de Furnes 注10
Qui s'émeut... lointain
Il s'émeut et chante
La chanson vivante,
L’heure de détente
Du prochain éveil 注11
La nuit se lézarde
L'aube naît... blafarde...
Finie est la garde
Voici le soleil !

 やっと小康状態に...!
 味方の声が
 祝福の声が
 突如、沸きあがる
 無口な男は
 夜の空気のなかに感じ取る
 フールネの町の鐘の音を...
 それは遠くで…鳴っている
 鳴り響き、そして、歌っている
 生命あふれる歌を、
 間近の目覚めの
 一息つく時間を
 夜が裂けて
 暁が生まれる…青白い暁が…
 夜哨は終わりだ
 朝日が昇る !

Yser3.jpg


[注]
1 un rien de…「ほんの少しの」
2 trombe「竜巻」。en trombe「すさまじい勢いで」
3 barder「(状況などが)険しくなる」
4 garde(女性名詞)「歩哨、見張り」およびgarde de nuit「夜哨、夜警」は勤務内容で、その人自身を指すものではない。
5 複数名詞の前に形容詞がつくとdesはdeに変わる。
6 gotha 第1次大戦でドイツが用いた爆撃機。Gotha「ゴタ」はドイツの都市。
7 jalonner「点々と並べる」爆撃機
8 camarde本義は「ししっ鼻」だが、「死」をも意味する。頭が大文字なので「死神」と訳した。
9 gnasse俗語で「人、男」。yass「ヤス」としている歌詞が多いが、これはスイスのトランプゲームのことで採用できない。
10 Furnes「フールネ」ベルギーのウエストフランダース州にある都市。
11 朝は、夜間に続いていた戦闘が収まる時間。



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2019
10.09

《BarbaraとBrelを歌う》

10月9日(水)はジャック・ブレルJacques Brelの命日。この日に《BarbaraとBrelを歌う》と題したコンサートをおこないます。バルバラBarbaraの命日は11月24日で、11月にバルバラの曲を歌うコンサートを今までに2回おこないました。「ゴーギャン(ジャック・ブレルへの手紙)Gauguin (Lettre à Jacques Brel)」にも書きましたように、バルバラを歌うコンサートを、バルバラの命日11月24日の前後にすでに2回おこなっており、今回はブレルとバルバラの縁を重んじて両者を組み合わせたコンサートにいたします。原宿「アコスタディオ」にて13時半開場、14時開演。サジキ幸代、笹環来、橋本裕子、大木明、竹崎清彦、宇藤カザン、そして私。追求し練りこんできた歌を、ブレル、バルバラそれぞれへのオマージュとして懸命に歌います。ピアノ伴奏はアニエス晶子さん。

91009brelbarbaras.jpg




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2019
10.04

《世界の歌を美しい日本語で》

10月4日 第36回 日本訳詩家協会主催 訳詩コンサート《世界の歌を美しい日本語で》に出演いたします。入場無料ですが入場券が必要です。ご希望の方は私にメール(chatenparadis*gmail.comの*を@に換えて)でご連絡ください。お送りいたします。

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2019
09.23

カーブVirages

Yves Duteil Lécritoire


今回は、イヴ・デュテイユYves Duteilの1974年のアルバム:L'écritoireに収録されている「カーブVirages」という曲です。デュテイユのほかの曲とはちょっと違ったアップテンポのリズム感のある曲です。車を運転している話ですが、聴いた印象ほどハラハラドキドキする歌詞内容ではありません。



Virages   カーブ
Yves Duteil イヴ・デュテイユ


Mes paupières s’alourdissent un peu
Mais dans un kilomètre ou deux
Après le virage, au village, dans un petit bar
Il y a du feu
Toi tu dors depuis l’autoroute
Fatiguée, énervée sans doute
Plus qu’un kilomètre, peut-être, et puis du café 注1
Auprès du feu
Je regarde un instant vers toi
Tu es presque appuyée sur moi
Un virage à droite, un peu sec, qui te plaque à moi 注2
Je voudrais que ce virage n’en finisse pas
Je redresse, doucement, sans à-coups 注3
Ton visage sur mon cou...

 まぶたがちょっと重くなる
 だけど1キロか2キロで
 カーブの先に、村に、小さなバーには
 火がある
 君は高速道路からあと眠っている
 疲れて、たぶんいらだって
 1キロあまり、たぶん、その向こうにカフェ
 火のそば
 僕は一瞬、君のほうを向く
 君は僕にほとんど寄りかかっている
 ちょっと急な右へのカーブが、君を僕に押し付ける
 このカーブが終わらないでほしい
 僕は直進に戻す、そっと滑らかに
 君の顔が僕の首に…

Virage1.jpg


{Refrain :}
Passeront les jours et les semaines et les années
Tant que je t’aurai à mes côtés
Dans chacun des gestes de la vie
Je t’aimerai aussi...(×2)

 何日も、何週も、何年も過ぎるだろう
 君を僕の傍らにとどめるあいだ
 人生の一つ一つのふるまいのなかで
 僕はなおも君を愛するだろう…

Virage3.jpg


Dans une heure on y verra mieux 注4
Le brouillard se dissipe un peu
L’essuie-glace passe et repasse en laissant des traces
Devant mes yeux
Des lumières au travers des phares
Le village et là-bas le bar
Retenant ta tête, je m’arrête sur le bas-côté
Près du café
Et dans un bruissement d’abeilles
Le silence peu à peu t’éveille
Je me sens vidé, fatigué mais si près de toi
Je voudrais que ce voyage n’en finisse pas
Tu souris, brusquement, sans un mot
Ta main glisse dans mon dos...

 1時間のうちに視界が良くなるだろう
 霧はすこし薄れる
 水滴の跡を残しつワイパーが往復する
 目前に
 ヘッドライトの先に光が
 村がそしてあそこにバーが
 君の頭を支えつ、道端に停車する
 カフェの近くで
 そして蜂の羽音のなかで
 静寂が少しずつ君を目覚めさせる
 僕はぼうっとして、くたびれていたが君のすぐそばにいるんだ
 この旅が終わらないでほしい
 君は微笑み、急に、言葉もなく
 君の手が僕の背中を滑る…

[Refrain] (×3)

Virage4.jpg


[注]
1 2行目~4行目の内容の言い換えで、心の中の予測および願望をあらわした断片的な表現。barとcaféはあとでも入れ代わっており、どちらでも同じのようだ。
2 sec形容詞としての本義は「乾いた」だが、形容動詞としてdémarrer sec「急発進する」freiner sec「急ブレーキをかける」などの表現で用いられる。ここでは形容詞ながらそうした意味合いを含む。右に曲がる場合、車体は外側に振られ、眠っている彼女は左で運転している彼のほうに傾く。
3 redresser「立て直す」。他動詞だが、車の向きを「まっすぐに戻す」意味では目的語無しでも用いられる。à-coups「不規則な動き」。sans à-coups「滑らかに、円滑に」
4 y voire「目が見える」




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